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もっと、豆と、生きる。をテーマに、北海道の上士幌町でたくさんの種類の豆を栽培しています。

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もっと、豆と、生きる。をテーマに、北海道の上士幌町でたくさんの種類の豆を栽培しています。

最近の記事

「もっと、豆と、生きる。」

「もっと、豆と、生きる。」 オリベの豆やはこの言葉をメインコピーに据え、今年の7月に全面リニューアルしました。 私の豆への思いは、この言葉に凝縮されています。 このキャッチコピーを作ってくださったのが、首都圏の広告・イベント会社に所属されている、初海 淳さんです。  初海さんは地域ブランディングをはじめ、多くの企業・商品のブランディングを手掛け、2015年からは、知床ブランディングのクリエイティブ・ディレクションを担当されています。  初海さんとの出会いは、上士幌町

    • 豆の嫁入り

       日本には、どれくらいの種類の豆があるのでしょうか。農林水産省によると、日本で食用として利用されているものはおよそ70~80種類ということです。それらの豆にはそれぞれ名前がついていますが、同じ豆でも、地域によって呼び方が違っていたりします。  インスタグラムで「鞍掛大豆」を紹介したところ、ある方から「その豆、うちの地域ではパンダ豆って呼んでますよ」というメッセージが届きました。豆の本によっても呼び方が違っていたり、よく似ているけれど微妙に違う、でも名前は同じ…など、豆が持つ多

      • つるが伸びる豆 紫花豆

         豆には、「つるあり」タイプと「つるなし」タイプがあり、その栽培方法にはかなりの違いがあります。 「つるあり」の豆は、つる状の茎を伸ばしながらどんどん大きくなっていきます。そのつるは何かに巻きつかないとだらりと下に這ってしまい、きれいな豆がなりません。  そのため、つる性の豆には株のすぐ近くに長さ3mほどの細い竹を挿します。挿したあと豆のつるは竹に巻き付きながら、上へ上へと伸びていきます。  この、竹を挿す作業がなかなかに大変です。深く挿さないと栽培中に茂った葉の重さや強い風

        • カッコウの鳴き声

           5月になると農家は、その鳥の鳴き声を待ちます。 カッコウです。 カッコウの鳴き声は「もう豆をまいて良いよ」の合図なのです。 オリベの豆やの畑では、毎年5月25日頃にカッコウが鳴きます。なので、毎年その頃になると「まだ鳴かないかな、もう鳴いても良いと思うけど…」とソワソワします。家族がひとりでも「昨日カッコウ鳴いたね」と言いだすと、「いつ?どの畑で聞いた?何回鳴いた?」と、色めき立ちます。そして「1回だけ?…だったらまだ駄目だ。カッコウの初鳴きには気をつけないと…」と、豆を

          豆の声を聞いた

          オリベの豆やでは、およそ20種類の豆を栽培しています。 「なぜ豆なのか。」「なぜそんなにたくさんの種類の豆を作っているのか。」と聞かれます。 そう聞かれたら、数年前までは「見た目が素敵だから。」「珍しい豆を見つけたから植えてみた。」などと答えていました。自分でも豆を作る理由がよくわからなったのです。 けれど3年前のある日、決定的な出来事がありました。  2018年9月22日朝7時過ぎ。天気は晴れ。 その年の春、私は隣町の本別町にある「北海道立農業大学校」で農家向けの研修を

          豆の声を聞いた

          豆と私の出会い

           私は上士幌町の居辺(おりべ)地区でたくさんの品種の豆を少しずつ栽培しています。スーパーマーケットに並ぶようなメジャーな豆から、ほとんど作られなくなった希少な豆まで、およそ20種類。  始まりは、「紅絞り(べにしぼり)」という豆です。 私は2009年に大阪から上士幌の農家に嫁ぎました。夫の実家は豆を栽培して農協に出荷しており、さらに農家出身の義母が趣味で珍しい豆を自家用に作っていました。その義母が私に「豆は簡単だから、何かまいてみれば?」と言ってくれたのが2010年5月。そ

          豆と私の出会い

          オリベの豆やの思い

          この写真は、大正10年代、今からおよそ100年前の上士幌。開拓時代の農作業風景です。 畑で馬を曳く女性。後ろで農機具を操る男性。二人は夫婦でしょうか。除草作業をしています。作物の様子から見ると、おそらく6月。作物の発芽が揃い、日に日に成長する頃です。 今年はどんな秋を迎えられるのか。作物は無事に収穫できるか。作物の相場はどうなるか。明日の天気はどうだろう。頑張ってこの畑は終わらそうか。今夜の夕食は何にしよう。その前に馬の餌を用意しないと。洗濯物は乾いたかな。あぁ、そろそろ子

          オリベの豆やの思い