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知った気にならない

大学生活も3年目が終わろうとしています。
21年間生きてきて、自分はそれなりに色んなことを経験してきた(つもり)なので、大抵のことは予想がつくようになった気がします。(というより、無意識のうちにそう思い込んでいます、生意気ですね…😇)

例えば、
ここでこれを言ったら関係が悪くなるだろうな、とか。
コンビニに行って新商品を見ても、多分こういう味なんだろうなとか。
今日頑張ってもあんまり達成感ないだろうなとか。

過去の経験に基づいて、これから起こりうる未来を、多分こうなるだろうなって決めつけて、安全な道を選ぶようになりました。
…そう、リスクを取らなくなったし、身の回りの出来事に対して心が動きにくくなったことにふと気づいて、

これはまずい……!

と思ったのです。
これは、ただ成長して大人になったのではなく、つまらない大人に成長してしまっている…!?
生活がなんとなくつまらないなと思う時があるのですが、それってもしかして、これから起こるかもしれなかった心が動く"何か"を、自分が決めつけて選択しなかったせいで逃しているのでは…?!

自分の心が震える体験をした過去を思い出しても、その体験をする前から『きっと心が動くだろう』と思っていたことは少なかったです。
運命的なチャンスとか、人生を変える出来事は、必ずしも予感できるものではくて、通りすがりでは見分けのつかないものだから、いつでも『どうせこうなるだろうな…』って決めつけずに飛び込んでいける自分でいたいなぁと思います。

と、ここまで書いたところで、ひとつ思い出しました。海外に行ったとき、日本人のガイドさんがいらっしゃったのですが、帰りのお別れ寸前のバスの中で、

『なんか生活がつまらないなぁと思うときは、あなたの環境がつまらないんじゃなくて、あなたの"目"がつまらないのかもしれません』

ってお話をしていました。
疲れ切っていて、眠たくって仕方なかったのに、この言葉だけは今でもくっきり覚えています。
その瞬間、バスの外の街の光がキラキラ輝いて見えたような感覚。ハッとさせられました。
海外に来て、新しく触れるものや経験自体も素晴らしいものでしたが、たぶん、それらを楽しみにしてワクワクしている時がいちばん幸せでした。それはきっと、私の"目"が、なんでも面白いと思えるようにセッティングされた、いちばん楽しい状態だったからなんだろうなと思います。旅行の前日がいちばん楽しいとか良く言いますが、まさにこれですよね。

つまらないって決めつけている人間、いちばんつまらないね。
目に映るもの、経験するもの全てが真新しかった子どもの時代は終わってしまったけれど、だからこそ、いつも日常から新鮮さをキャッチできるような自分でいたいな。物事の結果や、そこから得られる感情を勝手に予想して、決めつけない。

環境だけじゃなくて、人との関係も、自分に対しても、そう。

長く一緒にいるからってわかった気になったり、あたかも自分の所有物のように思ってしまってはいけないと思います。決めつけない。
仲良くなっても、あなたはあなた、親友は親友。
決して、自分の内側に入れて、自分のように扱ってはいけないと思うのです。知った気になってはいけません。

自分自身に対しても、多分ここまでしか才能がない、なんて決めつけない。出来なかった経験を基に、これからも出来ないだろうって思い込みはやめる。もしかしたら、あと1回頑張ったら出来るかもしれない。
そうやって、自分の行動を"予想通り"の円の少し外側から選び取りたいなと思うのです。

きっと、過去と全く同じなんてことは絶対にないから、新しい気持ちに出会うために、新しい瞬間に出会うために、知った気にならないで色んなことを選んでいきたいなと思います。

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