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平等と公平。個々に合う配慮ってむずかしい。


こんにちは。
今日は目を覚ました時から、柔らかく包まれる気分でした。
ぽつぽつと雨が窓に当たる音がして、風の音が聞こえる。

お出かけするとなると、少し大変ですが、家でまったりできる日だと、この音と、木々が風と一緒に踊る景色に癒されます^^


さて、今回は「平等と公平」をテーマに考えたいと思います。

この「平等と公平」をお話するには欠かせないのがこのイラスト。


左:EQUALITY=平等
右:EQUITY=公平


一度は目にしたことがありますでしょうか?
出典や提唱者が気になり調べてみましたが、出てこなかったためこちらでの記載は割愛させていただきます。

わたしがこのイラストを知ったのは、前職で仕事内容の相談を上司にした際のことでした。

このイラストが示すことを端的に表現すると、

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【状況】
高い塀の先の野球を、身長の異なる3人が観戦しようとしている状況

【左の「平等」】
皆同じ高さの足台を「平等」に用意された結果、もともと身長の高い人にとってはやや過剰な配慮となり、中くらいの人にとっては必要な程度の配慮、一番背の低い人(恐らく子ども)には配慮が不足している

【右の「公平」】
背の高さに応じた足台を「公平」に用意された結果、皆丁度良い環境で野球の観戦ができるようになった


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つまり、「平等」の場合は、一律に提供することで、受取った側は状況により丁度良い人もいれば、過不足が生じる人もいることを示しています。

反対に、「公平」は、必要な人に必要な分のものを提供するため、一見不平等ではないですが、誰にとっても丁度良く、満足できる状態と言えます。


こう聞くと、「公平」の方がいいんじゃ?と思いますが、本当にケースバイケースで難しいですし、公平の状況を作ることってさらに難しいなと突き詰めて考えるほど思います。


▶例えば、「平等」が良い例について。

例1)家族でケーキを分ける

「平等」→同じ大きさで分ける
「公平」→体の大きさに合わせてピースの大きさを変える


この場合は、大抵の場合、「平等」を優先すると思います。
むしろ、多い方が喜ぶからと、多少大きなものを子どもにあげるケースが多いかと思います^^



▶反対に、「公平」が良い例について。

例2)眼鏡やコンタクトの提供

「平等」→みんなに同じ度数のものを渡す
「公平」→目の状態に合わせた度数を渡す


この場合は分かりやすいですが、平等にしたら大変なことになりますね(笑)
「いらないし!」みたいな人も出てきますし、必要だけど度が強すぎてくらくらするとか、反対に見えないとか。
そうなると、迷いなく、「公平」が良いと言える訳です。




一方でこんな例はいかがでしょうか。




例3)子育て家庭に一律の支援金給付


増税などの背景から、低所得の家庭向けに打ち出される施策が多いですが、これまた、低所得にも幅があったり、一定の所得があっても頑張って稼いでいるのに、というように、様々な意見が出てしまうものです。

ただ世の中色んな人がいて、同じ所得でも子どもの人数や出費などが異なるため、それぞれの状況から意見が出るのは仕方がないこと。

だからといって、1億2千万人越えの国民一人ひとりの状況を計算して支援金を渡すなんてことは不可能なので、ある程度「公平」であり「平等」にしているのかと思います。




また、「公平」についてもこんな例について考えてみたいと思います。


例4)仕事の量

ある会社で同期のAさんとBさんが同じ場所で働いていたとする。
Aさんはデザインが得意で事務作業が苦手。一方でBさんは事務仕事が得意でデザインが苦手。
全体を考えると、「公平」に得意な分野の仕事をそれぞれに分けた方が効率よく回ると言える。
AさんもBさんもそれは理解しているが、仕事の件数に差が出ると、嫉妬や落ち込みがそれぞれから聞かれる状況があったとする。

この場合、会社で考えると「公平」が良くとも、社員一人ひとりのモチベーションを考えると「平等」が良い状況が生じてくる。

しかし、会社も利益が必要なので、社員の気持ちを満たした状態で、「公平」にしてそれぞれが得意な仕事を行い、全体的に効率を良くする必要がある。


そうした時に行われるのが、上司と部下の間での意向のすり合わせ。

ただ、これが最難関ですよね。


部下からしても、得意な仕事をして、苦手な仕事を他の人に依頼するのが最善と分かっていても、苦手が好きな仕事の場合もある。得意が嫌いな仕事の場合もある。
または全部できるようになりたいと、プライドが許さなかったり、向上心ととれる場合もある。




「公平」とはそれぞれに合ったものを提供される状況だからこそ、提供する側の場合は相手に聞く必要がある。
聞く必要があるが、提供される側である相手も答えが出ていなかったり、心の葛藤があったりする・・・。



そうなると、「公平」な状況をつくるって難しいことだなと、つくづく思います。



よく電車の中であることですが、
杖をついていらっしゃる方が乗ってこられて、空いている席がなかったので、「寄りかかられますか?」と自分のいたドア付近の寄りかかれる場所を案内した場面。
同じような状況でも、寄りかかれる部分を希望する方もいらっしゃれば、相手の方からの反応がなく「すみません…」と申し訳ない気持ちになることもあるかと思います。

杖ひとつとっても、使っていらっしゃる方の目的や必要としている程度は異なります。それに加えて、年齢問わず杖をついている状況に対して「おじいちゃんおばあちゃんみたいで恥ずかしい」と感じられる方もいらっしゃいます。


そういった様々なことを、「聞く」なしに分かることは不可能です。


また、そうしたことから、暖かい人と人の関わりが生まれたり、反対に「無視された」と悲しくなったり怒ったり、人の心の機微やトラブルが生まれる訳です。




様々な例を挙げてきましたが、「平等」と「公平」はどちらが良いという訳ではなく、状況によって適しているものが変わると言えます。



だからこそ、


①自分がサービスなどを提供する側の場合は、相手の要望を「聞く」ことを重視する

②自分が「公平」な配慮を聞かれた場合は、なるべくプライドなしに、自分の力量などを認めて答えられるようになりたい


と思います。



今日も読んでいただき、ありがとうございました💛

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また、「平等と公平」について、答えが出ない部分もありますので、ぜひご意見も頂けたら嬉しいです!


それでは、また。


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