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小説「ポルシェに乗った地下芸人」

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36歳で急に思い立ってお笑い芸人を志した私の自伝的なやつです。 曖昧な記憶と都合が良い記憶改竄がなされている可能性がありますので、あくまでフィクションとしてお楽しみください。
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2021年3月の記事一覧

ポルシェに乗った地下芸人.20

ポルシェに乗った地下芸人.20

 秋らしさが出てきた10月初旬。首相公邸の森を眺めながら僕は、ブリーフを履いた地下芸人の弟子としてどのように活動していこうか考えていた。

 彼らはお笑い芸人として生きていこうとしている。芸人として収入を得て、それで生活していくことが人生の目標なのだ。しかし僕は生活がすでにできているし、会社経営というリスキーな生き方をとても気に入っている。

 贅沢をしなければ暮らしていける収入があり、それなりに

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ポルシェに乗った地下芸人.19

ポルシェに乗った地下芸人.19

 「熱湯ではなく熱した油に入る」「中世ヨーロッパの拷問器具を実際に試す」「雪の中に裸で埋められて眠くなるまで待って、一番面白い夢を見た人が優勝の大会」など、YU-TAはテレビでやりたい企画を僕に次々に話してくれた。

 もちろん、そのすべてに全力で相槌を打つ。批判的なことは一切言わない。言っても仕方ないし、実現する方法がもしかしたらあるかもしれないのだから。 

 話題はネタ作りのことになってきた

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ポルシェに乗った地下芸人.18

ポルシェに乗った地下芸人.18

 話は小汚い三人に若手芸人との打ち上げに戻る。

 彼らは恥ずかしげもなく現在のテレビ番組に文句を言う。

「今のテレビは規制ばっかりで全然面白くないんですよ。」

「同じ芸人ばっかりで、全然若手を使わない。だから面白くないんですよ」

「大手の事務所に所属してる、顔が良いだけの芸人ばっかり出てるから、面白くないんですよ。」

 とにかく彼らは現在放送されているテレビ番組が面白いと思えないらしい。

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