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【ワンパブ・オープン社内報 vol.27】ワンパブ初のチャリティを実現。『WATCHNAVI』5代目編集長が見据える未来とは

第4メディアプロデュース部『WATCHNAVI』編集長 水藤 大輔

【ワンパブ・オープン社内報】は、ワン・パブリッシングで働く人を通して、会社・雑誌・メディアが、いまどのような新しいことにチャレンジしているかをお伝えしている連載です。今回は、『WATCHNAVI』編集長の水藤大輔さんを直撃取材。ワンパブ初となる「雑誌の売り上げの一部を認定NPO法人へ寄付する取り組み」をスタートした水藤さんに、その背景や今後の展望などを聞きました。(所属や肩書は取材当時のものです)

【社員プロフィール】
水藤 大輔(すいとう だいすけ)
2008年8月学研時代の『WATCHNAVI』編集部にジョイン。『GetNavi』の時計特集やビジネス書の編集などを兼任した後、現在は『WATCHNAVI』本誌とWEB『WATCHNAVI Salon』、TwitterなどのSNS運用に携わる。
2019年9月より編集長に就任。


今も昔も時計雑誌一筋。
そして、いざ『WATCHNAVI』編集長に

―プロフィールを拝見しましたが、『WATCHNAVI』編集部一筋なのですね 。それ以前は、どちらにいらっしゃったのですか?

 『WATCHNAVI』をはじめとする時計雑誌を複数扱っている編集プロダクションに所属していました 。きっかけは、大学時代にアルバイトをしていた居酒屋の店長が編プロの社長と知り合いで、「人がいないから手伝ってほしい」という話をもらったことです。昔から、なんとなく編集者になりたいなと思っていたので、思い切って飛び込んだ感じですね。

その編プロには3年くらいいましたが、ありがたいことに忙しい毎日でした。繁忙期には、数十ページをひたすら書き続けて……大変でしたが、かなり貴重な経験をさせてもらったと感謝しています。そのときお付き合いがあった当時の『WATCHNAVI』の編集長から声をかけてもらい、今に至ります。

―そして、現在は水藤さんご自身が『WATCHNAVI』の編集長を務めているというわけですね。具体的なお仕事内容を教えてもらえますか。

一言でいうと『WATCHNAVI』全体のプロデューサーですね。媒体全体の企画プランニングや進行、支払い、企画の立案から広告部を伴っての営業活動もやりますし、記事も書くし、なんでもやります。そんなこんなで、編集長になって4年目になりました。

―水藤さんは昔から時計がお好きだったのでしょうか? 

もとから時計が好きだったかと聞かれたら、そういうわけではないんです。ただ、雑誌編集を通して多くのことを学んだ今、時計のことが大好きになりました。実際に所有する時計も、確実に増えています。30本くらいはあるかな。時計編集者10年目の記念にパネライのラジオミールを購入し、『WATCHNAVI』編集長就任時にはブライトリングのナビタイマーを手に入れました。

いずれは、パテック フィリップのカラトラバを手にしたいですね。所有欲を満たすというよりも、スイス最高峰ブランドの品格に見合うだけの人間になりたいと思っています。

―そう遠くない未来に叶いそうですね! 『WATCHNAVI』に携わるおもしろさ、難しさなども聞かせてもらえますか?

『WATCHNAVI』は、その名の通り時計の購入などをナビゲートする雑誌です。でも、そこから広がる世界があるんですよ。時計の情報を集めているだけなのに、いつのまにか航空機や自動車などの発達過程、人類の冒険、技術革新といった過去の偉業を知ることができる。さらに、NFTやSDGsなど、新しいことにも触れられる。

要するに、現在だけではなく、過去や未来の景色までも見せてくれるんですよね。それがほかの商品にはない魅力なんじゃないかなと思います。

一方で、このおもしろさと表裏一体なのですが、創刊から20年を超えてなお、「時計を絡ませて、読者に楽しんでもらえるような企画を考えること」は、非常に大変です。毎号企画に頭を悩ませています。年に4回刊行だから成り立っていますが、これが月刊の雑誌だったら……ちょっと恐ろしいですね(苦笑)。

