シェア
すごもり
2021年7月23日 19:25
私の人生はこんな筈じゃなかった。あの時、ちゃんと「江戸川乱歩は止めておいたほうがいいよ」という忠告を聞いていればーーー江戸川乱歩という小説家に出会ってから、私の人生はあっという間に小説沼へと転げ落ちていきました 。足元を動かせば動かすほど、ズブズブと沈んでいく一生這い上がれない沼なのですが、ここは随分と心地がいいです。すっかりパブロフの犬の如く、小説という媒体に触れるだけで胸が高鳴り、
2021年7月23日 19:46
前半はこちらから『屋根裏の散歩者』世の中が退屈で、犯罪を犯してしまった犯人視点の物語です。こんな書き出しで始まります。この郷田三郎くん、乱歩の小説にありがちなんだけど、「この世の娯楽を全て経験したけれど、どれにも満足できずに、まだ手を出していなかった犯罪に手を出して、世の中が退屈じゃなくなった」というキャラクター。そういうキャラクターって立ち位置的に「異常さ」を際立たせないといけない
2021年7月21日 19:07
恋愛物において、夏から始まる関係性というのは「過失」とか「過ち」とか「勢い」なんかとセットで描かれがちな気がするのだけど、これがなんというかちょっと苦手だ。そして季節の移ろいと共に、秋で心が離れ、冬に関係性に終わりを告げ、春がまた始まる。なんかそういう表現を見かけることがあるけど、実際の人間関係は四季に影響を受けたりしない。そのせいかプラトニックな恋愛物が好きだ。そんな物語に敢えて夏に