皿洗いが嫌すぎて風呂に入れない
すべての家事の中で皿洗いがいっちゃん嫌だ。やりたくない。
皿洗い自体が不得手なわけではない。ちゃんと洗える。
ただ、手が濡れて、食べ物の汚れに触れるという作業がどうにも苦手。
とはいえほぼ毎食自炊をして都度皿を洗っていた時期もあれば、飲食店やカラオケのバイトで洗い物をやっていた間は「何も考えずできる作業」のひとつになって、バイト先の余韻でさっさと洗うこともできた。
でもこの一年、ほんとダメだ。
家にある食器や調理器具の九割がシンクで洗われないまま九龍城になっている。総菜のパックやヨーグルトのカップ、ツナの缶なんかも。
カビが生えたり腐ったり……ってレベルでないだけましなのかもしれないが、日が経つにつれなんとなく嫌なにおいがしてくるし、ようやく手をつけたときには皿はぬめっている。つらい。
それでもどーにかこーにか、二週間に一回くらいは洗ってたのだが、ついに一ヶ月以上放置するようにもなってしまった。
でも洗いたくない。なによりもやりたくない……そんな状態だった私に転機が訪れた。
ガ ス 点 検 。
ガス点検の人がうちに来て、キッチン周辺を見に来る。さすがに皿を洗って片付けないと……と決意した。
しかし間に合わなかった。ぜんぜん片付かん。迫る予定時刻。最終手段に出た。シンクの中身を、風呂の浴槽にぜんぶ移した。
ものがなくなったシンク周りを掃除して、磨いて、パッと見た感じきれいになった。
ガス点検もつつがなく終了した。
残る問題は、場所が変わっただけでまだそこにある、ずらっと並ぶ食器のみ。
このままでは、風呂にも入れない。
……まあ風呂も一週間に一回くらいと出掛ける予定のある前くらいしか入ってないからいいっちゃいいんだけど……。
とはいえ、予想外ではあったが、広い場所で「全体像が見える」というのがよかったらしい。
シンクではぎっちぎちに積み重なって終わりが見えなかったが、シンクの何倍も広い浴槽だと、一目で洗うものが全部把握できた。一個一個洗って片付けて行けば、目に見えて片付いていくのがわかる。
そんなわけで、なんとかその日のうちに洗い終えることができた。
いい方法を見つけたなあ……と思いながらまた一ヶ月ほど経ち、シンクはふたたび食器が絶妙なバランスを取り合いながらごちゃり……としていた。
腹を括った。……今回も風呂場に運ぼう。
運んだ。……そして五日ほど経った。
頭皮にかさぶたができて膿もにじみ始めた。これは大学時代から、ストレスが溜まると起こる肌荒れのひとつであった。さすがに頭を洗いたい。というわけで、重い重い腰を上げた。
五日の間、何度か水を変えつつ浴槽で浸けられていた皿と調理器具を、ようやく昨夜、全部洗って水切りかご×3に並べ終えた。
よくやった……。
気力を使い果たしたので、シャンプーはすることなく寝た。いいんだ、起きた後でも次の日でも、もうシャンプーはしたいときに出来るから。
というわけで、苦手なりに、今後とも自分にできるやり方でやっていこうと思う。
あと、めちゃくちゃに部屋が片付けられない程度には、ここ数ヶ月に渡る個人的なストレス案件に実はけっこう参ってるな? と自覚しつつある。
このへんもできたら向き合えたらと考えている。……がんばろう。自分が楽になるための、がんばりだ。
◇
次のnoteでは、虐待サバイバーと生活保護についての本を読んでの感想を書けたらと思う。
今回はここまで。
ゆる
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