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飲食店のメニューの数はどのように決めるか

みなさんのお店はメニューを作るときに、

どんなことを考えて、どんなことに注意をして作成しますか?

そしてメニュー数はどうやって決めていますか?

多くのお店は開店当初に忙しい中で作ったメニューを、

そのままベースにして、

『1品削ったら1品加える』なんてことをしています。

削るメニューは過去3ヶ月であまり出てなさそうなもの。

加えるメニューは調理長が考えレシピを作り、

価格はだいたい原価の3倍…

なんて決め方をしていないでしょうか?

それではダメです。


メニュー数は業態、席数、売りの商品の人気度によって根拠を持って決めていくべきです。

メニュー全体数の決め方 3POINT

メニューの数を決めるとき必要な情報は、

1.お店の「ウリ」商品の人気度

2.業態

3.席数

この3つです。

~動画の下にも続きます。~

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[POINT1] ウリ商品の人気度から決めるメニュー数について

お店にとって最高の状態は、

『たった1品の「ウリ商品」でお客様が大量に押し寄せ、

且つ、しっかり利益が上がること』です。


多くのお店では「そんなことできるか!」と思われるかもしれませんが、

ラーメン店や専門店の一部のお店は、そんなメニューを手に入れようと、

毎日必死にメニュー開発をしています。


ですから『ウリ商品の人気度』

これが高ければ高いほどメニュー数は

少なくするのが一般的ですし、そうするべきです。


[POINT2]業態から決めるメニュー数について

ここではお店の業態を

①専門店
②総合店
③カテゴリー専門店

の3つに分類します。

まずはご自分のお店がどこに分類されるのかを考えながら聞いてください。

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①専門店

専門店とは

ラーメン店、うなぎ屋さん、もつ鍋屋さんなど、

「売り」になる商品を限定して、

『そのメニューは間違いなく美味しいので、そのメニューを食べたくなったら当店に来てください。』

と訴求をしているお店です。

お店の規模は小さく、メニュー数は少なく、メニュー1品1品のクオリティーを高め、メニュー単価を高くし、集客を料理の味に重点を置く傾向が強くなります。

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②総合店

総合店とは、

居酒屋やファミリーレストラン、中華料理店など、様々な食材を使った、

多くのメニューがあることを「売り」にしているお店です。

お店の規模は大きく、メニュー数は多く、

メニュー1品のクオリティーは専門店ほど求めず、

メニュー単価を下げ、集客を接客サービスや環境整備に

重点を置く傾向にあります。

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③カテゴリー専門店

カテゴリー専門店とは、

焼肉店やタイ料理店、鍋専門店や沖縄料理店、串焼き専門店など、

メニューではなく、食材や産地、調理方法や食べ方などのカテゴリーでくくり、専門化しているお店です。

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カテゴリー専門店は、専門店と総合店の中間に位置しますが、

そのカテゴリー内で専門性を高めていくのか、

総合店化していくのかは、あいまいになりがちです。

「専門店」として料理の味に重点を置くのか、

「総合店」として接客サービスに重点をおくのか、

方向性を固めた上でどちらかに合わせたメニュー数を設定することが

非常に重要なポイントになります。

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[POINT2]席数から決めるメニュー数について

ここからは総合店のメニューで考えていきます。

メニュー数を考えるときに1つだけ言える絶対的な基本は、

メニューの数は少なければ少ないほど良い。

ということです。

仕入れロス、在庫ロス、仕込み作業、スタッフの労働時間。

全て、メニュー数が少ない方が有利に働きます。

ですが、少ないメニュー数ではお客様に飽きられてしまって

集客が難しくなります。

ですからお店のメニュー数は、

『そのメニュー数でお店の席数を満席にすることができる数』

ということになります。

一般的な総合店の料理のメニュー数は、以下が適切と言われています。

50席以下:60~80品程度
50席以上:80~100品程度

※内、10品~20品程度は季節のおすすめ・毎日のおすすめメニューにする


おまけ:メニュー数が増えるとなぜ客数が増えるのか?

そもそもメニュー数を増やすと客数が増えるのはなぜでしょうか?

それは、複数人が集まる会のお店選びをするときに、

その中の一人が

『ある食材を食べることができない』としましょう。

そうすると、その食材を使った料理を提供する

『専門店』が選択肢から消えます。


少人数なら選択肢から消える専門店を考えるのは難しくないのですが、

7~8人くらいまで人数が増えたり、

好みを知らない人がメンバーに入っていたりすると、

幹事は全員の好みの管理をすることができなくなります。

すると、多くの専門店が選択肢から消え、

総合店が選ばれることになります。


専門店の多くには、大人数を集客する座敷席や宴会場が存在しません。

さらに専門性が高いお店だと、4名席以上のテーブルを見ることは、

ほとんどないと思いませんか?


ですから5人~大人数のお客様を集客するのは、

メニューのレパートリーが多い『総合店』ということになり、

それにともない、客数が増える傾向にあるのです。


総合店のチェーン店が席数の多い店舗物件を好み、

専門店の多くは小さめの物件を好むのはこの理由からです。


カテゴリーごとのメニュー数の決め方

全体のメニュー数が決まったら、

次にカテゴリー別にメニュー数を決めていきます。

すでにお店をやられている方は、

過去1か月の個別商品の出数、と各カテゴリーでの商品の出数累計

を出しましょう。

カテゴリーで考えるとはどういうことかと言うと、

例えばメニューが全部100種類あって、

1.前菜

2.刺身

3.焼物

4.揚物

5.デザート

の5種類のカテゴリーがあったとします。


カテゴリー別に出数累計を取ったとき、それぞれ

1.前菜   30%

2.刺身   20%

3.焼物   25%

4.揚物   15%

5.デザート 10%

だったとします。

その時の各カテゴリーごとのメニュー数は、

1.前菜   30%→30種類

2.刺身   20%→20種類

3.焼物   25%→25種類

4.揚物   15%→15種類

5.デザート 10%→10種類

これが、最適ということなります。

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お客様が注文したいカテゴリーがあるもかかわらず、

そのカテゴリーのメニュー数が少ないと、

食べたいメニューがなく注文数を減らしてしまう。
お客様に注文するものがなかった。

と思われてしまうことを防ぎます。


さいごに

これらのポイントを意識してメニュー数を決めることで、

お店の席数を満たすこともでき、且つ、

在庫ロスを押さえられるようなメニュー数にすることができます。

やみくもに好きな商品を好き勝手メニューに加えるのではなく、

お店に合ったメニュー数をしっかり把握してからメニュー作りをしていきましょう!

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