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蒲郡偏愛地図 2023

蒲郡が好きだからこのフリーペーパーを作っているわけではありません
 こんなフリーペーパーを自費で制作して配布していると、「大宮さんって本当に蒲郡を愛してくれているんですね」と地元で生まれ育った人から声をかけてもらえたりします。嬉しいけれど、ちょっと複雑な気持ちになるんです。
 僕が愛知県蒲郡市に引っ越してきたのは2012年の夏でした。理由は、結婚相手の職場がお隣の西尾市にあるから。以上です。埼玉県所沢市および東京都東村山市で生まれ育った僕としては蒲郡市はおろか愛知県に住みたいと思ったことは一度もありません。車の運転が苦手な僕が居心地いいはずはないからです。
 でも、家業を継いでいる妻は職場(実家でもあります)から遠くには住むことができません。一緒に暮らすための選択肢は愛知県三河地方の一択でした。
 住んでみれば蒲郡はなかなかいいところです。海があって山があり、交通の便も悪くないし家賃は安い! でも、この条件を満たす町は全国にいくらでもありそうです。はっきり言って、沖縄とかに住んだほうが県外の友人も遊びに来てくれるでしょう。
 僕は蒲郡が好きだからこの町に住んだわけではなく、巡り合わせによって蒲郡に住むことになったからこの町を好きになりたいのです。そうしないと、自分の生活が楽しくならないし、結婚生活も長続きしないと思うから。
 知らない町を好きになろうという主体的な努力の一環がこのフリーペーパーです。紙面の「おもてなしマップ」を見てください。僕が通っている耳鼻咽喉科まで取り上げています。ネタが少ないのがあからさまですよね。でも、一見すると普通の病院でも面白いことはあるのです(この耳鼻咽喉科の先生は落語家という一面もあり、待合室寄席を催したりしています)。
 もう一度言いますけど、僕は蒲郡が好きだからこのフリーペーパーを作っているのではありません。そんな受動的な理由で自腹を切る気にはなれませんよ。自分が置かれた状況をちょっと無理やりにでも面白がり、仲間(今ではこのフリーペーパーの制作や配布を手伝ってくれる人がたくさんいます)との交流も楽しむ――。その主体的な活動によって蒲郡駅前に愛着がわいているに過ぎません。
 都会と地方の違いは、受け身でもお金さえあればそこそこ充実して暮らせるか否かだと思っています。よそ者が地方に根付いて朗らかに暮らすには主体性が必要なのです。僕は蒲郡という町とこのフリーペーパーのおかげで、「何もなくても自分たちで勝手に楽しく暮らす」ことを覚えました。

年に1回だけ発行。蒲郡駅前の話題だけに終始している超マニアックな内容です。

市内各所で無料配布中。蒲郡まで来ない人向けに販売します
 このフリーペーパー、5000部だけ刷って掲載店などに置いてもらっています。ほぼ確実にもらえるのは、駅構内の観光案内所「ナビテラス」です。棚に見当たらなかったら受付の人に「蒲郡偏愛地図をください」と言ってみてください。今ではけっこう人気のフリーペーパーなので、ごっそりなくならないようにわかりにくい場所に置いてあるそうです(笑)。
 この町で生活している僕たちがより楽しく暮らすためのフリーペーパーですが、興味がある人には蒲郡まで来てほしいのです。だから、ファイルは無料では公開しません。販売させてもらいます(郵送代とほぼ同じです)。
 記事を120円で購入していただくとPDFファイルがダウンロードができます。
 ご自宅のパソコンなどにダウンロードして、プリンターでプリントしてお楽しみください。
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