焼きそばの果てしなき旅【その8】
僕が慣れ親しんだ味を確認するために始めた焼きそばの旅。そこから旅は大きく展開してたくさんの焼きそばに御縁が出来た。どこかに到達するための旅ではなくて、生活をしていることとほぼ同意義の旅になってきた。一生涯ゴールのない旅。音楽も一緒じゃないか。ずっとやり続けることだけだ。その大きな軌道に音楽も焼きそばも野球も怪獣も天丼も全部一緒に乗っている。軌道と云う言葉を使ってみたがこの軌道と云うのも調べてみると色々あって面白い。だめだそっちじゃない。僕はすぐ横道にそれる人間です。焼きそばだよ焼きそば。
成城石井でゲットした深蒸し焼きそば。最近の僕はスーパーマーケット行くと、陳列されている焼きそばをチェックして、自分が未体験のものの有無を確認するようになった。新しい生活様式だ。出かける時にまだマスクをし忘れてしまう僕だが、焼きそばのチェックは忘れない。
この焼きそばは東京都武蔵村山市の比留間製麺有限会社製。作ってみよう。
僕は随分と「焼きそばを作る」ことに手慣れてきた。これを作った時(2020年8月末)よりも現在(2020年10月半ば)は数段手際が良いことかと思われる。とにかく何事も回数を重ねること。何度も何度も繰り返してやってみること。ギターの練習と同じ。近道はないのです。
なかなかウマく出来た。深蒸しの麺の口当たりも食べ応えもなかなか良い。でもここでちょっとした疑問と云うかアイディアを思い付いた。この麺を粉末ソースを使って焼きそばにしたらどうだろうか。
焼きそばの粉末ソースだけを売っているのを発見した。これを使おう。
製造は一番食品株式会社。なんと福岡県飯塚市のメーカー。これだけで僕は旅気分を味わえる。それでは東京都武蔵村山市の麺と福岡県飯塚市のソースのマリアージュをどうぞ。
こうなった。特にあまり変わりはない。紅ショウガの色がピンクなのは「焼きそば専用 岩下の新生姜」だから。あとでまた詳しくご紹介します。
イイと思うのだけれど、ちょっと違和感がある。麺が粉ソースを意識していないので「あんた誰」と谷啓さんがツッコむ感じである。このマッチングの微妙さは音楽でも良くあること。大凡良いのだけれど何かがピッタリ来ない。それでもやってみて味わうなり聴くなりしてみないことには判らない。だからとにかくやってみることは大事。これから経験として活かすことでそのトライアルは僕だけの宝物になる。宝物はどんどん増やそう。
続いてはマルちゃん焼きそばの太麺で濃厚お好みソース味。いつもよりこだわった大人の味わい、と銘打たれているが、それではこだわらないと子供の味わいなのか、それなら子供のままで構わない、大人なんて大嫌いだと余計なことでヘソを曲げている場合ではない。
濃厚お好みソース見参。
具はキャベツのみ採用。
太麺がウマイ。もっとしっかり焼いたらもっとウマくなるだろうから、いつか再度挑戦する。濃厚お好みソースも甘すぎず程好い味わい。「焼きそば専用 岩下の新生姜」がナイスマッチ。よしよし。
こちらはマルちゃん焼きそばの細麺で、だし香る芳醇ソース味と云う製品。鰹節などの出汁をフィーチャーしている。これもいつもよりこだわった大人の味わいで、だからこだわないと子供なのか、大人はいつもこだわるのか、子供のこだわりの方が強いのではないかとそう云うことではないですね。
こちらも液体ソース。いつものは粉末ソースで、こだわりは液体と云うわけか。それならそれでこちらにも考えがあるとか本当にそう云う意味のない言いがかりを付けるのはやめましょう。
こちらもキャベツと共に。キャベツの切り方が大きくて雑ですみません。今現在(2020年10月半ば)はもう少し馴染むように小さくカットしています。
ウマイ。細麺もなかなか良いではないか。ここで太麺が好きか細麺が好きかの二者択一による対立を煽るような現在の政局の泥沼的混迷を招いた原因となっている短絡的思考に陥ることは避けたい学術は学術だよ(日本語がおかしい)。みんな焼きそばを食べてちょっと落ち着け。満ち足りているようでもあるし足りないようでもあるし、でもその両方が同時に存在するというのが今のところの正解だよ。ここで話は岩下の新生姜方面に行く。
イワユルカップ焼きそばの岩下の新生姜 塩焼きそば。焼かないのに焼きそば問題はここは一つ置いておく。栃木県栃木市にある岩下の新生姜ミュージアムでは昨年(2019年)小野瀬雅生と須藤祐でライブもさせて戴きました。その節はたいへんお世話になりました。
熱湯3分。ソースを混ぜるとこうして淡いピンク色に出来上がる。
あっさり塩味に新生姜の風味がマッチしていてヒジョーにウマイ。この焼きそばを製造しているのは何とサッポロ一番でお馴染みのサンヨー食品。好きなブランドのダブルネームだったのだ。サンヨー食品が群馬県の会社で、岩下の新生姜が栃木県の会社。このところ北関東には御縁もあって興味もいっぱい。ここでまたふと考えた。これをインスタント麺ではなく蒸し麺で作ってみたらどうなるか。ここで先程のピンク色の新生姜の千切りの紹介に繋がります。繋げたなぁ。
焼きそば専用 岩下の新生姜。スーパーで見つけてゲットしたけれどどこのスーパーでゲットしたかちょっと忘れてしまった。要再調査。これがとってもウマイ。焼きそばの味わいを邪魔せずに、爽快感を加えてくれる。これを脇役でなくメインアクトに採用したらどうなるか。
麺はよく見かける市販の焼きそば用の麺。これで塩味の焼きそばを作って、岩下の新生姜を汁ごとたっぷりと加えて味付けしてみた。
岩下の新生姜 塩焼きそば、小野瀬雅生バージョン完成。
具はナシでシンプルな出来上がり。
ウマウマウー。これはたまらなくウマイ。岩下の新生姜 塩焼きそば。焼き付けた麺の香ばしさと岩下の新生姜の程好い酸味と旨味のマッチングが絶妙。シロウトながらこうしたところに行き当たるのも真剣(マジ)にやっているからこそ。そして様々な御縁がこの焼きそばに集結している。心から有り難いと思う。そしてこのアイディアを発展させてまたいつか改良バージョンを作ってみることにする。乞うご期待。期待なんかされなくてもイイ。でもやるんだよ。
焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。
焼きそばの果てしなき旅【その1】
焼きそばの果てしなき旅【その2】
焼きそばの果てしなき旅【その3】
焼きそばの果てしなき旅【その4】
焼きそばの果てしなき旅【その5】
焼きそばの果てしなき旅【その6・めん亭はるもと前篇】
焼きそばの果てしなき旅【その7・めん亭はるもと後篇】
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