【eN arts】 素直に。 ありのままに。



1886年(明治19年)に開設された京都市最古かつ東山最大の公園である円山公園に、ひっそりとかまえる現代アートを専門とするギャラリーがある。





そのギャラリーの名前は「eN arts」である。eN artsは、ロウ直美さんが2008年に設立されてから、約10年が経過する。ロウ直美さんは「現代アートの素晴らしさは、作家さんと同じ時代を生きて、想いを共有することができる」と語る。


このeN artsは現在、池谷保さんと松田啓佑さんの作品を展覧している。(2018年9月1日〜30日)




テーマは「eeny,meeny,miny,moe| yellow」だ



アートスペースは天井が高く、空間に部屋が適度に照らされるくらいの自然光を取り入れていて洗練されている。





そんな「eN arts」という名前の由来は、複数の想いを掛けて表現している。


まずはこのeN artsというギャラリーが人とアーティスト、または人と人を繋ぐご「縁」としての役割を果たしていること。


次に、世界中から多くの人々を寄せ付ける魅力を備え持つ「円」山公園の中のギャラリーであること。

そして、ギャラリーはアートを好きな人が集まってサークル、「円」のような形を作っていること。

その3つの「えん」を世界に伝えるために、「en」。


最後にRowe Naomiさんの「N」を取って、「eN arts」で完成だ。




「アート作品は自分が直感で好きなものを家に持ち帰って、心の豊かさを手に入れて欲しい」


日本人はアート作品の楽しみ方がわからないと思いがちである。


しかしながら、アート作品は全員が一様に楽しめるものである。


なぜなら、音楽においても弾き方や作り方がわからなくとも、楽しみ方は全員がわかっているからだ。



音楽の世界にも、クラシックやロック、初音ミク、EDMなど、多様なジャンルがある。


そして、メジャーなアーティスト、インディーズのアーティスト、そして、YouTubeだけで活動している人もいる。


流行りはあるものの、個人が思い思いに好きな音楽を聞き、好きなライブ会場に行き、楽しんでいる。


しかし、アートの世界では


例えばゴッホの絵がすごい、という世間一般の価値に影響を受けすぎて、自分と世間の価値の乖離に苦しみ、絵に対して萎縮している傾向があるようにも思われる。


その世間の乖離を気にせずに


自分が好き!という気持ちを大切にして、アート作品を家に持ち帰って、自分の好きなものに囲まれて、心の豊かさを手に入れる。


ということがアートの楽しみ方であると思う。




「アートとは、conversation piece」です


これは、会話のトピックになるアイテム、という意味だ。


ヨーロッパ人やアメリカ人が珍しいものやおしゃれなもの等々、会話になりやすいものがあると


あ、私もこの絵は好きだよ。どこで買ったの?


と聞くことから、話が一気に広がる。


アート作品のおかげで、人と人の距離が縮まることがある。


そんな力もアート作品にはある。



京都では、毎年ある有名なアートイベントを行っている。


それは、「ニュイ・ブランシュKYOTO」だ


2011年から毎秋行われているこのイベントは、京都市の姉妹都市であるパリ市発のアート・イベント「NUIT BLANCHE(ニュイ・ブランシュ=白夜祭)」に着想を得た、現代アートの夜の祭典だ。


京都市内の至るところで日仏アーティストによる展示、ダンス、音楽ライブ、パフォーマンス、デジタル・アートなど、多様なプログラムを夜間、無料で楽しめるアートだ。


今年は2018年10月5 日(金)で行われる予定だ



もちろん、eN artsも参加する予定だ。





[P.S.]

そんなeN artsには他のギャラリーにはない、珍しいスペースがある。

それは





茶室だ


和室に飾ると、絵はどのような顔になるのか


が体験できるスペースだ


京都、円山公園にあるeN artsならではの、日本を代表するアートスペースだ。




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