見出し画像

【Obsidianぶらり旅 #8】Full Calendar ‐ PARAメソッドと3つの資本 -

続・ハリー〇ッターみたいなタイトル。

みんな大好きFull Calendarプラグインを使って、自分なりにプライベートなことをどう管理しているかを紹介してみたく、この記事を書いています。


どうせならプライベートもプロジェクトに生きてみる

Full CalendarとはObsidianのコミュニティプラグインの一つです。カレンダー形式でタスク管理しやすくしてくれます。以下の2記事でそこそこ語らせていただいています。

プロジェクトごとにフォルダを作成し、カレンダー上でタスクを設定するとそのフォルダ内にタスク専用ノートが作られます。これにタスクに関連するメモを残したり、次のタスクへのリンクを残したりすることでタスクを管理しやすくなり、最終的な成果物(ゴール)や目的を意識したプロジェクトマネジメントが可能になります。

仕事でのタスク管理にはもちろん活用できますが、同様にプライベートなことでも活用できるのではないか?

目的やゴールを明確に設定すれば、プライベートもプロジェクトな感じで楽しく生きることができるのではないか?Full Calendarを役立てながら?

年単位はもちろん、数か月単位でも特定の目標にコミットして私生活を生きるというのもなかなかないかもしれません。なんとなく充実してそうじゃありません?

PARAと3つの資本のシナジー

プライベートもプロジェクトベースに過ごしてみようとしたときに役立つのがPARAメソッドというツールと3つの資本という考え方です。

PARAメソッドとは

PARAメソッドとは、こちらの本の著者であるティアゴ・フォルテ氏が提唱する情報管理手法です。

PARAメソッドは、Second Brainと呼ばれる情報管理手法の一つで、Tiago Forte氏によって提唱されました。PARAとは以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。

1. Projects(プロジェクト):現在取り組んでいる具体的なプロジェクトやタスク。期限があるものが多い。

2. Areas(エリア):仕事、家庭、健康など、継続的に関与し、管理する必要のある領域。

3. Resources(リソース):プロジェクトやエリアをサポートする情報やナレッジ。将来役立つ可能性のある知識を蓄積する。

4. Archives(アーカイブ):完了したプロジェクトや、現在は不要になったが将来必要になるかもしれない情報を保管する場所。

PARAメソッドでは、収集した情報をこの4つのカテゴリーに分類し、定期的に見直すことで、情報を整理し、必要な情報にすぐにアクセスできるようにします。

具体的な手順は以下の通りです:

1. 情報を収集する:アイデア、メモ、記事、資料などを集める。
2. 情報を分類する:集めた情報をProjects、Areas、Resources、Archivesの4つのカテゴリーに振り分ける。
3. 定期的に見直す:定期的に情報を見直し、不要になったものはArchivesに移動させる。
4. 情報を活用する:必要な情報を素早く取り出し、プロジェクトやタスクに活用する。

PARAメソッドを活用することで、情報の整理と活用がしやすくなり、生産性の向上につながると考えられています。

genereted by Claude 3 Opus

私の場合はProjectsとAreasにフォルダを用意し、中に個別のProjectフォルダを作成することでFull Calendarによるタスク管理ができるようにしています。

Projectsは仕事で取り組んでいる内容はそのまま適用できますし、プライベートなことも「2024夏ダイエット」などとプロジェクト化すれば同様の使い方ができ、目標によりコミットしやすくなります。

3つの資本とは

3つの資本とは橘玲氏が以下の本で言及している概念です。

3つの資本とは、経済学者のピエール・ブルデューが提唱した概念で、個人や集団が社会で成功するために必要な資源を指します。この3つの資本は以下の通りです。

1. 経済資本(Economic Capital):
お金や資産など、経済的な価値を持つ資源を指します。収入、不動産、株式などが含まれます。経済資本は、他の資本を獲得するための基盤となります。

2. 文化資本(Cultural Capital):
教育、知識、スキル、趣味など、文化的な価値を持つ資源を指します。学歴、語学力、芸術的才能などが含まれます。文化資本は、社会的地位の獲得や、他者からの認識に影響を与えます。

3. 社会関係資本(Social Capital):
人脈、ネットワーク、社会的つながりなど、社会的な価値を持つ資源を指します。家族、友人、同僚、所属団体などが含まれます。社会関係資本は、情報の獲得やサポートの確保に役立ちます。

これらの資本は相互に関連しており、一つの資本を活用して他の資本を獲得することができます。例えば、経済資本を使って良い教育を受けることで文化資本を増やしたり、社会関係資本を活用して仕事の機会を得たりすることができます。

個人や集団が社会で成功するためには、これらの資本をバランスよく蓄積し、戦略的に活用することが重要だとブルデューは主張しました。この概念は、社会学や経済学、教育学など様々な分野で応用されています。

  generated by Claude 3 Opus

どうやら経済学者が最初に提唱したものであるとのこと。同氏は面白そうな本をたくさん残されています。

橘玲氏は「金融資本」「自己資本」「社会資本」とそれぞれ言いかえていますが、これら3つの資本が幸福の土台であり、これらの上に幸福の条件となる「自由」「自己実現」「共同体(=絆)」が積み上げられると説明しています。

他にもプア充・リア充・超充など独自の提案・解説がわかりやすくされているので興味があればぜひ読んでみてください。

で、これら3つの資本を育てるためにPARAと組み合わせて情報を集めて整理し、Full Calendarを使って管理していくのが良さそう、というのが私の提案になります。

PARA×3つの資本の具体例

PARAと3つの資本を組み合わせたイメージは下のようになります。
ResourcesとArchivesはProjectsとAreasのサポートの位置づけです。

PARA×3つの資本の具体例。社会資本・・・ニ・ガ・テ ❤

Areasはこれらのためにタスク化してまで何かすることがあるか微妙なところですが、健康管理のための習慣的なトレーニングであったり、会社の飲み会や学生時代の同窓会などがちょうどよく該当するところだと思います。

同時にFull Calendarとはそれますが、Areasとして定義することでプロジェクトノート(#7 Full CalendarとGTDの魔法 参照)を作成することになり、より客観的に自分がどういうことに関心があるのか、持つべきなのかを知ることができると思います。

私の具体例

具体例はあるべきだよなぁということで、私の例を以下に晒上げさせていただきます。恥ずかしい。

金融資本×PARA

  • プロジェクトはありません!

