100文字は140文字より短い【読書要約】「バナナの魅力を100文字で伝えてください」
柿内尚文 「バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身に着く36の伝わる法則」 かんき出版
読みやすさ★★★★★/5点
頭に入る★★★★★/5点
このテクは使える!★★★★★/5点
読了時間 2時間
タイトルからして、本の内容が想像しやすい。
そして「お? 何だこの本は」と興味を引く。
だって、バナナですよ。
バナナ。
みんな大好き、甘くて黄色い果物。
それが自己啓発とかビジネスとか文章力の書籍コーナーに並んでいるんだから、他書との差別化ばっちり。
上手いキャッチコピーですね。お手本にしたいです。
「伝わる」と「伝える」の違い
自分はちゃんと言ったのに、相手は分かっていない。
日常でよくあるパターンです。
そのとき、つい「どうして分かってくれないの!」と相手を責めてしまいますが、本当は否は自分の「伝え方」にあったのかもしれない。
相手に伝わっていないなら、それは伝えたことにはならない。
まずはそんな気づきから。
「伝わる」と「信頼関係」
相手に伝われば、お互いに信頼関係を築くことができます。
そこまでには、7つの段階があります。
1ゴール設定
まずは、「何のために」、何を伝えたいのか、共通認識を相手と持つところから。
2納得感
相手が、こちらの話に納得する段階。
3相手ベース
相手の立場や気持ちを想像して、伝え方を工夫し、より伝わりやすい方法を模索する。
4見える化
伝えた内容が、相手の頭の中ではっきりイメージできたなら「伝わった」
5聞く力
相手の話をよく聞くことで親近感を持ってもらう。
6親近感
親近感がわくと、さらに話を聞いてもらいやすくなります。
見ず知らずの相手の言うことだったら気に留めなくても、自分に近しい間柄なら「こいつのいうことなら、ちょっと聞いてやろうか」と思ってもらえるわけです。
7信頼感
最後に、信頼を得られたなら「伝わる」可能性は格段に上がります。
伝わる技術
信頼を築くには何より誠実さ、相手を思いやる気遣いが大切ですが
伝え方にもいくつかテクニックがあります。
1 比較する
何かと何かを比べないと、違いというのは分かりにくい。
2 話に、前フリとオチをつけて、その落差で意外性を強調する。
3 コミュニケーションのときの、伝えたい要素は2種類ある。「事実」と「感情」。2つは、分けて考える。
4 伝える相手にはたくさん質問して、イメージのズレを擦り合わせよう。お互いの「脳内チューニング」で共通認識を持とう。
5 人はネガティブな言葉を避けたがる。ポジティブな語に言い換えよう。
6 相手にとって身近なもの、イメージしやすいものに例えて伝えよう。
7 際立たせたいものは、ネーミングすると、差別化できて、特別感がでる。
8 会話では適度に間をとって、相手が頭の中を整理する時間を作る。
文章なら「ここで一旦まとめると」。
9 数字で具体的に示すこと。
10 「、(読点)」で文章の強度が上がる。会話なら、一拍置いて。
「おーいお茶」より「おーい、お茶」
11 説得力を出すなら他者の権威や影響力を借りる。例えば「全米が泣いた映画」
12 同じことを伝えるにしても、相手がメリットを感じられる表現を使う。
13 内容に 自分・相手・社会的 の三方良し要素があると、相手の記憶に残りやすい
14 話の文脈を練ること。
①まずはゴール設定。伝えたい内容、結論を述べ
②前文脈で詳細を伝え
③後文脈で要点整理と、もう一回結論。相手にして欲しいことを述べる。
15 時には、結論を一番最後に
相手が、事の原因や背景を知らないままに、いきなり結論を伝えるとリスクがあるとき。結論は最後に持ってくる。
16 印象的なフレーズを作りたいなら
大勢の心の中にある、まだ表に出ていない意識を、言語化する。
「伝わる」ための心構え
そもそも人は他人のことが分からないと心得る。
相手の頭の中を想像し、思いやりを持って伝える。
「言わなくても分かっているはず」は無い。伝えないことは不幸の元凶。
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