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東国原さんから得た刺激

小野たいすけ official note

8月17日、東国原英夫さんが宮崎県知事選に再度出馬するとの記者会見をされました。Twitter上でフォロワーの方から「小野さんの名前出てるよ~」と言われてチェックしたら、くまモンのことに言及されていました(下記リンク先の動画の1h18mぐらいから)。

https://www.youtube.com/watch?v=ZDitZzQzaf4

会見の終盤においては、最近下降している宮崎県のプレゼンスを自らの力で再度高めたい、との思いが込められていました。

東国原さんがおっしゃっていたとおり、くまモンは東国原さんからも大きな刺激、影響を受けています。

わが師である蒲島郁夫知事を補佐するために熊本に渡った2008年、熊本空港のお土産屋さんは、東国原さんのシールを貼りつけた宮崎県産のお土産物が席巻していました。当時の土産物といえば、販売者は県内事業者であっても、製造はおろか、原料も県内産でないものが多かったので、とにかく目立つものが売れたということなのでしょう。

私はこの状況を本当に情けなく感じ、県が出資している空港ビル会社のテナント企業に、なぜ熊本のお土産ではなく宮崎のものを置くのか、と質したところ、「だって売れるんだもん」という非常に寂しい回答でした。「熊本人としての『もっこす魂』はないんかい!」と心の中で熱く憤ったのですが、ビジネスとしては正しい選択ではあります。

そうこうしているうちに、チャンスが訪れました。くまモンの誕生です。2011年3月に全線開業を控えた九州新幹線に対する観光誘客キャンペーンのマスコットキャラクターとして、プロデューサーの小山薫堂さんが発案し、水野学さんがデザインされました。

このくまモンが、当初の予想を裏切り、みるみるうちに人気キャラクターに成長していきました。その途中で、私は蒲島知事にくまモンの著作権を県が買い取り、商品化する際のイラスト利用料を県内企業に無料で開放することを進言し、実現しました。

これが引き金になって、くまモングッズがものすごい勢いで商品化されてゆき、そのことによってくまモンの知名度や人気もどんどん上がっていくという好循環が生まれました。くまモン商品のイラスト利用のレギュレーション審査などの業務も当初県庁職員が行っていたのですが、私はすぐにパンクすると考え、この業務を切り離して民間に委託し、新たなビジネスや雇用も生み出すことができました。

くまモンが飛躍的に活動領域を広げる中、東国原さんは宮崎県知事を1期で退任されました。その後何が起こったかというと、熊本空港などで多く売られていた東国原シールを貼った宮崎県産のお土産物が、潮がサーっと引くように消えていったのです。

その様子を目の当たりにして、やはり生の人間の影響力というのは限界に達するまでの時間が早いのだ、ということを痛感しました。東国原さんの例を教訓として、くまモンはいつまでもくまモンであり続けることを徹底しました。

東国原さんも、今回の会見の中で、いつまでも自分だけでやれるとは思わない、という趣旨の発言をされています。その上で、陣営でのフリーディスカッションの中で、「みやモン」の構想を考えていることに触れられていました。

これはあくまでコンセプト的なものを指しているのだと思います。(冗談だとは思いますが)会見でおっしゃっていたような、くまモンのガワはそのままに、身体をオレンジ色にするなどということをやっても、当然うまくいかないと思います(絶対にやめてくださいね!(笑))。

宮崎が、コロナで変わってしまった我々の生き方を豊かにしていくためのモデルをどう提示するのか、人口減少社会の中で、高齢化社会の中で、どう安心して幸せに暮らしていけるようにするのか。これら課題の打開策を県民だけでなく大都市圏の人々に示し、東国原さんならではのワクワクドキドキする着想と実行力で実現する、これこそが、東国原さんが作るべき「みやモン」なのだと思います。

そして、東国原さんが2回目の知事を辞められた後も、その「みやモン」が持続するよう「仕組み化」することが大切です。それが将来にわたり、宮崎県のプレゼンスを高めることにつながると考えます。

宮崎県のことについて、熊本に比べればわずかのことしか存じ上げないのですが、上記で示した課題に対して答えを示すことができるポテンシャルは十分にあると思います。

たとえば、私が昔からすごいなと思っているのは「ソラシドエア」の存在。地元宮崎が航空会社を立ち上げ、苦労しながらもコロナ禍でも踏みとどまっています。他の県で真似しようと思っても作れません。

ワーケーションや、東国原さんがおっしゃっていた二拠点居住にとって、ソラシドエアはかなり有効な「飛び道具」になるのではないでしょうか。東京と宮崎の両方に拠点を置く企業を募り、「企業版ふるさと納税」を行ってもらうことによって、航空路線の買い取りによる路線安定化や、子育て環境や教育内容の充実、企業のBCP強化を行えば、多くの国民の目が宮崎を向くことになるかもしれません。

会見の中でも熊本、鹿児島との連携にも触れられていましたが、今こそ南九州の一体化を本気で考えるべきタイミングだとも思います。この3県をつなぐ道路の整備が遅く、ビジネスをするにもアクセスが悪いので、なかなか一緒になってビジネスをしていくという環境にありません。

熊本にTSMCが来るのも大きなチャンスだと思います。道路を中心としたインフラの整備と、地域で真に求められる人材の育成(九州から東海地方や首都圏に一方的に人を吸い取られないように)、共通基盤化を徹底したデジタル化による情報共有により、南九州が一体となって盛り上がっていけるような仕組みを整えることが大切になると思っています。

宮崎にはすばらしい人材もたくさんおられると思います。代表格は「九州パンケーキ」の村岡浩司さん。九州の食材の魅力をパンケーキに表現するなど、本気で九州の発展を考えられています。

そもそも、くまモンが爆発的なヒットをした要因の一つは、あまり知られていませんが宮崎にもあるのです。「KIGURUMI.BIZ」という、宮崎県内にある着ぐるみ専門の制作会社がくまモンの着ぐるみを手掛けてから、くまモンが愛らしくなり、人気を拡大していったのです。くまモンファンには有名な「初号機」(ググればショッキングな画像が出てきます)では、間違いなくヒットは望めなかったと思います。

また、高千穂は「天孫降臨」の地。宮崎が実際に有しているパワースポット神楽メタバースでもっと神秘的に作ってしまうというのもよいかもしれません。宮崎だけでなく、どこからでもバーチャルで神楽に参加し、男女の出会いがあって、宮崎で結ばれる、なんてことが起こればワクワクしますし、少子化対策にもつながるかもしれません。

自分で色々書いて、楽しくなってきました。東国原さんには、地方から、宮崎から日本を元気にするという挑戦をぜひ頑張っていただきたいと思います。次は、これまでとは反対に、蒲島知事や私などがやってきたことを参考にしたり、反面教師にしたりしてビッグな「みやモン」を作り上げていただきたいです。私にできることがあれば(無給で)お手伝いします♪

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小野たいすけ official note
1974年東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、アクセンチュア(株)等を経て、2008年熊本県政策調整参与、2012年、38歳で熊本県副知事に就任。2020年6月に退任、東京都知事選挙に出馬(61万票)。2021年10月の衆議院総選挙で日本維新の会から比例代表東京ブロックで当選。