つわりとコロナ。

2020年。鉄腕アトムが生まれなかった世界、スピルバーグが描いた未来をとっくに越えて、世界中にコロナウィルスが蔓延したパンデミックの最中にもかかわらず、私のお腹には赤ちゃんが宿っていた。桜はもうすぐ満開で、窓辺の日差しは暖かかった。

妊娠6週目に差し掛かる今週、健康に思われた私にも、とうとうつわりがやってきて、味の濃い食べ物が受け付けないなど、これが味覚の変化、と感動しながら吐いた。今週末までの勤務予定だった会社は前倒しで引き継ぎを行い、家に引きこもる生活をやむなくした。

日本が自粛ムードだったつい先日まで、私は接客業に就いていた。時短営業がおこなわれていたこともあり、出勤する必要があるのかないのかわからないくらい人は来なかったから、私はウィルスの恐怖に怯える必要もなかった。

時短営業はまさかの終了。自粛緩和ムードも漂う3連休には、先週までとは大違いに人が多くやってきた。そんな矢先につわりが来たので、この自粛緩和ムードのなか引きこもることができるのは、生まれてくる赤ちゃんの運の良さなのかもしれない。

もともとが元気なので、そこまで気を使うたちではない私であるが、妊娠しているとなると話は別だった。この自粛緩和ムードの中で1日もはやく出勤しなくて良くなったのは大変ありがたいことだと思う。

Twitterに流れていたイタリア居住の人のブログには、指数関数的に増えるこのウィルスによって、気がついたときには手遅れの状態になっているという現状が書かれていた。家にいることが大切なのだとも。

日本はというと、現在は表面的には緩やかな感染に留まっている。日本の情況がこのまま終息に向かうことを祈りながら、私は家に留まり続ける。

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