エイプリルのついていい嘘、わるい嘘。

わたしクラスになると、昔はエイプリルフールには沢山のメッセージが届いていたもんで。
途中からスケジュール管理までするようになった。

「4月1日…⚠️う⚠️そ⚠️注⚠️意⚠️」と、入力しておけば9時にお知らせのプッシュ通知が。

なんなら、予備のお知らせを設定しておけば前日にもわかるので心の準備がしやすい。
それを毎年にセットしている。
騙すよりも、騙されたい、まじで。って
KinKi Kidsも歌っていた…かどうかはわからないけど。

騙しやすそうなあほヅラをしているように見えるでしょう。
だけど、わたしは騙されてやってんだぞってことだけは声を大にしてお伝えしたい。

騙されるほうが悪いんだろうけど、嫌な嘘を言ってくる知人がいた。

昔の友達…なので知人と表記するのだけれど

家の屋根が風で壊されて困っている、とか
乗っている電車が脱線してしまった…とか

帰ったら家のベッドの下に知らない人がいてどうしよう、とか。

本気で心配してしまうような嘘は良くないって未だに思っている。

嘘はきらいなはずのわたしなのに、冷蔵庫の中にひとつだけ、エイプリルフール以前より産地を偽装している食材がある。

それは、海苔。
まいても、包んでも
トッピングしても
そのまま食べても、もみしだいても
なにしてもおいしいあの、みんな大好き海苔。

以前買ってとてもおいしかった有明海産の海苔はやはりお値段も結構よくて、けちんぼ（ちがう、倹約家）のわたしにはなかなか手を出しにくいもので。

パッケージをとっておいて、ドンキで買った噛みきれない薄い色の海苔を詰め替えた。

なんと、このご時世に10枚切り2つで200円。
冬の電気代が高すぎてひぃひぃ言っている星野家にとって、まさに救世主だった。

パッケージの力とはすごいもので、たちまちおいしく思えてくる。
色も違えば食感も違うのに、有明海の海が頭に浮かんでくる。

有明海がどこか、ちょっとよくわかっていないのだけど。日本も世界も、地理には弱い。

夫も、この海苔うまいな、とか言っちゃって。
刻んであれば、たまねぎか大根かの区別もつかないような人に海苔の違いなんてわかりっこない。

むしろわたしは、人も自分も幸せになれる
誰も傷つかない嘘をついている神様のような人間だ。（言い過ぎ）

これは、ついていい嘘だから、皆さん真似してくれてもよくってよ。

ラーメンにトッピングされた海苔が好き。
安い海苔をふんだんにもりもり。

なんてしあわせなんだ。

ところでスケジュール管理をしていても、もう誰も嘘のメッセージを送って来なくなったのはやはり、みんな大人になったということなのか。

それぞれの場所で、誰かが笑顔になれるような嘘で盛り上がっていたらよいエイプリルフールなんだと思う。