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オススメしたいコミック・アニメは『 ヨルムンガンド 』女武器商人と少年兵の物語

オススメしたいコミック、アニメは『 ヨルムンガンド

コミックは11巻。アニメは24話で、きっちり完結しているので、いそがしい日本人のお時間をとらせないコミックとアニメ。

暴力シーンがあり、どばどばと血がピューピュー噴きでる。ばたばたと人が、そこはかとなく死んでいく。暴力シーンやスプラッターシーンが苦手な人は、スキを押してからブラウザバックしてもらえるとありがたい。

『 ヨルムンガンド 』には、ふたりの主人公がいる。ひとりは、うらわかい女性の武器商人、そして、その武器商人の護衛の少年兵だ。

武器を売買しながら、世界を巡りつつ、あちらこちらでパンパン銃撃し、ザクザク刃で◯を刺すアニメと思ってもらえれば間違いない。

武器商人(女武器商人ではない)が売った武器によって親を殺された護衛の少年兵は、イヤイヤシブシブ女性武器商人の護衛をひきうける。1話にて、護衛の少年兵は、武器商人の女性に尋ねる、なぜ武器を売るのかと。

ヨルムンガンドより

武器商人でありながら、世界平和を目指す武器商人。矛盾しているようで、最後まで読むと、矛盾していないことに気づかされる。

そして、最後の最後で人間がブチあたる悩ましい選択を迫られる。多数を助けるために、少数を犠牲にしてよいのかという、トロッコでおなじみの問題に。ボクの答えとしては少数の犠牲はやむなしと思う。ただ、ボクが少数にいれられるのであれ、NGをだす、絶対にダ。

矛盾の言葉の元になった武器商人。そう、『 ヨルムンガンド 』は、たくさんの矛盾をはらんだ物語ともいえる。

ひじょうにむずかしい問題だが、そんなむずかしい問題は頭のスミッコに置いておいて、骨太でハードボイルドなセリフ。テンポよくすすむストーリーをおっかけているうちに、あなたは争いのない世界の一端を知ることができる。

骨太でハードボイルドなセリフとは、どんなものかと言われると、このようなセリフがでてくる。

ヨルムンガンドより

ハリウッド映画のワンシーンを見ているようなシーン。このセリフを読んでからは、銃撃戦のシーンを見るたびに、屁のこき合いしてるわ、と考えるようになった。

『 ヨルムンガンド 』の作者は、キッチリカッチリと物語を組み立て、登場人物を遊ばすことなく、無駄な登場人物を描かず、物語の枠組みのなかで登場人物に演技をさせ、銃撃をさせ、役割をあたえ、引き延ばすことなく、きっちりと物語をたたんでいる、いや、まてよ、尻のルツに役割はあったか、どうだろうか。

ヨルムンガンドという言葉さえ意味があることに最終的に気づかされる。見事アッパレというしかない、爽快感もありながら、そこはかとなく寂しくほんのりと優しい一陣の風が吹き、旅が終わるようにエンディングに辿りつく。このあと、武器商人たちはどうなるのか、世界はどうなるのか、いろいろと考察できる余韻にひたれる時間を愉しめる。

ここでむずかしい問題がでてくる、世界平和とは別の。

コミックで読むか、アニメで視るかである。どちらもオススメしたいところだが、忙しい日本人それはキビシイことだろう。

さっと読めるのはコミック。銃撃の音とテンションのあがる音楽、アクションシーンのなめらかな動きを愉しめるのはアニメだろう。

OPをみて、ビビッときた人は、アニメでの視聴をオススメする。

そして、世界平和への演説をする武器商人。このシーンはグッとひきこまれる。声優さんの淡々としながら、踊っているような跳ねる声、そして、かわずが飛びこむ音のように深々と心に響く声。声優さんって、すごい思った名場面だった。このシーンだけは、漫画よりも、アニメのほうがイイと思う。

巻数がすくなく、完結しており、完璧かと思われる『 ヨルムンガンド 』だが、ひとつだけ弱点がある。

男性キャラはそうでもないのだが、女性キャラの見分けがつきにくい。とくにコミックで読んでいると、あれ?このキャラだれだとなるときがある、ボクだけかもしれませんが。

ボクの一押しのストーリーは、コミックでは第50話『 Pazuzu phase 』アニメでは19話にあたる。

『 ヨルムンガンド 』を読むか、視聴したひとは、『ヨルムンガンド』について、世界平和、武器について語り明かしましょうゾ。

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