見出し画像

ラ・ポルト・サン=マルタン劇場

いろんな劇場の場所や歴史を頭に叩き込むキャンペーン中。

 フランス革命直前からの、パリの劇場の様子からたどっています。今はオペラ座。

 パリのオペラ座が拠点とする劇場は、時代とともにあちこちに動いてきました。
 現在、オペラ座は2つの劇場、ガルニエ劇場とバスティーユ劇場で上演していますが、ガルニエ劇場の開場は1875年、バスティーユ劇場の開場は1989年。あの見た目に歴史を感じるようなガルニエ劇場であっても、350年の歴史からされば、比較的ごく最近できた劇場なのです(私にとっては19世紀後半は最近である)。

 ガルニエ劇場はシャルル・ガルニエによって設計されたものですが、いくつかの様式を混ぜ合わせている折衷様式を取っています。ほんとそれゆえに、さぞ昔から存在しているようなオーラがありますし、そこにいるだけで貴族になれたかのような優雅さがありますが、実は違うんですよね〜笑。

 国の支配下のもと、音楽アカデミーとして上演を開始したのは1669。その歴史は350年を超えたことになります。ああ、ちょうど350年として書籍なんかも出ていますのでぜひ↓

1781年の火事から新劇場ポルト・サン=マルタン劇場に移る

 オペラ座のはじまりから100年ほど下り、1781年、当時の劇場パレ・ロワイアルが火事に見舞われてしまいました。
 一時期は別の劇場に移動するものの、マリー・アントワネットの全面協力で、ものの3ヶ月で新しい劇場が出来ました。これがポルト・サン=マルタン劇場(Porte Saint Martin)です。
 1781年10月27日に柿落としとなり、17948月に次の劇場(サル・モンタンシエ)に移るまでの13年間、ここで上演をしています。

 簡単な歴史については以下の当該劇場のサイトを見ると読めます。
 オペラ座が去ってから、演劇の場として、あるいは音楽劇の上演場所として使用されますが、コミューンで火事にて消失、再び1873年に再建されたのが、今の形のようです。
 有名な作家や演者(ヴィクトル・ユゴーやサラ・ベルナールなど)も関わっているので、各時代あちこちで目にする劇場名かもしれません。

 こうやって一劇場ずつ確認していくと、劇場だけで複数の団体が登場して楽しいですね。全体を知れるには時間もかかるし、複雑ですが、何かが見えるような気がします。

上記サイト以外の主要参考資料:

トップ画像:Théâtre de la Porte Saint-Martin. Aquarelle de Jean-Baptiste Lallemand, vers 1790. À gauche du théâtre, on aperçoit la porte Saint-Martin, et un peu plus loin la porte Saint-Denis.

現在地。ちなみに隣にはルネッサンス座があります。地図だと裏手に出るんですけど、正面は反対の大通りの方だと思います。

コミューンでの被害の様子と再建時の絵もあったので、探してみると面白いかもです。

#劇場 #オペラ史 #フランスオペラ #演劇 #パリ #フランス

この記事が参加している募集

#一度は行きたいあの場所

49,672件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?