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#21:Hothouse Earth(地球の温室化)のリスク🌍

東京大学理事でグローバル・コモンズ・センター ダイレクターを務める石井菜穂子さんが、
令和3年6月22日に財務総合政策研究所で講演された際の資料

「Global Commons Stewardshipで日本と世界を駆動する」
https://www.mof.go.jp/pri/research/seminar/fy2021/lm20210408.pdf

から気になった内容をご紹介しつつ、
僕自身の考えも書かせていただければと思います。
今回は、「Hothouse Earth(地球の温室化)のリスク」という項目からです。

上記資料の表紙をめくった7ページ目のタイトルが、

Hothouse Earth(地球の温室化)のリスク
2℃上昇で温暖化フィードバックが作動、4〜5℃の温暖化へ「不可逆な道」

となっています。

不可逆という言葉は、
以前の投稿でもご紹介したのですが、
weblio辞書のデジタル大辞泉によると、

ふ‐かぎゃく【不可逆】
再びもとの状態にもどれないこと。

という意味でした。
生物や化学の研究で使われることの多い言葉のようですね。

次に、
このタイトル以降の本文↓が見逃せない内容だったんです!

ホットハウス・アースの影響は、甚大、突然、壊滅的・・・
・強化フィードバックの連鎖(南北の氷床の融解、アマゾン熱帯雨林のサバンナ化、高緯度の永久凍土の融解)
・4〜5℃の温暖化、過去120万年で最高の気温レベル
・海面は10〜60メートル上昇
・地球の一部は人が住めない状態に
・人間によるコントロールはもはや不能となり、地球システムに運命を委ねることに。


ちょ、ちょっと待って!?
あんまり脅かさんといて!
イケズ!
と言いたくなってしまう内容ですが・・・

最初の1行目、
ホットハウス・アースの影響は、甚大、突然、壊滅的・・・
て、
「甚大、突然、壊滅的」って、まるで人類が滅びそうな、地球が人類の住めない星になってしまいそうな物言いで不安になってしまいますね汗

次の2行目、
アマゾン熱帯雨林のサバンナ化」て、
アマゾン熱帯雨林が例えばアフリカのサバンナのようになってしまうって、想像できますか!?

3行目、
4〜5℃の温暖化した地球の状態というのは、
過去120万年で最高の気温レベルだそうです。
過去120万年て、人間の地上での一生に比べたら超絶な長さです。。
近い将来、過去120万年で最高の気温レベルに、
わたしたちは現実に居合わせる可能性がある
ということですね。

4行目、
海面は10〜60メートル上昇」、、
ちなみに東日本大震災の津波の高さが、
岩手県の沿岸で最大40メートルほどになったと言われていますので、さらにそれを超える海面上昇になるのかもしれません。

5行目、
地球の一部は人が住めない状態に
やっぱり、住めない状態のエリアが出てくるんですね。。
映画「天気の子」のような大陸が実際に出てきてしまうのかもしれません。現実に。

6行目、
人間によるコントロールはもはや不能」!?
急に、ドン詰まりになりました、これはかなり厳しい表現です。
さらに、「地球システムに運命を委ねることに。」
とあります。
地球に運命を委ねるもに何も、こんな地球の状態にしてしまった責任が地球人類にあるのなら、とても悲しくなりますね。


以上、地球の現場から、今後想定されるかなり厳しい状況をお伝えいたしました。泣


少し気を取りなおしつつ視点を変えたいのですが、
この項目では、温暖化による気温上昇に焦点が当たっていますが、
温暖化も地球環境問題の中の一つであって、
人類の行動や想いによって、地球に与えてきた影響は、他にもたくさんあるではないでしょうか。

例えば、CO2の増加や温暖化以外にも、
・環境(水、大気、自然)汚染
・気候変動による、干ばつ、山火事、台風、大雨、洪水
・生態系の異常
・疫病やウイルスの蔓延
・食糧危機

などがあります。

そして、地震や地軸の変化といった地球の異常現象も起きているのが現状ではないでしょうか。

これらを招いている主な原因がもし、わたしたちにあるのであれば、原因は一体何でしょうか?

それは、わたしたちの行き過ぎた経済活動にあるのではないでしょうか。
誰もが豊かに幸せに生きて、暮らしたいという願いを基本的に持っているのだと思います。
しかし、それが足ることを知らない想いにまで至った時、
・過剰生産、過剰消費、大量廃棄の繰り返し
などの経済活動を引き起こしてしまうのではないでしょうか。
足ることを知らない想いの根っこには、
お金さえ儲かればいい、お金だけが一番大事という、
・拝金思想

物質的な豊かさを追い求め過ぎる、
唯物的な価値観
が見え隠れしているように感じます。

本来正しく働き、正しくお金を稼いだり富を得ることは悪いことではないのに、
どうしてお金こそ神様であるというような想いにまで至ってしまうのでしょうか。

その根本原因は、
自分さえよければよければ、他はどうなっていい。
という人類の悪想念にある
のだと思います。

一方で、
人には「自分ではない誰かのために
という他の人たちの幸せや豊かさのために、
役に立ちたいという想いも備わっています。
人類はこれまでたくさんの困難や苦難を、
この自分ではない誰かのためにという、
利他の想いと行動
によって、
乗り越えてきました。

自分の幸せや豊かさを叶えることが同時に、
他者の幸せや豊かさを叶える道でもあるならば、
それは決して、悪い想念を生み出し、
行き過ぎた経済活動にはならないのではないでしょうか。

これからは一人ひとりの責任において、
この地球という惑星の一員であるという気持ちで、
例え、地球の裏側にいる人たちであっても、
苦しんでいたり、飢えていたり、困難に直面しているならば、
お互いに手を取り合い、分かち合っていこうという、温かい気持ちを持つ。
それがお互いにとっての幸せなんだ!
と気づける時代がもうすぐそこまで来ているのだと思います。

そして、このような時代だからこそ、
自分や自国のことのみに専念して、
他者や他国のことを無視するのではなく、
お互いを理解し合い、力を合わせることで、
このHothouse Earth(地球の温室化)のリスクも
必ず乗り越えていける
と僕は信じています。

The importance of understanding each other.
It will save the earth and us!


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note

https://note.com/beyondscience/n/n62595ce4e4ec


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