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12月13日は『正月事始め』 お正月準備も清々しく♪

一年の最後の月である12月。
年の納めに向かいつつ、その先に控えるお正月を芽出度く迎えるための準備も同時にはじまります🙂

すす払いに柚子湯に大掃除、そして年越の大祓……一年を締めくくる12月は、「清め」のシーズンでもあります。

毎年12月13日は正月の事始め』としてお正月を迎える準備が始められる日。

お正月の準備は多岐にわたり、多くの時間をかけて行われますが、まずは一年間のうちにたまったすすを掃う「すす払い」から!


◆「すす払い」からはじまる新年の迎え方

現在の大掃除の原型でもある「すす払い」ですが、斎竹で天井や壁の煤を落としながら、掃除とともにお清めをし、お正月準備のはじめの歳神様をお迎えするための儀式でもあります。

全国の神社で行われる年末の風物詩として、テレビや新聞などで紹介されているのを、ご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか📺

正月の事始めとして毎年12月13日に行われるところが多いようです。

この日を境に、正月を迎えるための準備が行われます。


◆お正月飾りは、歳神様としがみさまを迎える大切な依代よりしろ

正月の準備は、念入りな掃除にはじまり、しめ縄を張って門松や鏡餅を用意して、おせちを作ってお屠蘇とそやお年玉を用意して…と、念入りに行われます。

何故ここまで様々な習俗があるのかというと、決して正月っぽい雰囲気を演出するための装飾というわけではなく、実はこれらはすべて神さまのためのもの。

正月を迎えることは、「歳神としがみ様(歳徳神としとくじん)」を迎えることでもあります。

正月の様々な習俗には、年の始めの一年の豊作を祈る神事が「歳神様」を祀る行事として正月の中心行事となっていったという変遷があります。

「歳神様」は、"新年に家々を訪れて人々に新たな年齢と幸運を配り、家の繁栄と、五穀の豊穣をもたらす“来訪神であり、祖霊神でもあり、穀物神でもありと様々な性質を持った神様で、古来より日本人の暮らしの中で大切に伝えられてきました。

その年の干支によって居を変える神様としても知られており、その年の歳神様の居る方位は"万事に吉“とされ、「恵方えほう」と呼ばれるおめでたい方角で、【令和4年の恵方は、北北西】となります。

「歳神様」を迎えるための準備や習俗は、数多くあります。

お正月飾りの一つである「門松」は、来訪の目印であり、歳神様を家に迎え入れる際の依代よりしろ(神霊が宿るもの)として、「鏡餅」は、歳神様へのお供えであり、家の中に滞在する際の依代よりしろという意味を持ちます。

正月を迎えてからではなく、12月中から飾りつけをしたりお供えをするのは"歳神様をお迎えする為のもの“だからなのです。

「歳神様」の『年=とし』は「稲の実り」をあらわす言葉、お正月に万全の体制でお迎えして、その豊穣の霊力をいただくことで年が改まり、幸福を得ると考えられてきました。

「お正月飾り」は大掃除を済ませ、年の瀬の買い物やお歳暮を済ませた26日頃から、縁起が悪いとされる29日と31日を避けて飾りましょう。


◆新年の準備も「年年歳歳」

今月の御朱印にも登場した「年年歳歳」という言葉には、「毎年毎年、この年も明くる年も」という意味があります。

年年歳歳 花相似たり
歳歳年年 人同じからず

【意味】寒い冬が終わり春になると去年と同じように美しく花は咲くけれど、この花を見る人々は毎年変わっているのだ。

劉希夷りゅうきい 『代悲白頭翁』(第4節)

年年歳歳、毎年同じ様に美しく咲く花には、刻々と移り変わる時の中でも「変わらない大切なこと」が宿っているようにも思います🌸

正月の準備に限らず、長く続いてきた「変わらないこと」には、日本人が育んできた「大切な何か」が隠されているのかもしれませんね。

今年は、様々な制約により思うようにいかないことも多かったように思いますが、ようやく落ち着いた年末を過ごせそうでほっと一息。
普段と違う年だったからこそ、しっかり振り返る価値のある一年のようにも思います。

この年の納めの月に一年を振り返り、清々しく新たな年を迎える機会とされてください✨

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