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幸せになるために考えるべき思考、嫌われる勇気


「嫌われる勇気」と言う本で、自己啓発の父アルフレッド・アドラーはアドラー心理学として幸せになるための定義をしており、


他人の目ばかり気にして劣等感が消えない、幸せになれないという人々の悩みに対して分かりやすい解決方法を、アドラー心理学を元に解説していきます。


「嫌われる勇気」から学ぶ、幸せの三原則として本書の内容を端的に纏めます。


アドラーが提唱する幸せのための原則は3つあります。


1.承認欲求を捨てる

褒められたいから勉強する、人に認められたいから名門大学や大企業を目指す。


これらは全て他人に認めてほしいという承認欲求であり、心当たりがあるものだと思います。

しかしアドラーが指摘するのはこの承認欲求の危険性です。


承認欲求に支配され、人の評価でしか自分の価値を実感できなくなった人はいつしか認めてもらうために行動し始めます。


誰しも身近にもこういう人は居ますが、

怒られたくないから宿題をやる。

凄いと言われたいから有名大学や大企業を目指す。

人の期待、レールに沿って進んだ先にあるのは幸せとは程遠いものです。


他者からの評価に怯え、世間体を気にする人生では自分がしたい事がわかりません。


ここで気づく必要があるのは「人間は他者の期待を満たすために生きているのではない」という真理です。


承認を願い、こうあるべきという他者の期待に沿う人生は、自分の人生ではなく他人の人生を生きているだけです。


ユダヤの教えでこのような言葉があります。

自分が自分のために生きないのであれば誰が自分のために生きてくれるのか

答えは言わなくても分かると思います。


しかしながら承認欲求を捨てるなんて本当にできるのか?


この疑問に対するアドラーの解決法は課題の分離です。


これは多くの成功者が実践しているもので、課題の分離とはその名の通り自分の課題と他者の課題を明確に分けることです。


承認欲求に負けてしまうのはこの課題の分離が正しくできていないからです。


自分の人生において最良の選択は、自分の課題は自分が信じる最善の道を選ぶことであり、それについて他者がどのような評価を下すのかは他者の課題でありどうする事も出来ません。


例えば大学を辞めて起業することが正しい道だと思ったらその決断を親が認めてくれるか否かは親の課題で、課題の判断を適切に行う必要があるというのがアドラーの答えです。


このように誰の課題なのかを明確に区別し、人の評価ではなく自分が信じる道を選ぶという自分の課題に集中することが重要です。


2.人生が競争でないことを理解すること

多くの人間にとって人間関係は上下関係です。


俺は有名大学だからあいつより上だ、俺は勉強に勤しんでいるから遊んでいる連中とは違う。


人生は他者との競争であり、他人より上にいることが安心で人より下にいることが恐怖になります。


そして競争は常に勝者と敗者に分かれます。


A君はこの名門大学に入った、B 君は大企業に就職、C君はイケメンで彼女も可愛い、それに比べて自分はと言うようにいつしか他者に対して劣等感を持つようになります。


そして周りの人に劣等感もしくは優越感を感じるようになると他者はいつのまにか勝たなければいけない気になってしまいます。


よく人の幸せや成功を素直に喜べない人がいますがそれは「人の成功=自分の負け」だと感じているからです。


そのような関係は表面上では有効な友達関係を装っていても本質は敵です。


周りに敵しかいない状態で仮にあなただけが成功したとしても幸せになることはありえません。


最終的に待っているのは孤独だけです。


しかし他者に勝ちたいと思うからこそモチベーションが生まれるという人もいると思います。


確かに上を目指したいというのは人間が持って生まれた欲望ですが、ポイントは目指す対象比べる対象は他人ではなく「理想の自分」であること。


アドラーの有名な言葉でこのようなものがあります。


健全な劣等感とは他者との比較ではなく、理想の自分との比較から生まれるもの


彼の言うとおり周りの人は倒すべき競争相手ではなく一緒に頑張っている仲間です。


目指すゴールはあなたと違うだけで、皆平等これに気づくことで世界の見え方そして生き方が大きく変わります。


3.仲間に貢献する事

他人が信頼できる仲間になった時、一番変化を感じる事それは仲間に貢献したいと思うようになることです。


人間が一人で生きることが出来ないのは共同体コミュニティの中にいる必要があるからです。


例えば家族や友人学校や会社、それぞれがコミュニティでありその輪から外れてしまうと人は疎外感を感じ孤独になります。


言い換えるとコミュニティの中に居場所があることこそ人の幸福の条件です。


そして自分がそのグループの価値ある一員であることを感じるために人が求めるものは二つ、承認欲求と他者貢献です。


しかし冒頭で触れたとおり承認欲求の果てにあるのは人の期待や評価のために生きる不自由な人生。


なので仲間外れにされないために人の評価に怯えるような生き方では決して幸せとは言えません。


対して他者貢献はどうでしょう。


人に感謝されるために人に貢献しようとするのは偽善だという人もいるかもしれません。


確かに周りを敵だと思って何か見返りを求めて行う貢献は偽善です。


ただ周りが仲間で、その人に何かできないだろうかという純粋な気持ちから生まれた他者貢献は幸福感につながります。


例えば毎日仕事を頑張ってる父親が「誰が金を稼いでると思ってんだ感謝しろ」と見返りを求めて家族に偉そうにするよりも、


仕事を頑張ることで家族に貢献できてると考えながら仕事をする父親では後者の方が幸せなのではないでしょうか。


このように人に貢献できていると感じることが、自分の価値につながり幸せにつながるというのがアドラーが出した答えです。


人の手助けをして心の底からありがとうと言われた時に感じる気持ちが幸せの答えです。


まとめ

最後に幸せになる三つの原則を最後にまとめると下記のようになります。


承認欲求を満たすための人生は不幸だと理解すること、


人生は競争ではなく他者が仲間であることを理解すること、


そして最後に仲間にどのように貢献するのかを行動基準にすることです。


この幸せの三原則を念頭に是非日々の暮らしに生かして下さい。


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