「日常のスタンダードに。」 BAGEL STANDARD 〔ベーグルスタンダード〕 ・ 国分 誠司
OPEN Magazine "Based in Nakameguro"では、中目黒エリアに拠点を構える店舗や人を特集し、街の魅力を繋いでいきます。
今回は、本場・ニューヨークの味わいが楽しめるベーグル専門店・BAGEL STANDARD 〔ベーグルスタンダード〕。
原材料から発酵、成形、焼き、その全ての工程にこだわりを持ってつくられたベーグルを求め、国内外から連日多くのお客様が訪れています。卵・牛乳・バターを使用しない本場のベーグルは、アメリカやヨーロッパを中心に健康食として愛されています。日本でも健康志向の高まりにより、ベーグルを楽しむ人が増えています。
オーナーの国分さんには、飲食未経験からベーグル専門店を開業するに至った経緯や、BAGEL STANDARDが目指す今後の姿についてもお話いただきました。
この味を信じて。
-- ガーデンデザイナーとしても働かれているそうですね。
国分さん:そうなんです。ガーデンデザイナーは、個人宅や公園、公共施設などの庭空間をデザインする仕事を現在もしています。
BAGEL STANDARDでは、オーナーという役割もありますが、店頭に立てる日は僕も極力立つようにしています。飲食の現場でしか味わえない喜びが沢山あるので、僕自身は生涯プレイヤーとしてあり続けたいと思っています。
今振り返ると開業前が1番多忙で、昼間にガーデンデザイナーの仕事をして、夜にはベーグル製造の修行というハードな日常を送っていました笑。
-- なるほど。異色のキャリアを歩まれていると思いますが、ベーグル専門店を開業するに至ったきっかけについて教えてください。
国分さん:実は、BAGEL STANDARDは元々あったお店なんです。当時の店舗は目黒警察署付近にありました。僕はお客さんとしてよく通っていたのですが、ある日突然「お店を畳もうとしている」と店主から聞かされて。こんなに美味しいベーグルなのになぜだろ、、と僕はどうしても納得できなかったんです。飲食は未経験でしたが、「この味を失いたくない」という一心で、簡単では無いと分かっていましたが、BAGEL STANDARDを継ぐ事を決心しました。
-- それでご自身で継ぐ決断をされたんですね。とはいえ、継いだ年はコロナ禍。その状況下での開業はだいぶ勇気がいる決断だったのではないでしょうか。
国分さん:世の中全体が諦めムードに包まれていましたが、僕は「あえて攻めたい」という気持ちになっていました。周囲からは「こんな時期に飲食店?」と反対と声も多かったのですが、自分の経験とこの味だけを信じて決断しましたね。当時コロナ禍でガーデンデザイナーとしてのプロジェクトも次々に白紙になっていったタイミングだったので、今こそ新しい事へ前進してみようという前向きな気持ちで一杯でした。
-- なるほど。では、こだわりのベーグルについて教えてください。
国分さん:うちのベーグルは、ニューヨークで売られている本場の味をそのまま届けたいという想いから、製法やレシピには徹底してこだわって作られています。ベーグルは一般的なパンと違い乳製品を一才使用しないので、子どもから大人まで安心して毎日食べていただけます。
日本で売られているベーグルは、日本人が親しみやすいように作られているものが多くて。食感がパンのようにフカフカしたものが目立ちますが、うちのベーグルは北米産の小麦粉にこだわっていてムギュッとした本番の食感が特徴なんです。
僕らで少しでもハッピーに。
-- では、普段どのようなお客様がいらっしゃっていますか?
国分さん:有難いことに地元のファンの方が多く通ってくださっています。外国人の方も、ここのベーグルだけが本物だと仰っていただき、どんどん増えています。あとは遠方からわざわざ寄っていただける方もいて、本当に有り難いです。
うちは朝8時から営業しているので、来店された方のその日の1番最初の目的になることも多く、来てくださった方の朝を少しでも明るく出来れば、という気持でやっています。
-- 常連さんとの会話からもこのお店が地域のコミュニケーションスポットになっている印象を受けました。では、次に中目黒という地域について伺います。
どんな人でも遊べる街に。
-- 中目黒という地域のイメージについて教えてください。
国分さん:中目黒は「ユニークな大人がいる街」というイメージがあります。
僕は昔バックパッカーとしてアメリカを旅をした事があります。その時に日本人とは全く違った感覚に衝撃を受けました。
みんな自分の人生を生きているというか、ユニークに暮らしている人が多くて。仕事も生活も関係なくお互いを尊重して、活発なコミュニケーションがあって、人生を楽しんでいる姿に憧れました。中目黒にはそんなユニークな人たちが多くいる気がしているんです。
-- たしかに。街にオフィスも多いからか自分で何かをやっている方が多い印象もありますね。では、もっとこなってほしいという願望はありますか?
国分さん:欲を言えばですが、もう少し賑わいある街になってもいいのかなと思っています。コロナが明けてから、みんな寝静まるのが少し早い気もしているので、私もですが笑。
僕は出張でベトナムに行くことがあるですが、平日の深夜近くでもみんな外に出て屋台でご飯食べてたりします。街に活気に溢れる感じがとても良くて。治安の面もありますが、中目黒にスケートパークやバスケットボールコートをもっと作ったりしたら、街がより活発的になる気もしています。子どもでも大人でも、そしてお金があってもなくても、楽しく遊べる街であって欲しいと思います。
ここに来れば元気がもられる。
-- 最後に今後の展望について教えてください。
国分さん:自分が住んでいる街に「こういうお店があったらいいな」と思うお店にできたら嬉しいですね。僕の使命は、BAGEL STANDARDの味を守り続けることです。食べ飽きない刺激がありつつ、毎日食べれる健康的なベーグルをみなさんに届けたいと思っています。
ここに来たら元気がもらえる、笑いあえる、そんな時間も届けれるようにスタッフ一同精進していきます。
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