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胃袋掴まれる恋愛も良いでは無いか。

恐らく人より食が少し好きな私は、大学生の頃は食物栄養を学んでいた事もあって、友人にも食好きが多い。


大学生の頃は空き時間にわざわざ大学を出てランチに行ったり、時間が早く終われば3時のお茶と会話を楽しみにカフェに行き、夜は居酒屋や夜カフェで女子会を開いたものです。


社会人からになってからは友人との食事の回数は減ったものの、少し質が上がりました!


大学生の頃はお洒落で美味しいものを求めていたと思いますが、旬の食材を楽しむことがメインになり、夏は鱧、冬は河豚に始まり、季節の野菜や魚を近況報告と共にたっぷり楽しむようになりました。


私の人生は常に食と共にあるなあ、なんてたまに思うんです。皆さんそうではあると思うのですが、多分人より少し強めに、食に人生を左右されがちかも知れません。


幼稚園の給食を運営していたし、今も食をメインに置いた仕事に就いています。そして、彼と付き合う経緯に至ったのも、食の要素が強かったように思います。



彼とはTinderで長らく連絡を取りあっていたのですが、初めて直接会ったのは近所に新しくできたインドカレー屋でした。


たまたま直近で知ったWhat brings you to Japan?(何しに日本に来たの?)というワンフレーズだけを頼りに、あとの英語は雰囲気で!と英語も話せないのに彼と会ったのを覚えています笑
※彼は日本に来て1年程経っていたので、本当はbringsじゃなくてboughtを使うべきなんだとか。最近来た人にはbringsを使うらしい!


豊富な種類のカレーから私はシュリンプカレーを選んだのですが、彼は「僕はベジタリアンなんだ~~~」と言って野菜カレーを選びました。


熱々のチーズナンにカレーをつけて…。程よいカレーの辛さがまた、次の一口を進めるんですよね。でもチーズナンは時間との戦いです。冷めて固くなる前に、とろとろを味わう必要があります。


インドカレー屋には全然人が入っておらず、私だけでした。なのにずっと二人で話しているもんだから、インド人の店員さんが「チャイどうぞ…」とサービスしてくれて、食べ終わってもそこそこ長く話したように思います。しかし残念ながら内容は覚えていません。笑


「いい人だった!!!」という印象だけを残して、その日は解散。


2回目に会った時は、その1ヶ月後くらい。気さくなイタリア人が営む、近所のイタリアンに行く予定だったのが、家でなんか作って映画観る?という流れになり、彼の家に行くことになりました。


その時に作ったのがグリーンカレー。
タイ料理が元から大好きな私は、もちろんグリーンカレーも大好き!初めてのグリーンカレー作りに何故か感動してしまいました。質素な具材かと思えば(失礼)、さつまいもやインゲン、ナス、パプリカ、ブロッコリー、玉ねぎとかなり具沢山!ココナッツミルク、お醤油、彼の場合はビーガン用のブイヨンを入れて作ります。


その美味しさにびっくり!母国語は英語というのに、一生懸命日本語で話してくれるし、なんでしょうかこの安心感。安定感。そしてお供の映画はバックトゥーザフューチャー!「美味い!面白い!楽しい!」それはもう完璧な夜でした。


そうして胃袋をぐっと掴まれた私。
帰宅後、彼と「今度は何の映画を見るか?」という話になった時に、彼は「僕はなんでもいいよ、君が好きだからね」ってメッセージで送ってきたのです。


私はてっきりそれ(I like you)を友達としてだと思っていて(本気で!)、「私もだよ~~~」とフランクに返していました。恋愛はI love youだけだと思っていたんです。


2回目に会ってから1週間後、「バックトゥーザフューチャー2と3を続けてみよう!」と会いました。私はその時、彼のことはまだ友達と思っていました。笑


そしてその日の食事はブロッコリースープとパン。
それだけ?と思う人も多いかもしれないのですが、これがとんでもなく美味しかったんです!


ブロッコリーを2つ適当な大きさに切って、オリーブオイルを多めにしいたフライパンで、焦げ目がしっかりつくくらい焼いていきます。全部焼き切ったら、鍋にまたオリーブオイル、刻んだニンニクを入れて香りを出してから、みじん切りの玉ねぎを炒めます。玉ねぎが透明になるまでしっかり炒めたら、塩胡椒、ブラックペッパー、ミックススパイス(マジックソルトみたいなやつ)など好きな調味料で味付けをして、ブロッコリーを投入。水を加えてブイヨンを入れたらしばらく煮て、ハンドミキサーで全てミックスして完成です!


確かそんな作り方でした。
食べる直前にレモンをひと絞りして、さっぱりいただく。これがまあ、なんとも美味しくて驚き!


彼はベジタリアンなのでベーコンとか動物系の食材は入っていないんですが、なくてもこんなに美味しい!ベジタリアンの食事も侮れない。興味深い。いや、もちろんベーコン入れたら、もっと美味しいのかもしれないけど。


前回同様、お供のバックトゥーザフューチャーはやっぱり面白くて、2人で2を見ながらブロッコリースープを楽しんでいると彼がふいに、


「僕達のこの関係は何かな?まだDating?僕は君にキスしたいんだけど…いいかな?」


って聞いてきたんです。突然の質問に「えっ!?!?」って私は頭真っ白でした。いや、普通に考えて、男の家に上がっておいて呑気に何も無いと思ってる方がだめですよね。すみません。


「え、分からない…これは、なんだろう。ちょっと…恥ずかしくてキスはできないかも…」と、もたもたごちゃごちゃ。彼はそうか…と言って、気まずい雰囲気のまま映画を見ました。(そりゃそうなる)


そういえば前にメッセージでI like youと言われてMe tooと応えたけど、そっちだったのか!?と脳内フル回転。しかし居心地の良さと彼の優しさ、それに彼と作る料理はすっごく楽しくて、美味しい。もっとベジタリアンの食事も知りたい。


そんなこんなで、帰る時にもう一度キスをトライしてきた彼とちゃっかりしっかりキスして、帰宅。その後色々あり、今に至ります。


でもその後に好きとは言ったものの私たちは付き合っているのかな…ともやもやするのですが。笑



長かったですね!すみません!
普通ならこっちが胃袋掴む側なんですが、彼に胃袋掴まれた感じです。しかも私から勝手に。


私は肉も魚も食べるけど、彼は食べません。でもそういうお互いを理解しつつ、今後も美味しい料理を2人で作っていきたいです。今は全然会えていないのですが、また近々会うのを楽しみにしています。


そしてそんな感じで、日々食と共にコミュニケーションと生活を展開している私です。今は野菜が高騰して、「何を食えばええんじゃぃ」って感じの日常ですが、おつとめ商品を駆使しつつ、楽しい食事時間をお互い作っていきましょうね。

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