20230527 森道市場
愛知に配属が決まって真っ先に思ったことといえば、森道市場にいけるじゃん、ということでした。
最初に見たのはスカートでした。本当はMIZを見ずには始まらないと思っていたのですが、初めてのラグーナ、のっけから迷子になり、地図と現地が私の中でリンクした頃にはもうMIZの音は止んでいました。
スカートには間に合いました。生で見たのは初めてでしたが、澤部さんが奏でる小気味のいい軽快なカッティングの音、バンド全体の余分な力の抜けた余裕のある音作りが、梅雨入り直前のよく晴れた昼に大変気持ちよく、来れてよかったと強く感じました。
ポップな雰囲気の中に、ひとさじのペーソスが入ったような、スカートの曲調が好きです。すごく明るくてみんなに優しい人が、路地裏で虚な目で煙草を吸っているのを見かけた時みたいな。(?)
「ODDTAXI」はPUNPEEによる都会的なラップパートと、澤部さんがどこか泣きそうな声で歌い上げる、切なげでメロディアスなサビの塩梅が好き。この日はラップパートも澤部さんが歌っていて、そのグルービーなラップに惚れ惚れしました。
お次はペトロールズ。ちなみにペトロールズを見ようと会場を移動していたら羊文学にもちょっとだけ間に合って、「あいまいでいいよ」や「夜を越えて」などを聴きながらカレーをかき込んでいました。多幸感。
ペトロールズは…エロっ…の連続でした
おしゃれな音作りでありながら、本人たちはそれをおしゃれだとかそんなチャチなことを思って奏でているのではなくて、純粋に音を楽しんで奏でていそうな、そんなおしゃれさを感じました。
大人の引き算と足し算が綺麗な、セクシーで余裕のある音楽…抱いてくれよ、なあ…(会場を出る時後ろにいたお姉さんが、「私は全てエロい目で見てたよ!」と鼻息荒く言っていました。私もそう)
「FUEL」で声も出させてくれて気持ちよかったです。後ろにいた赤ちゃんが長岡さんが喋っている時に「あごしげー!」と言っていたのもよかった。
この日の私の大本命、betcover!!です。
舞台はサーカスステージで比較的規模感も小さかったので、ぜひ近くで音を浴びたいと思い早めにステージに向かいました。
時間に余裕はあるだろうと思い、イカ焼きと追加のビールを購入。芝生でうぃ〜っと一杯やっていたら思いの外早くご本人たちが現れ、慌ててイカを詰め込みビールで流し込んで前方へ行きました。
ザッ!と現れて、ガッ!と「平和の大使」を演奏して、スッ!と帰る簡素なリハ。
去る後ろ姿の、くたびれて柔らかそうなスーツと、高く響く革靴の足音。
あの瞬間、おおよそ全ての観客がびりびりと震える何かを抱いたのではないでしょうか。少なくとも隣のお兄さんは、「き、気持ち良すぎて、やっやばいかも…」とおっしゃっていました。
そして本編はただただ圧倒。他人の関係をBGMに5人は登場し、ヤナセジロウは無造作にフルートを持ちながら現れました。尺八のようにフルートを吹き、そこからは「超人」「あいどる」「羽」「イカと蛸のサンバ」など間髪入れずに怒涛の勢いで進むセットリスト。脳汁が出過ぎていて記憶も曖昧ですが、少しでも触れたら壊れてしまいそうな狂気的で危うい演奏にひとたまりもありませんでした。
光景としては、激しい演奏の合間にも時折目を合わせて笑いながら音を合わせるバンドメンバーたち、立ち上がって鍵盤を叩くロマンチック☆安田、めちゃくちゃ私と目があっているように見える吉田隼人、などが印象的でした。
誰にも媚びない、音を追求したような演奏。ため息が出るほどかっけえ〜〜
この余韻に浸りながら一度休憩をと思い、ハナレグミ fever 中納良恵の優しくポップな歌声を聴きながら芝生で昼寝しました。
この日最後は青葉市子でした。
生で見たのはこれまた初めてだったのですが、なんかもう…夢?飴細工?というくらい繊細で神秘的な演奏でした。
優しく柔らかいギタープレイと、どこまでもすうっと伸びて、風といっしょにふわっと綻んでしまいそうな美しい歌声が尊かった。
話し声もこれまたすごく綺麗で…!シルクのような声ってこういうことを言うのかしらと思いました。羽みたいな声でもあった。
「月の丘」を歌う前に、「お月様の歌を歌います 今日は出てるかなあ」と言ったのが可愛らしくて尊くてもう…!どうにかなっちまうよ…!と思いました。
27日はこんな感じでした。28日も行ったので、記憶が溶けてなくなる前にまた備忘録のように記事を書けたらなと思います。
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