  • 節約・投資・貯蓄・増収、全部ひっくるめ(Areas/Finance)

金融資本は目標設定が難しいなぁと感じています。達成できるかどうかのコントロールが難しいというか、どうしても長期的なものになってしまう印象を持っています。

また、年収を上げようと思ったら転職するか副業するかになると思いますがそこにいまいちモチベーションがなく。「お金のために」は自分の行動の動機としては薄いようです。「楽しい」とか「役に立つ(立ちそう)」が一番です。

節約もいいですが、もともとそこまで浪費するタイプでもなく。本は買いすぎている気がしなくもないですが、毎月細かく管理するのではなく「とりあえずオーディブル入って、購入は減らそうか」くらい意識しておけばいいかな、という程度です。そうなるとProjectよりはAreaかなと。

ここに関してはタスク管理というよりは、投資に関して調べたり動画で知ったことをカレンダーに追加してメモ、のような使い方になっています。

人的資本×PARA

  • 日々の筋トレ(Areas/Health)

  • QC検定(Projects/QC検定)などの資格勉強

筋トレや読書などは習慣になっているのでAreasとして扱っています。ただ読書メモなんかはKindle Highlightsで自動抽出するか、Kindle以外は本のタイトルのメモを作ってそこに全部書き込むので、読書やポッドキャストなどでのインプットはFull Calendarでの管理はしていません。デイリーノートにその日読んだ本のリンクを置くことが多いです。

一方で筋トレはその日何をしたか、どれくらいできたかなどを書き残すことで次回以降のトレーニング内容の調整ができるため、Full Calendarを活用しています。

資格試験をプロジェクト化したりもしましたが、意外とメモは使わないというのが正直な感想です。大抵の場合テキストは存在しており、その内容を書き写してもなぁ・・・と。基本的なインプット段階での使い方はいまだ模索中ですが、模試などをして自分の把握傾向を確認した結果などを残す、といった使い方はできそうです。

ただタスクとして配置することで「やらねば」感が増し、かつ完了したものを後述のContribution Graphで可視化することで進捗の確認やモチベーション維持に役立ちます。

社会資本×PARA

  • 飲み会をすべて管理(Areas/Relationship)

  • 家族や親戚とのイベントも管理(Areas/Relationship)

会社や学生時代の仲間の集まりをFull Calendarで管理し、かつ専用のページでMOCして管理していくと楽しいです。どう役に立つかは知りません。でも「いつぶりだっけ?」みたいな会話には強くなります。その日誰が参加して、どんな会話があったかをメモするのも楽しいです。

家族とのお出かけや誕生日会などのイベントも残しておくと、思い出が振り返りやすくなるのでおすすめです。以前「おすすめは思い出タグ」と以下の記事で紹介したのと同じような効果が得られます。

具体例のところでちらっと話した通り、ここについてもプロジェクトの持ち方はイメージできていません。他人に近づくのにもうちょっと高次の目的が自分には必要そうです。でもそれはそれで他人を利用するために近づくようであまりいい気はしないという・・・。難しい性格です。

学生時代の部活動のような半強制的にどこかに所属させられるシステムは、自分のネットワークを強制的に広げてくれていたんだなぁとしみじみ思ったりしています。

可視化にContribution Graph

詳しいことは以下の記事に書いたので興味があればそちらをご参照いただきたいのですが、Full Calendarを使ってフォルダベースでタスク管理を行うことでContribution Graphを使って以下のようなヒートマップを使ったタスク完了(や、日課の実施)具合の可視化が可能になります。

Areas/Healthよりトレーニング記録。最近はYoutubeで6Week Shred Ⅲをやってました。

まとめ

ObsidianのFull Calendarプラグインを活用し、PARAメソッドと3つの資本の概念を組み合わせた個人的なタスク管理・情報整理方法について紹介しました。

  • Full Calendarのようなカレンダービューでタスクを管理できるツールは、視覚的に把握しやすく、継続的に運用しやすいだけでなくモチベーション維持にも役立ちます。

  • PARAメソッドのように情報を分類することで、情報の整理と活用がしやすくなります。

  • 3つの資本(金融資本、自己資本、社会資本)を意識し、バランスよく育てることが充実した人生につながります。いや、つながるんだろうな、たぶんな、くらいに思っています。これらの資本に関連する情報やタスクを管理することで、自己成長を促せます。

  • タスクの完了状況や習慣の実施状況を可視化することは、モチベーションの維持に効果的です。自分の進捗を俯瞰するためにContribution Graphのようなツールを活用できるといいと思います。

この方法はわたし自身の経験・環境に基づいています。タスク管理ツールを選ぶ際は、ご自身のライフスタイルやニーズに合ったものを選ぶことが重要です。そこからさらに自分なりの工夫やアイデアを取り入れることで、タスク管理・情報整理方法をパーソナライズできます。今回のわたしの例など他者の事例を参考にしつつ、自分に合った方法を模索してみてください。

今回紹介した方法が、皆様の実践のヒントになれば幸いです。
それでは!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?