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【イベントレポ】「DX時代のセールスしくじり先生」〜ネクタイや靴が不要なオンライン営業時代のマナーとは〜

ITの浸透によって人々の暮らしがあらゆる方向へ変化を見せる「DX時代」を迎えた現在。お客様に求められる営業パーソンの役割も変化をしています。

株式会社オンリーストーリーは、数多の経営者の相談と個人のキャリアカウンセリングを行う株式会社キープレイヤーズ・代表取締役 高野秀敏氏をゲストスピーカーに迎え、オンラインウェビナーを開催しました。

年間12,300件以上の決裁者商談を創出する株式会社オンリーストーリー・代表取締役 平野哲也も登壇し、営業パーソンが陥りがちなしくじりと改善方法について話しています。


登壇者

②「DX時代のセールスしくじり先生」〜ネクタイや靴が不要なオンライン営業時代のマナーとは〜

高野 秀敏
株式会社キープレイヤーズ 代表取締役
1999年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。 4,000名以上の経営者の相談と11,000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数200回以上。また、55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。メドレー、クラウドワークス創業から役員株主で上場。識学上場などを経験。適格機関投資家。

株式会社キープレイヤーズ HP
https://keyplayers.jp/

③「DX時代のセールスしくじり先生」〜ネクタイや靴が不要なオンライン営業時代のマナーとは〜

平野 哲也
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
1990年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。父も叔父も近所も経営者という環境で生まれ育った。 2014年2月株式会社オンリーストーリー設立。国内最大規模の決裁者マッチングプラットフォーム「ONLYSTORY/チラCEO」を運営。3年連続でベストベンチャー100に選出、2021年働きがいのある会社ランキング5位に選出などの実績がある。 2020年6月に約3.5億円、2021年4月に約13億円の調達を実施した。

株式会社オンリーストーリー HP
https://onlystory.co.jp/


第一印象形成〜組織、準備まで。DX時代のしくじり営業

高野(以下、敬称略):
印象、組織、事前準備、オンライン、番外編の5つをお伝えします。

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1.印象

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高野:
オンライン社会では、笑顔やある程度の声量で話すなど、相手を配慮した表現がすごく大事だと思います。話すスピードも相手に合わせることが大事で、私はゆっくり話すほうですが、相手が早口なら合わせるよう心がけています。


昔は今決められないことをいうくらい押しの強い人はいましたが、最近は「クロージングしない」営業の人が多い気がします。
あと「機能の説明しかしない」ジャパネットたかたさんを例にすると、カメラを売る際に機能よりも買った後のワクワクするイメージを抱かせる説明をされています。そこは営業の方にぜひやっていただきたいことだなと思っています。

2.組織

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高野:
組織の話でいうと、トップセールスの人を要素分解して、真似できる部分はマニュアル化してみんなが使えるようにすることが組織営業でとても大事だと思います。20年前の話ですが、いまだに忘れられないのが、当時在籍していたインテリジェンスの社長に「自分とみんなができることを要素分解して、みんなができることはマニュアル化して、システムに落としてほしい」と言われたことです。今でもこの考えには賛同しますし、企業がシステムを決めたらしっかりPDCAを回すことが重要だと思います。

3.事前準備

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高野:
事前準備として、面談の前に会社のHPやライバル企業をぜひ検索してみてください。担当者のエゴサーチや、営業時にはアイスブレイクの時間を持つのもいいですね。相手に興味を持ってもらえるように、先方のFacebookやtwitterにコメントを書いたり、書籍にリコメンドを書いてリツイートするといった働きかけも大事です。

4.オンライン

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高野:
最初の印象の内容とかぶりますが、参考になりそうな営業の人を研究するのもいいでしょう。また、社長同士をつなげても、部下に営業を丸投げする方には首をかしげます。アポに対する温度感は見誤りたくないところです。

5.番外編

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高野:
最後は全体で相手に寄り添うことが重要という話です。しかし、そうするとクロージングができません。この矛盾した部分を両方取れる人が優秀な営業だと思います。

平野:
仕事上、営業マンと接する機会も多いかと思いますが、その中で営業に向いている人とそうでない人の特徴はありますか?

高野:
営業の得意な方は実績に自信を持ち、わかりやすく具体的に話せますが、そうでないと表面的な話で終わりがちです。私は、自信を持っていない段階で転職活動をしても良いことはないと思うので、「今の会社で在籍期間を決めて、実績を出してから転職活動してください」とアドバイスします。

平野:
では、営業マンを採用する組織側から見て、応募人数が多い企業とそうでない企業の特徴があればお聞きしたいです。

高野:
組織で言うなら、募集をかけて人が集まるときとその反対の原因を要素分解して、仕組み化したものを営業マンにインストールします。そこを真剣にやりきっている会社はやっぱり強いと思いますよ。

大前提があって、企業がプロダクトマーケットフィット(以下、PMF)していない状況では、仕組み化が難しい。経営者は自社商品が単価が高くて実績をつくるまでに時間が必要なのかどうかについて振り返って欲しいですね。誰にでも売れる商品の設計も大事な要素です。

平野:
PMFも階層がありますよね。社長個人で特定の料金体系とターゲットで売れるフェーズから、複数メンバーでも売れるフェーズへの転換が一番難しいです。

高野:
そうですね。課題を社員全員で突破するところがベンチャーの面白いところですから、次のフェーズへの転換は苦しくとも頑張る場面です。

ネクタイや靴が不要なオンライン営業時代のマナーとは。

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平野:
ここからは、参加者のみなさまからいただいた質問の要素と自社の経験を元にオンライン改善話に移ります。

しくじり1:不向きブレーキ問題
オンライン営業への苦手意識「自分はオフラインタイプ」を禁句に、成功体験の積み重ねで改善!

