商標登録した方がいいのか? Part2

前回「商標登録をした方がよいか?」について投稿しましたが、考え方が少し商品名に偏っていましたので、今回はサービス名について記載します。

サービス名とは、例えば「飲食店」、「美容室」の名前等のイメージです。

「飲食店」や「美容室」などは、全国的に店舗数も多く、インターネットで検索すると同じような名前のお店がいっぱいあるのも事実です。

したがって、特に意識されていない経営者さんも多いかと思います。

しかし、流行っていたお店が急に名前を変えたなどを見たり、聞いたりしたことはないでしょうか、、、?

表に出てこないだけで、警告を受け店名を変えたというケースは複数存在しています(商標を変えた理由は特に公表しないですので、、、)。

「飲食店」や「美容室」の名前は、定期的に変更するものではなく、5年、10年と長く使用することが想定されます。

「飲食店」、「美容室」の商標権を取得するための費用は、国に支払う印紙代・代理人費用も含めて約10万円前後が平均的です。

したがって、1年間そのお店の名前を独占するのにかかる費用は、約1万円ということになります。

1万円で、お店の名前を独占でき、かつ訴えられるリスクをなくすことができるとすれば、商標権を取得するか迷う必要性はありますでしょうか?

「有名になったら」「事業が軌道にのったら」という方がいます。

しかし、このような問題は「有名になった頃」、「事業が軌道にのった頃」に生じます。意地悪ではなく、有名になればなるほど、商標権者に発見されるリスク、若しくは他人にまねされるリスクが上がるためです。

また、「うちは有名店だから何かあれば裁判で争う」という方もいます。

しかし、裁判で争う費用は10万円では到底足りませんし、必ず勝てる保証もなく、精神的にかなり負担となります。せっかく有名に育てたお店だからこそ、商標登録もしっかりして欲しく思います。

このように、飲食店・美容室等の名前に関しては、商標登録の必要性というよりは、必要経費として考えていただくのがベストと考えます。

※ 今回の投稿のサービス名は、店舗があって、お客さんが実際にその店舗に、訪ねてきてその店舗内でサービスを受けるものを特に想定しています。

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