見出し画像

「リング」が与える恐怖について

先日、映画「リング」のシリーズを見ました。『リング』は、1998年1月31日に公開された、日本のホラー映画です。見た者を1週間後に呪い殺す「呪いのビデオ」の謎を追う、鈴木光司の同名小説『リング』を原作とする映画作品としてヒットしており、海外でも作品がつくられています。また、平成25年9月現在、「貞子3D2」が公開されています。

「リング」が与える恐怖心は、ジワジワと迫ってくる日本的な湿気を帯びた恐怖。時代的な背景もありますが、日本の村社会が生み出した怨念、呪いです。よそ者や異端者を排除した結果、恨まれていく人間たちは、その場所から逃げることができず、呪い殺されるしかないという理不尽さを映画を見る事で体感できるわけです。

海外の恐怖映画は、突然現れる来訪者によっての殺戮が多いのですが、「リング」では身近にある映像機械を使うことで静かに進行していきます。それも何度も何度も同じようなフィルムを見せられることで、記憶に残りやすくなる。古い井戸から長い髪の女性が這い出してくるのをみた瞬間、心拍数が上がります。まったく怖いですね。

「リング」で人を呪い殺す力を持った女性は「貞子」という名前で、長い黒髪で顔を隠し白い洋服を着ています。白い装いは、日本では死に装束(しにしょうぞく)を意味しています。死んだ人、これから死にゆく人が白い着物に身を包んだのです。

その衣装を見た瞬間に人は「死」をイメージし、本能的に恐怖心を持ってしまうことを映画は利用しているのでしょう。テレビの中から黒髪の白い服を着た女性が這い出して来たら、誰でも恐怖心から心臓が止まってしまいますね。映画で良かった。

白い色は純粋であり完璧という意味もあります。使い方はいろいろですね。

※投銭歓迎

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?