「シズルな料理写真」を作ってくれる飴釉のうつわ。
料理写真を普段撮影なさる方の増えた昨今、シズルって言葉は一般的になっていますが。
わたしゃ学生の頃「デザインの現場」で知りました。昭和の女なんで。
ご存知ない方に説明してみますと、揚げたり焼いたりの「じゅわー」とか炭酸の「シュワッ」てな音から転じて、臨場感を感じさせる写真のことを「シズル」と言います。スペルはsizzle。
それはさておき、今日の一枚はシズルったいんげんの豆板醤炒め。
どうです?ちょいといつもの「うつわですよー」てな写真より「料理ですよめしあがれ」てな感じじゃあござせんか?
わたくし基本、ごはんのうつわは赤いうつわより青いうつわ派なんですが、飴釉も何枚かございまして。
これはいまでもMadu (マディ)で2000円もしないで扱っている一枚。もう10年近く使っていますが、これもまた「フラットでリムがない」に惚れ込んで購入。当時はフラットでリムがない、て皿が少なかったのよー。
それはさておき。
飴釉の皿はなんといってもそのツヤが魅力で。ツヤが魅力のうつわといえば織部の緑も捨てがたいし、漆の黒だってカッコいい。いまどきだったらターコイズだってモダンだ。
だけど。
飴釉は他の色と異なり「食べ物と同化するツヤ」てのがポイントで。照り焼き、カラメルソースを思わせるそのツヤは、料理写真をより美味しく見せてくれると思っている。
今日のいんげんの一皿が何故にこれほど美しいのかといえば、豆板醤の色とリンクしているから、ではなかろうかと思いながら撮っていた、そんな夜でした。
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