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市民オペラに参加するということ 37

6月第二土曜日。この日は行ったことのない会場での練習になる。オペラの舞台に中学生も乗るらしく、参加する中学生たちが在籍する中学での練習だった。駅から少し距離もあるところなので早めに向かう。

会場に到着すると、まずは初対面の中学生たちとお互いの自己紹介、そのあと、まずこの日から参加の中学生たちの立ち位置の説明となる。大人たちはしばしの休憩だったので、私はその隙に必死に楽譜に向かう。大人たちはこの日から、楽譜を持ってはいけないことになっているのだ。
楽譜とにらめっこできたのもつかの間、大人たちも新しく加わった子どもたちと、一緒の場面をやることになる。前々回やった冒頭の場面の、途中からやるようだ。
以前やったところなので、動きもなんとか覚えているし、歌詞も覚えている箇所だ。中学生たちが入って変化があるものの、なんとかこなす。後半新しい設定が少し加わるが、まあそれほど難しい動きではない。とはいえ、やはり楽譜を外すと、覚えているはずのところでも歌詞が出てこないので、場数を踏むしかないのだろう。

この日は休憩中に衣装の打ち合わせがある。今回のオペラは現代演出で、テレビ局が舞台だ。衣装は自前で用意するようなのだが、私がやるのはテレビ出演者の役なので、同じ役の人たちで衣装を揃えようという話になる。同じ役の人たちで相談していたので、休憩時間も休めない。ましてやこの日は、合唱団用の椅子がないので、立ち稽古の間じゅう、ほぼ立ち続けていた。結構くたびれた。出演者役みんなで、一緒に色違いのスカートを購入しようかという話でまとまった。

この日も演技をつけることが中心の練習だったので、あまり歌自体の練習はなかった。ましてや来週は練習がない。オペラ本番までの最後の休息だ。
果たして歌は覚えられるのだろうか。一度自主練習をした方がいいのかもしれない。そう思っていても、結局自主練習をしたことはほとんどないのだが、まあ余裕があったら自分で楽譜をさらってみようと思いつつ、帰路に着く。
夏至が近く、空は5時近くでも十分に明るい。それだけで気分も晴れる。まあなんとかなるだろうという気分になってくる。


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