ボトルネック
米澤穂信 2006年
・あらすじ
・感想
SNSで紹介している人が多く気になっていた作品です。先日、また図書館に行って、何か読む本を探していた時にこの本を見つけましたので借りてきました。
とても不思議作品でした。主人公の男は一度東尋坊から飛び降りたとはずなのに、無傷の状態で見慣れた金沢の街にいたところから始まります。ここからしてよく分からないですよね。読み進めるにつれて、いろいろな人と出会っていきますが、その中に「ノゾミ」という死んだはずの人が生きているといわれたりします。何か見えない力が働いて時空を超えてどこかに飛ばされたのだろうかとか思いました。ちょっと不気味な感じが終始あり、でもわかっていくにつれて悲しさのようなものもある作品だと感じました。
私が勝手に思った話ですが、時空を超えた話といえば2月に紹介した『かがみの孤城』に似ている部分があるように感じました。あの作品も各年代の中学生たちが鏡を通じて、謎の城に集結する話です。自分以外のもう一つの世界、その人が中心で自分のいる世界とは様々な点が異なる。自分の世界では当たり前と思っていたことが、あっちの世界ではそんな常識がないとか、こっちの世界にはいる人が、あっちの世界ではいないとか、「面白いな」と思いながら両作品とも読みました。
初めて読む作家さんだったので、他の作品はまだよく分からないのですが、巻末の解説を読んでミステリーを中心に書いている人だということも分かりました。とくに「小市民」シリーズは結構冊数も多そうですし春夏秋に分かれて書かれているそうです。この本が書かれた当時は冬の部分はなかったようですが、あれから十何年と経っているのでもしかしたら出ているのかなと思ったりしました。別作品も読んでみたいと思います。
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