見出し画像

インターバル(Short)の生理学①

前回の投稿ではShort IT(ショートインターバル)はVO2maxおよび自転車競技(ロードバイク)の競技力向上に効果的である、という持論を述べました


さて、私はこの記事の序盤に

"Short・LongどちらのインターバルもVO2max向上をメインターゲットとしている点は同じだが、運動時のエネルギー産生システムの動員割合・血中乳酸濃度の動態などが異なり、結果に至るまでの機序も、得られる適応も微妙に違う"

と申し上げました。

今回はこれらの微妙な違いについて私の考えを述べていきます。

...が、またしても書いているうちに10000字を超えるテーマであることに気付きました...。

そこで、久しぶりの更新にもかかわらず大変恐縮ですが、
・Short ITの生理学
・ワーク強度の変更で起こること

主にこの2点に絞って持論を展開させていただきます。

前回申し上げたように、
"ワークセットの時間が60秒以下"である場合「Short intervals(Short IT)」に分類され、
「100-140%VO2max」という非常に高い強度設定
で行われます。
このインターバルには短時間という特性ゆえの生理学的な特徴があります。

バリエーションが豊富で、種々の構成要素を操作することによりターゲットとする生理学適応を差別化出来る

ここから先は

8,298字

¥ 800

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?