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おじさん見習い、35才の「上手くなる」

 歳を重ねるなか、失ってなくてよかったな、と思える感覚は、「上手くなっていくものが一つでも増えるとアがる」というやつ。

 できなかったことが、たとえ牛歩のスピードでもできるようになっていく。その自身の変容自体を、ちょっとしたエンタメとして受け取れること。だいぶお金のかからない遊びを見つけたともいえる。

 「うまく言えなかった早口言葉が言えるようになった」

 「英語でRの発音がちょっとだけネイティブに近づいた?」

 「包丁で氷を割るときのコツが掴めた」

 「フライパンを使って肉を焼くとき、余熱を考慮できるようになった」

 「動画と音声の編集点の作り方の勘所がわかってきた(かも)」

 まあまあなジャンルの偏りはあるけども、最近ちょっとできるようになったことを挙げてみた。とはいえ、「英語でRの発音」や「包丁で氷を」については昔できていたけどできなくなってしまったことの復帰でもあり、「やり直し」のものもある。

 そう、三十中盤ともなると、「できなくなった」こともたくさん増える。懸垂が1回もできなくなってる......などの体力面はもちろん、反射でできなくなったものは多い。その中で、もう一回やり直しができるものは地道に積み上げていく。けど、青春ノイローゼ(by みうらじゅん)のように過去に固執しすぎることなく、「あの頃にできていたこと」を捨てるといった選択区別も必要ではある。

 そういった条件下、自分と周りを見渡してみて、一つでもできる(ようになりたい)ことの狙いを定め、練習していく。知的好奇心、身体変化を興じながら、自分を喜ばせられる瞬間をたくさん迎えられるといいんだよなあ。

 とりあえず、予期せず誕生日を祝われたとき、むず痒さに耐え抜いた爽やかなリアクションをもうちょい上手くなりたいです。 

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