しくじり2:接待売り・情売り
営業でCSを見る、本質を売り「商材と営業マン自身の魅力」で勝負するように!

しくじり3:インサイド架電できない問題
LPに携帯電話番号を書くことで、お客様に直電できるように改善!

しくじり4:クロージング・捺印問題
捺印と申し込みの期日を分け、リアル捺印がもらえない課題をクリア!

しくじり5:オンライン環境整っていない問題
モニターや背景映像、ライト、デスクの角度、電波状況をよくするなど、みられること、違和感なくできるように調整する!

しくじり6:アポ詰め過ぎ、フォロー落ちつかない問題
言葉の通りですが、アポイントの詰めすぎはフォローができなくなり、お客様にていねいなフォローができなくなるので注意!

「ともに御社を成長させる仲間」というスタンスが大事

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続いて、営業全体に関わる改善方法について。

1.【Stayマン・Takeマン】ギブリマインドで、有意義な商談時間に。

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平野:
売り込もうとする気が強すぎる人(=Takeマン)は、例えば、相手先が課題としている部分の資料を持っていくなど、ギブリマインドを持ってお客様に接してみてください。

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平野:
相手に気を使いすぎる人(=Stayマン)は、商談が成立しないことではなく「最悪の商談とは、お互いの貴重な時間を使っても単なる社交辞令で終わること」に定義を変更するだけで、気持ちの面でかなり変化があります。
私が20代で起業した頃のことですが、人の圧に引くと蛇蛙の関係になるので、「自分がきつい時は5ミリ前に出る」を言い聞かせていました。


2..【スライドが重要】営業資料の徹底的な改善は、効果絶大!

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また、私は自社商品が売れない時に、資料を徹底的に作り直しました。中でも資料をURL化すると、最新の資料が一目瞭然で役立ちます。ちなみにBtoBの場合は、相手の煩わしさを減らす意味でも、事前資料と当日用は分けた方がいいと思います。

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3.【テストクロージングの型の非徹底】すぐできるクロージング打率を上げる3ステップ

平野:
ここでは、クロージングの打率をあげる手順3ステップをご紹介します。順番を飛ばさず進めてみてください。

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平野:
クロージングのときに、まずは相手に今一番の課題を聞きます。相手のセンターキーのニーズをしっかり把握することが大事です。

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平野:
次に「その問題が解決されたら、本当に申し込んでいただけますか」と確認します。お客様の要望は尽きないからこそ、ちゃんと相手から「イエス」を引き出すことが必要です。

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平野:
3番目は、こちらの申し込んで欲しい期日と特典、「申し込まれた場合はお客様の1番のニーズにこのように対応します」と伝えます。ここでお互いの一番のニーズが解決するわけです。


4.【成約カレンダーの作成】適切なタイミングで、適切な情報を届ける
平野:
当社は成約カレンダーを活用しています。一度営業をかけた相手に、例えば3日後にはリファラルをいただいた人からちょっと一言連絡を入れてもらうとか、6日後には相手が1番必要としている資料を送るとか。交渉を一気に出し過ぎるのではなく、適切なタイミングで適切な情報を出すことで、信用をあまり崩さずに営業を進めていけます。

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5.【ビー玉センターピン理論】
よろしければ弊社平野の投稿したnoteの記事、量か質か論争。ビー玉センターピン理論をご覧ください。


6.【アメリカロシア宇宙人理論】一緒に売上を伸ばす仲間として関係を構築

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平野:
売る側と買う側の構図を、冷戦中のアメリカとロシアの関係になぞらえた理論です。宇宙人の打倒という共通の目的を持てば、二国は協力する。それと同じように、私たちも一緒に売上を伸ばすお客さんの仲間として関係をつくれればいいと思います。

会社は仕組みでサポート。営業マンは自分の強みを理解。

高野:
会社の視点では、仕組み化を進めて何でもできるようにすることが大事だと思います。一方で、営業マンは自分ならではの仕事を生み出すようにブレイクスルーする必要がある。このあたり、組織と営業マンの違いは面白いです。

そもそも営業マンには絶対に売り切るという気持ちが必要です。しかし、近年はSaaSサービスなどが展開され、それほど提案をしなくても導入してくれる場合もあります。
そうした状況が続くと、営業マンは提案力が育たず、お客様側が「こういうニーズがありますが、解決できますか」と発注理由を考えなければいけない状態になるんですね。本来なら営業マンが提案するところです。

平野:
経営者の私たちは、仕事の再現性を狙いますが、営業マンは自分だけの営業方法がある状態(属人性)にやりがいがあります。逆に言うと、再現性のある営業に自分の存在意義を見出しにくい。そこにジレンマを感じます。

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高野:
同じ営業でも、大きな組織に属して信頼もある組織マネジメントに長けた人と、属人性を発揮して営業を開拓するゼロイチタイプの人がいると思います。組織規模なのか、売上規模なのか能力が分かれていると思うことも多いですね。

平野:
それはありますね。経営者でもゼロイチの開拓するフェーズが好きな人もいます。

高野:
営業マンの強みもタイプがありますよね。創業者に強いタイプ、そこは得意じゃなくても時間をかけて細かい資料作成や大手企業に営業できるタイプもいるでしょう。お客様の業態による違いもあります。

平野:
誠実に相手に接することができて、ディスカッションや信頼関係を築ける。そのバランスが取れるようなセールスがこれからは流行ると思います。


最後に

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

今回は、数多の経営者の相談と個人のキャリアカウンセリングを行う株式会社キープレイヤーズ・代表取締役 高野秀敏氏をゲストスピーカーに迎え、オンラインウェビナーの様子を書かせていただきました。

記事内の内容は、今後の営業組織づくり・業績拡大を図る際に参考としてご活用ください。


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