おに先生@小学校教員

小学校の教員です。熱しやすく落ち込みやすい人ですが、学校教育を少しでもよりよくできるよ…

おに先生@小学校教員

小学校の教員です。熱しやすく落ち込みやすい人ですが、学校教育を少しでもよりよくできるよう、地道に頑張っています。『学び合い』を実践しています。子どもを信じ、子どもの多様性を認められる先生になりたいです。

最近の記事

教師失格

「教師失格」と言われてしまっても仕方ないのですが、僕にとって苦手なことがあります。それは『「相性の悪い子」に対して向き合えない』ということです。 学級担任だったら、30名程度の子どもが学級にいます。人懐っこい子や人見知りする子、活発な子や大人しめの子、勉強が得意な子や苦手な子・・・いろいろいます。その中には、僕と相性のよい子と悪い子が必ずいます。 子どもたちは「えこひいき」に敏感ですから、「先生のお気に入りは◯◯さんでしょう」と言ってくることがあります。そんなつもりはない

    • 批判的だった頃の僕へ

      学校という組織の中で、物事を決めていくには、手間がかかると考えています。相談→提案→修正→提案→合意というステップは手間がかかり、無駄なことが多いように思う方もいるようです。しかし、今のことろ僕が勤める学校では最短ルートです。 正直言って、トップダウンでバンバン決まっていくなら楽です。しかし、上に挙げるステップを省略すると、意思疎通が取れていなかったり、無言の反発を招いたりすると思います。そうであれば決まったようで、何も決まってないのと同じです。 教員になって何年かして「

      • 小説の世界に浸る、豊かな人生

        小6の教室に行った際、数名の子どもたちから小説を紹介されました。 早速、読んでみようと思ってKindleでダウンロードして読みました。 中学生の女の子が戦時中にタイムスリップし、そこで出会った特攻隊隊員の男性と恋に落ちるという内容です。 結末は元の時代に戻ることが想像つきますし、内容が分かりやすいので2時間程度で読めましたが、久しぶりに小説の世界に浸ることができました。「浸る」という感覚を久しぶりに感じました。学生時代は時間がたっぷりあったということもあって、様々なジャンル

        • 学校のみらい

          昨晩「学校のみらい」というNHKの番組を妻と一緒に見ました。 妻が「自分の学びたいこと、やりたいことだけをしてきた子たちが、これからの社会に出てくるんだよね。『それ、私は合わないんでしません』っていう人たちが増えるということだよね。それで会社まわるのかしら」 社会が変わるべきなのか。 社会に人が合わせるべきなのか。 民間企業にしても行政にしても「社会の常識」なんてものはどんどん崩れていって、多様になっていくんだろうか。これまでの「社会の常識」に適応できる方が、就職し、そ

          志高く。誇り高く。

          学校の教員になって、15年近く。 いろいろな経験をして、今に至る。 若い頃、気づいてしまったことは 自分を変えることに目を向けず 言い訳ばかりして生きてきた人がいるということ。 そういう人に限って、偉そうに自分の経験を話し 同じ失敗を繰り返す。他人のせいにして、改善しない。 一方で、そのような人たちを徹底して軽蔑したり、馬鹿にしたりする方々がいることも知った。特に学校の教員として「それなりに」うまくやってきた自負のある方にとっては、そのような人たちは疎ましかったり、馬鹿

          志高く。誇り高く。

          習熟度別学習

          数年前の話。学年で習熟度別の学習をすることになった。 少人数の「じっくりコース」 自分で進める「どんどんコース」を 同僚が担当することになったので、僕は「あまり」を担当することになった。 「あまり」と言っても50人くらいいるので、大きな教室で学習する「まなびあいコース」にすることになった。 「習熟度別学習で子どもたちの力をつける」というのが目的だったけれど僕はそんなのできるはずないと思っていた。それよりも自分のクラスで『学び合い』をした方がいいとわかってはいたけど、この学習

          人生の分岐点

          僕は第一志望の大学に進学することができませんでした。 1年間浪人をさせてもらい、予備校で勉強「だけ」をしていたのに、 第一志望の大学は不合格。 第二志望の大学になんとか合格し、進学することになりました。 進学した大学が、教員養成系の教育大学であったこともあり、 私は小学校教員の道に進み、今に至ります。 進学した大学で、多くのつながりと経験、思い出をつくることができ 教師という道に進んだわけですから、第一志望の大学に行けなかったことは 今更、何の心残りもありません。第二志望

          14年間で変われたこと

          14年間小学校の教員をしてきて、ようやく子どもたちを認め、ちょっとしたことでも褒められるようになってきたと思います。 そんなの1年目からできる先生もいると思うけど、恥ずかしながら僕は14年かかりました。 もちろん僕も最初から全くできていなかったわけではなく、多少はできていたけど、叱ることや注意することの方が多かったです。 本当は子どもたちのことが可愛いし、成長を願っていたけれど、ついつい叱ったり注意をしてまう自分がずっと嫌でした。 罪滅ぼしじゃないけど、子どもたちと遊

