消費コンテンツとしての記事
昨今では、あらゆるものが消費されている。しかも凄いスピードで。
noteの記事もその一部だ。
生命維持活動の上では、必須とは言えない。
にもかかわらず、世の中は様々なコンテンツであふれかえっている。
noteだけで生計を立てている人も中にはいるだろうが、娯楽の範疇の人の方が多い気がする。ある意味、ゆとりのある生活をしていると言えるのかもしれない。
SNSの利用目的の記事があったので見てみる。記事内でいうSNSは「LINE」「YouTube」「Twitter」「Instagram」などが利用率の高いSNSで、noteの名前は無かった。
まあ、noteはメディアプラットフォームとかコンテンツ共有サービスの意味合いが強いのでこれは仕方がない。
noteにおいては、連絡通信の手段や友人・知人関係の項目にはあまり当てはまらないと思うが、それ以外の項目には他のSNSと同様まあまあ当てはまると思われる。
何らかの情報を得たり、暇つぶしなどの利用目的は多いだろう。
noteで何かを発信する際は文字で表現することが主だと思う。ブログっぽいものを始めるにしても、他のサービスよりも、ある程度とっつきやすいとは感じる。長文もいけるし。
有料無料問わず、何か記事を公開したことがある人を、noteの呼び方にちなんでクリエイターと呼ぶ。
とっつきやすいといっても、僕の体感でしかないが、クリエイター（生産者）よりも消費者の数の方が多い気がしている。これはおそらくnoteに限らない。
何らかのネットサービスがあったとしても、大半が消費者だと思う。コンテンツをつくったり発信するよりも、出来上がっているものを眺める方が楽だからこれは自然なことだろう。
ただ、消費者数＞生産者数だとしても、消費はされるがネット上には情報が残り続け、同じものが大量生産されたり、時には再利用されたり、1次生産者から2次生産者、3次生産者へと派生していったりして消費コンテンツ数を上回る勢いで何らかのコンテンツが生産され続けている。
そのため、コンテンツ数で言うと、生産＞消費になり、社会はあらゆる情報であふれかえっている。
しかし、1次クリエイターはやはり別格だと思う。
ここで、noteの記事について立ち戻る。
下準備に数時間かけて調理した料理を、数分で平らげられてしまうように、時間をかけた長文の記事が一瞬で消費される。読まれないことも多々あるだろう。
特にnoteの場合は、記事が大量に表示されるので、消費者にとって恰好の餌場だ。と同時に有料コンテンツを購入してもらいたいクリエイターにとっては狩場でもある。
単なる消費でない場合というのは、有料記事が誰かに購入され、その人の血肉になり、その人が購入した情報から生み出した別の有料記事を書き、さらに別に人に購入される。
こういった、逆食物連鎖的なサイクルが続くと単なる消費ではないと思う。
また、血肉になるは大げさだとしても、誰かの記憶に残ったり、何かのきっかけになったり、どこの誰かわからないがこんなことを言ってたなぐらいでもいい。有料記事でなくてもできることだ。
あ～なるほどね、ぐらいだと少し弱い。多分すぐ忘れ去られる。なんかあったけど、作者もタイトルも内容も思い出せない。こんなことになる。
だが、大部分がこういうものだろう。
身体を素通りして、どこにも残らずハイ終わり。消化とも言えない。
生活のための収益化が一番の目的だとしても、有料記事を誰かに購入してもらい自分の存在を認めてもらう、時間をかけた記事が単に消費されるのが嫌だ、こういった理由で有料記事を売りたいと考える人がいても何ら不思議ではないと思う。
こんなことを言っておきながら、僕が記事を書くのは自己満足の部分が大きい。消費は結構、望むところだぐらいの気持ちでいた方が楽だ。僕も他人の記事を消費しまくっている。
トップ画像のように、消費し続けている内に組み合わさって、何かが生まれて消えるかもしれない。
気軽にできそうなクリエイター活動としては、顕現させる前の思考のようなものを下書きに保存しておく。これぐらいで十分だ。思考はクリエイターと相性がいい。一種のクリエイションだ。
自分で生産して、自分で消費する。自産自消がクリエイターの第一歩だ。他人に単なる消費をされるぐらいなら自分で消費することをまず覚える。
まあ、あまり細かいことは考えずに書きたいものを書けばいいと思う。評価を求めてだと、また話は変わってくるのが人間の欲求のややこしいところだ。
消費コンテンツとしての記事の末路
タイトルが墓標。名前はまだない。
単なる消費コンテンツにならない記事は一部のものだけである。
～南無～
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