売り上げの一部を寄付。
ワンパブ初のチャリティに挑戦

―『WATCHNAVI』はワンパブのほかの媒体に先駆けて、雑誌の売り上げの一部を認定NPO法人に寄付をするという取り組みをはじめました。この企画がスタートしたきっかけを教えてください。

2022年2月22日発売号から、雑誌の売上の一部を認定NPO法人「キッズドア」へ寄付しています。「キッズドア」は、日本国内の子ども支援に特化し、すべての子どもが夢や希望を持てる社会の実現に向けて活動されている団体です。

僕が編集長になってから感じていた課題のひとつに、『WATCHNAVI』のブランド力が十分ではないというものがありました。世の中で、”何冊かある時計雑誌のひとつ”と認識はされていても、『WATCHNAVI』という固有名詞までは知られていないのが現実です。であれば、何か差別化できるようなことをやらなくては、そう考えていました。

尖った企画をやるのもひとつですが、長続きしなくては意味がない。そして、やるからには社会的に意味があることをしたい。そのなかで思いついたのが「チャリティ」でした。日頃からお付き合いがある時計ブランドの多くが、CSRの一貫として、時計の材料の再生利用や、自然保護活動団体への寄付などの社会貢献活動を積極的に行っていたことがヒントになったわけです。

チャリティを通じ、各ブランドと「時計を超えた共通言語」を持つことができれば、『WATCHNAVI』はさらに進化できると考え、実現へと踏み切りました。

ー確かに、『WATCHNAVI』を唯一無二の存在として確立するための良いフックになりますね。とはいえ、実現するには、いくつものハードルがあったのではないですか?
 
ハードルはなかったのですが、なにしろ会社として初の取り組みだったため、アイデアはあるけれど、何をどうやって進めていいか誰もわからなくて。でも、スピード感を持って進めたかったので、各方面に相談をしながら固めていきました。
 
まだ、取り組みを始めて初年度が終わっていないので明文化できる事例はありませんが、いずれは自分たちが起こした行動を他媒体や競合他社なども取り入れるようになり、少しでも社会全体がよりポジティブな方向に進んでいくといいなと思っています。

イベントなんかもやってみたいですね。ワンパブには『学研キッズネット』という親子向けの媒体もありますから、何か一緒におもしろいことを仕掛けたいです。

英語力を身につけて『WATCHNAVI』の世界と自分の可能性を広げたい

ーここからは、水藤さんご自身のことをお聞きしたいと思います。お仕事をしていてうれしい瞬間、反対に大変な瞬間を教えてください。

 先ほどの企画の話にも繋がりますが、とにかく時計を通じて新しい情報を知ることができるのが楽しいです。あとは、SNSなどを通じて読者の反応を知ることができたとき。役に立つ情報を提供できたと実感できるとやはりうれしいですし、反対に辛辣なご意見をいただいたときは、少し落ち込みますけど……真摯に受け止めます。

大変なことは……うちの子どもにもよく言ってるんですけど、『起きちゃったことは仕方ないから、次に同じことを繰り返さないためにどうするかを考えよう』というスタンスなので、あまり大変だと思ったりくよくよしたりしないかもしれないです。

ー最後に、今後挑戦したいことや目標、夢があれば、ぜひ教えてください。

今もっとも必要としているのは、通訳不要でスイス本国の人々に取材できるくらいの英語スキルです。語学力が圧倒的に必要にもかかわらず、これまでまったく勉強してこなかったんですよね……英語が話せるだけで、もっともっとできることが広がることは明らかなので。今年の目標です。あとは、売れる本を出したい。ヒット作を生み出したいです!

「キッズドアや学研キッズネットと手を組んで、子どもたちが参加できるイベントをやりたい。ただ、経済的にイベント会場に行くことすら難しい家庭もあるだろうし、かといってオンラインだと、インターネット環境がない家庭もある。どんなイベントだったら、より多くの子どもたちが参加できるんだろう」と取材中も頭を悩ませていた水藤さん。『WATCHNAVI』という媒体をより良くしたい、そして社会貢献をしたいという強い想いが伝わってきました。2023年はどのような新しい試みがなされるか、とても楽しみです。水藤さん、ありがとうございました。

WATCHNAVI Salon
https://watchnavi.getnavi.jp/

 取材:水谷映美/撮影:我妻慶一

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