          14年間で変われたこと

          単元『学び合い』に思うこと

          単元を通した『学び合い』 主に教科書の内容を「全員が」「わかる」「できる」ことを目指し、学び方や学ぶペースは子どもに委ねられる。 『学び合い』の本に書かれている見取りと語りがある程度できれば、授業として成立する。子どもの多くは友達と学ぶことや学習の自由度があがること、わかる実感を得られることに満足感を得られる。 教師は一斉授業では見られない子どもの主体性や人間関係の向上が見られ、余裕を持って子どもたちの様子を見ることができる。 「わかる」「できる」を目標に継続的に単元

          単元『学び合い』に思うこと

          「寄付」私にできること

          区役所に行って、被災地義援金寄付をしてきました。 ネットや振込でもできると思いますが、直接出向こうと思いました。 自己満足かと思いますが「自分で行動した」という実感が欲しかったのと 僕が寄付をしている姿を誰かが見ていて、続く人がいたらいいなと思ったからです。 有名人の方々が寄付を表明し、その額から比べたら私の寄付なんて小さいかもしませんが、私と同じように寄付をする方が増えれば、その額と想いは大きいものになると思います。 なんてことを子どもたちに話せたらいいな。

          「寄付」私にできること

          議会中継を知らぬは損

          年末年始、自治体の議会中継のアーカイブ放送を観ていました。 今まで気にしたこともありませんでしたが、思っていたより教育に関して議論が交わされていることを知りました。 しかし、教育長が述べているのは形式的な原稿の読み上げばかり。原稿作成は教育委員会事務局がしているでしょうから、仕方ないことなのかもしれませんが、現場の実態とはかけ離れています。 これが議会なんだということが分かりました。そして、このままじゃ学校は何にも変わらないんだと思いました。 唯一の救いは、議員さんの

          議会中継を知らぬは損

          新年の計は元旦にありとはいうものの

          あけましておめでとうございます。 このnoteはまだ開設したばかりですが、2024年もどんどん更新していきたいと思います。 さて、#note書き初め ということで、新年らしいことを書いてみようと思うのですが、 みなさんは新年に立てた目標や夢をいつまで覚えていて、意識していますか。 私は、それよりも「毎日続けること」を決めて、ずっと続けることの方が自分に合っているように思います。 例えば、昨年は 朝5時にだいたい起きて勉強をしてランニング。 無塩トマトジュースを飲んで、出

          新年の計は元旦にありとはいうものの

          学校で「デジタルシティズンシップ」を実践できるのか。

          デジタルシティズンシップに関する本を読みました。 僕の認識では、デジタルシティズンシップは「スマホやインターネットが当たり前の現代社会をよりよく生きていくために、必要な態度やスキルを身につけること」だと考えています。もっと簡単にいえば「自立と知恵」です。 デジタルシティズンシップの考え方や学校での実践例について、特に違和感を感じることはありません。授業や講義を聞いたこともありますが、納得のいくものでした。今の学校教育、家庭教育に必要なことだろうなと思います。 しかし、実

          学校で「デジタルシティズンシップ」を実践できるのか。

          #5 ふてくされ。でも、できることをする。

          不登校・別室登校が増え続けて 特別支援学級が増え続けて 講師が足りないという状況は 来年度もその次も続くんだろうな。 学校を動かす方々に危機感がないから 何も変わらないんだろうなと思う。 そりゃそうだ、自分たちは痛みを感じていないから。 犠牲になっているのは、中堅層や若手でしょう。 間接的には子どもたちも。 結局、来年度はまたフル稼働が待っているんだろう。 その前に仕組みを変えてしまいたかったけど、何もできなかった。 それなら、自分が前向きに過ごせるように四月までに準備

          #5 ふてくされ。でも、できることをする。

          #4「特学だから」という免罪符

          「特学(特別支援学級)だから」 学校現場で、都合良く使われ、周りを黙らせる言葉の一つではないかと思います。 特学(の子たち)だからーーー配慮が必要です。 特学(の子たち)だからーーーしてください。 このような言い方をされると、特学の経験のない通常級の教員は何も言い返すことができません。なぜなら、特学のことを知らないので「そういうものか」と思ってしまうからです。また「特別支援学級を蔑ろにしたくない」と常識のある教員なら考えるので、主張の中身にかかわらず受け入れてしまうと思

          #4「特学だから」という免罪符

          #3 我慢しながら働く必要あるのか

          冬休み。学校に出勤する仕事は終わりました。 これからは自宅でExcelを入力する作業をコツコツやります。 教務の業務なのですが、もう3回目。 言葉悪いですが、たいした業務ではありません。時間をかければすぐに終わります。 本当はこの業務も、私なりに改善と工夫を加えたものにするつもりでした。 実現すれば、教師の余裕を生み出し、ゆとりのある教育ができると考えました。自分の手でよりよい学校を創り出していることにワクワクしました。 しかし、ボツになりました。 ボツの理由は、一言

          #3 我慢しながら働く必要あるのか