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フィンランドのドアノブ


こんにちは、おみです。
これから気が向いた時に更新することにしました。


6月にはじめての個展を開いてからあっという間に5ヶ月が経ち、今週から今年最後の月が始まります。


この5ヶ月でomi craftsの考えの中でも大きな(人によっては小さいかも)変化というか、考えがまとまっていくと実感する事がありました。


結局のところ〝自然の力で暮らす〟という意味と、天然素材の強さを含め、天然素材100%のものづくりをしたいという意思は変わりませんが
6月頃には「土に還る天然素材」と謳っていましたが、そもそも服を土に返す必要があるのか?という根本的な疑問に自問自答しました。

傷んだ服を捨ててしまったり、汚れた服を着ていると汚いとされてしまったり、毎日同じ服を着るとださいとされてしまう今の時代に足りないことは何か。

その答えは、繕って着ることや、汚れた服でも愛着を持つこと、同じ服でもそれが毎日着たいと思えるほどに良いものだという自信を持てること。そしてそれらがかっこいいと思う文化を作ることこそがomiの伝えたい服作りの事なのではないかと改めて考えました。

これは一昨年フィンランドへ旅行に行った時の、フィンランドのドアの写真です。
ドアを塗り直してあったり、取っ手を何度も付け直してあったりしているドアが殆どでした。

ドアノブはドアより先に取れることが多いものですが、日本はドアノブが取れるとドアごと取り替えてしまうことが殆どです。
これは裏返せば日本人の良いところなのかもしれませんが、日本人は少し完璧主義すぎるのです。
そして今の日本はある程度裕福であるが故に、あるもので直すのではなく、全てを新しくしてしまう風潮があると感じています。

フィンランド旅行でドアばかり撮影していた私ですが、フィンランドのドアは本当に古びたものが多く、表裏で全く違う取っ手が付いていたり、ドア枠に無理やり差し込み型(横にスライドして引っ掛けるタイプ?)の穴をこじ開けてあったり、ペンキを塗り重ねすぎて剥がれて前の色が見えてしまっていたり、個性あふれるドアばかりでした。
ただ、そのドアから感じる、その大切にされている証。
使っている人の生活と歴史が染み付いて、そのドアそのものの個性が生み出されているのです。
そして、その個性が出てこそ、物への愛着というものが生まれるのではないかと、、、

そんな物のあり方という事をもう少し見直してみて、そしてそれを物を通してお客様に伝えていく。
そんなものづくりをしていきたいなと思う今日この頃です。



ps.そういえば、新しいかっこいいを作るのが本来ファッションのあるべき姿だったような気がします。

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