見出し画像

#27:IIASA:The World in 2050 エネルギー、食料、生産消費、都市、デジタル革命、人類社会の発展🌍

東京大学理事でグローバル・コモンズ・センター ダイレクターを務める石井菜穂子さんが、
令和3年6月22日に財務総合政策研究所で講演された際の資料

「Global Commons Stewardshipで日本と世界を駆動する」
https://www.mof.go.jp/pri/research/seminar/fy2021/lm20210408.pdf

から気になった内容をご紹介しつつ、
僕自身の考えも書かせていただければと思います。
今回は、「IIASA:The World in 2050
エネルギー、食料、生産消費、都市、デジタル革命、人類社会の発展」
という項目からです。

上記資料の12ページのタイトルが、

IIASA:The World in 2050
エネルギー、食料、生産消費、都市、デジタル革命、人類社会の発展

となっています。

まずはじめに、
IIASA
ってなに!?!?

IIASA・・・
いい朝??
IIASA:The World in 2050 とありますから、
いい朝のように、世界の2050年を迎えようってコトなのでしょうか?

それとも、
I いい感じで
I ITとかも使いこなして
A アジアだけでなく
S 世界中を
A 明るく照らそう
の略でしょうか?
(※ すみません、完全に個人的な勝手な推測です)

というコトで、
文字面ではまったくわかりませんので、
早速調べてみました。

参考にしたサイトは、
国際応用システム分析研究所(IIASA)日本委員会のホームページになります。
https://www.iges.or.jp/jp/network/iiasa

「IIASA」という用語の意味は、
International Institute for Applied Systems Analysisの略で、
日本語では「国際応用システム分析研究所」というそうです。
設立の背景としては、

1972年10月、東西冷戦下において、成熟社会に共通する諸課題を研究するために、東西両陣営の主要国がその政治的立場を離れ、同等の参加を目指した非政府ベースの国際研究所として設立されました。

とのことでした。

その後、東西冷戦の緊張が解消した後は、

地球規模の諸課題の解決に資するシステム分析を中心とする研究を展開し、これまでノーベル賞受賞者を輩出している他、IPCCのリード・オーサー等をつとめる専門家を擁する世界有数の国際研究所として活躍しているところです。また近年特に新興国の加盟に伴い、東西問題から南北問題(貧困、食糧、公平性など)に重点がシフトしつつあることが注目されます。

とのことのようですね。

ちなみに、「IIASA」の読み方は、
イイアサというそうです!
僕の予想が見事的中しました◯
→勘違い

話を戻しまして、
加盟国は、(2019年11月1日現在)


米国、ロシア、日本、ドイツ、オーストリア、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ウクライナ、インド、中国、韓国、南アフリカ、エジプト、ブラジル、マレーシア、イスラエル、ベトナム、インドネシア、メキシコ、英国、イラン(計22ケ国)

研究活動としては、


IIASAは、社会の持続可能性及び地球規模の変動が及ぼす影響について、環境、経済、技術及び社会発展等の多様な側面から分析するとともに、人間と環境の相互作用過程について、探求しています。また、各国からさまざまな研究者が集い、最新の応用システム分析手法に基づいて政策決定者、学会の双方に対し科学的洞察を提供しています。

とのことでした。

僕が興味深いと思った点は、
東西冷戦を契機に設立されたというところですね。
第2次世界大戦以降、アメリカと旧ソ連を中心にした東西両陣営が対立して、世界は分断されたわけですが、これは、資本主義と社会主義という二つの異なるイデオロギー闘争でもあったと思うんですね。
その闘争の先には、お互いがお互いを滅ぼすために、核兵器を使用する。
という可能性もあった
んだと思うんです。
これは近年では最大の人類の危機であったと思いますし、
核兵器使用の応酬ということになれば、
わたしたちの住むこの地球という惑星も存続が危ういという事態に陥っていたかもしれません。

日本は世界唯一の被爆国として、
戦争の愚かさ、核兵器の悲惨さを身をもって体験してきました。

また、東日本大震災による原発事故も起き、核エネルギーと今後どのように向き合っていくか、文明の発展に必要なエネルギーを今後どのように地球全体で考えていけばいいのか?
というまさに今、その分岐点に立っているのだと思います。
世界的な脱炭素という潮流の中で、ますます今後のエネルギー維新の時代に向き合っていく必要が出てくるでしょう。

東西冷戦という危機を契機に、
主要国がその政治的立場を離れ、地球規模での視点に立って、
科学的洞察に基づいて、諸課題の解決にあたっていこう。
というのは、科学の果たす本来の役割について見直すこと、
世界中の科学者や研究者が互いに手を取り合うことに繋がった
んだと思います。

僕の理解では、
科学の果たす本来の役割とは、
人類の幸せに資する科学

ということです。

グローバルコモンズとの関係性で言えば、
東京大学未来ビジョン研究センター特任教授であり、
地球環境戦略研究機関(IGES) 理事長である、
武内 和彦さんが、IIASA日本委員会の委員長を務めておられる。
ということのようですね。

SDGsとの関係で言えば、
2015 年に SDGs が採択された後に、副理事長(当時)のナキセノビッチ氏を中心に、The World in 2050(TWI2050)イニシアチブを開始したそうです。

TWI2050 イニシアチブというのは、
SDGs の目標の達成状況を評価するとともに、2030年を越えて2050年を見据えて、課題解決のための科学的、統計的なシナリオをバックキャスティングの方法で検討し、2030 アジェンダへの全般的な科学的基礎(scientific foundations)を提供するものだそうです。

出典:「STI for SDGsの具現化に向けて - 国連決議から4年」より
https://www.jst.go.jp/sdgs/pdf/sti_for_sdgs_report_nov_2019.pdf

ちなみに、
バックキャスティングとは簡単に言うと、
未来の理想の姿から逆算して、
今やるべきことを考える思考法です。

僕たちは未来の理想の地球のために、
今なにができるでしょうか?

今後もIIASAのご活躍をお祈りするとともに、
2050年には地球人類みんなで、いい朝(IIASA)を迎えられるように、
僕も地球という惑星に生きる一員としてがんばっていきたいと思いました☆
日夜、地球や人類、地球に住まう命あるものの幸せのために、
研究に励まれてきた科学者・研究者の皆様に感謝しています。


Reviewing the original role of science,
Scientists and researchers from all over the world join hands for the Earth!


お知らせ:
地球と温暖化問題の今がわかる「地球ラジオ」絶賛配信中です!☟

note
https://note.com/beyondscience/n/n62595ce4e4ec


ApplePodcast

https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA/id1591344160?i=1000543836492


Spotify

https://open.spotify.com/episode/3hthkqNJ6mtbcwAEZ2iTs8?si=JiwCsb97Q0uAdd-nPI29Fw

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?