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学術担当の乳酸菌のひみつコーナー 第六回:乳酸菌が肌のうるおいの維持に働く理由

こんにちは、おなかラクト学術担当です!
学術担当のコーナーでは「乳酸菌って体にいいって聞くけど、なににいいの?どんな種類があるの?」
そんな疑問に、乳酸菌の研究者でもあり、乳酸菌に向き合ってきたおなかラクトの学術担当が持てる知識を総動員してお答えできる情報を発信していきたいと思います。
この情報発信が皆様の健康や美容のために少しでもお役立ちできれば幸いです。

乳酸菌の働き方の解説

第一回では乳酸菌が多彩な機能を持つこと、第二回では、そんな乳酸菌を選ぶコツをご紹介しました。
多彩な機能をぜひ皆様の生活に取り入れていただきたいと願っています。
そこで、第三回以降はもっと興味を持っていただくために、気になるあの機能と乳酸菌がなぜ繋がるの?という疑問に答えるため、「乳酸菌が持つ機能の理由」について解説していきたいと思います。

きれいな肌は腸から?腸内環境と美肌の関係。

腸活を取り組もうと思う動機の中にお肌の調子を改善したいという方は多い様です。一般に腸内環境が乱れると、腸内環境が乱れると腸のぜん動運動が鈍くなり、便が硬くなることで便秘が引き起こされます。便秘で腸内に便が長時間滞留すると悪玉菌が増加し、アンモニアや硫化水素などの有害物質を生成します。これらの有害物質は腸から吸収され、血液を通して体内を巡り、やがてお肌に到達します。お肌にたまった有害物質が肌荒れやニキビ、吹き出物といった肌トラブルを引き起こすとされています。きれいな肌を維持するためにはおなかの調子を整えることも大切なのですね。ただ、乳酸菌の中には腸内環境を整えて肌荒れを防ぐこと以外の美容効果が報告されているものも存在します。

腸内環境を整えるだけじゃない!肌の潤いを維持する乳酸菌。なぜ効くの?

実は、乳酸菌の中でも、Lactobacillus rhamnosus GG (LGG乳酸菌)は「肌の肌の潤いを保ち、肌の乾燥を緩和する機能」があることが報告されています。乳酸菌なのでおなかの調子を整えてくれることも期待できるうえに、更に潤いを保つなんて期待できますね!でも乳酸菌がうるおいを保つとはまた不思議な気がしますので、解説をしてみたいと思います。

乳酸菌がコラーゲンの生成を促進し、ターンオーバーを促してくれるからと考えられています。

依田らの報告によると(日本乳酸菌学会2020年度大会講演要旨集)、Lactobacillus Rhamnosus GG株は皮膚のコラーゲンを増加させることが報告されています。コラーゲンはご存じの通り皮膚のハリを保つための重要な成分です。これを増加させてくれるとは嬉しい限りですね。また、表皮角化細胞の増殖を促進させることが報告されています。表皮角化細胞を増殖させることは皮膚のターンオーバーにかかわっています。つまり、ターンオーバーを促進していると考えられています。腸内環境を整える働きだけでなく、コラーゲンの増加や、ターンオーバー促進にかかわっているとすると魅力的ですね!

肌の潤いを維持する乳酸菌を摂取するポイント

第二回でも解説してきたように、乳酸菌は株名までしっかり見て選ぶことが大切です。
今回ご紹介したLactobacillus Rhamnosus GG(LGG乳酸菌)株など働きが紹介されている株を選びましょう。
また、肌の潤いを保つ働きは、コラーゲンの生成や、細胞のターンオーバーに関わっているといわれていますので、これらの材料となるたんぱく質などの栄養素をしっかりと食事で摂取しながらこの乳酸菌を取るとなお良いかもしれません。

今後も乳酸菌を皆様の健康や美容に役立てていただけるよう、「腸活」「菌活」の観点から情報発信をしていきたいと思っています。

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