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PRの課題・未来を議論するマガジン「PR進化論」はじめます。

僕はOn'yomi(オンヨミ)という小さなPR会社を経営している。
僕がPR業界で働きはじめて今年で17年目だ。

今自分で経営しているオンヨミを合わせて、4社もPR会社を渡り歩いてきている。

”CGM”が盛り上がった頃には、読者の多いブログのブロガーを集める「ブロガーリレーションズ」サービスを立ち上げたり、”戦略PR”が盛り上がった頃には、空気づくりの提案書ばかり書いていたし、クライアント企業の”Facebookページ”の運用も提案していた。

いやぁ、懐かしい。
懐かしいついでに、PR業界で起こった流行や事件を振り返ってみよう。

PR業界 回顧録

■2006年
ブログが流行。読者の多いブロガーをイベントに招待する「ブロガーリレーションズ」サービスが立ち上がる
■2007年
・『発掘! あるある大事典II』でねつ造事件。番組は打ち切り。
・多くのPR会社がテレビ局ディレクターから「しばらく来ないでくれ!」と言われる
■2009年
本田哲也氏の『戦略PR』が業界で大いに読まれ、多くのクライアント企業が「これからは戦略PRだ!」と盛り上がる
■2010年
・「WebPR」が注目され、テレビよりもYahoo!ニュースのトップ「ヤフトピ」を狙いたい企業が続出!
・ユニクロックにインスパイアされたウィジェットが流行
■2011年
・「naverまとめ」、「はてぶ」に掲載される方法論が盛り上がる
・Twitterキャンペーンが流行し、”診断コンテンツ”が量産される
■2012年
・Facebookページの開設・運用、ファン数を増やす方法などを提案するPR会社が増える
・コンテンツPRが注目され、PR会社がアプリの企画開発なども行う
■2014年
「スタートアップ」企業が急激に増え、PRニーズが増える。
■2015年
大手PR会社のステマ記事問題が話題に
■2016年
WELQ事件勃発
■2017年
「インスタ映え」が流行語大賞に。インスタグラマー関連サービスが増える

コミュニケーション業界はその間に激動

その間、コミュニケーションの業界では様々な変化が起こった。
スマホが普及し、中学生やシニア層もスマホでの情報接触が当たり前になった。

ネット広告費が雑誌を抜き、新聞を抜き、ついにはテレビの広告費をも上回った。

そして今では、自宅にいながらオンラインで仕事をするスタイルも普通になってきた。
振り返ってみると”激動の時代”だなぁ、と思ったりする。

翻ってPR業界はどうか?

17年前と同じく、メディリストを更新し、プレスリリースの誤字脱字をチェックして、メディアにアポを取り、記者発表会で「お名刺2枚いただいております」とか言っている。。。

提供ソリューションが変わらないのは、PRが時代が変わってもニーズのあるサービスだからだろうか? 

そうではなく、ただ単に変化できていないだけで、徐々にPR会社の担当領域が狭くなってきていると僕は思っている。

逆にPR会社に対するクライアント企業の期待値は高まっている

例えば、
・クライアントの見込み顧客からの問い合わせ数を増やしたい
・商品のファン層の満足度を向上させてLTVを向上させたい
・サービスを社会的なムーブメントとしてリブランディングしていきたい
・新商品の発売に合わせてSNSでクチコミさせていきたい
などだ。

これらに対して、
「では、プレスリリースを配信しましょう!」
「では、メディアイベントを実施しましょう!」
「では、メディアキャラバンしましょう!」
という提案だけでその期待値に応えられましたっけ?という。。。

メディアの種類が増え、メディア以外に影響力のある組織や個人が増えてきた今こそ、PR業界が進化していくべきだ!よね?

PRの課題・未来を議論するマガジン「PR進化論」はじめます。

PR業界で実は起こってきている進化や、PR会社が取り組むべき領域、PR自体の課題を、自社や業界の事例を交えてこのnoteで『PR進化論』として論じていきたいと思う。

賛否両論、様々な意見があるとは思いますが、一緒に議論を深めていけたら嬉しいです。


よろしければサポートいただけると嬉しいです。今後もっと議論・考察を深めるための検証やリサーチに活用させていただきます。