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子どもだってonとoffがある

「ピンポーン」 おっ!来た来た!とインターフォンに出ようとすると、その時にはすでに、ガチャッと扉の中に。そこには、ニッコニコのお子さんがあいさつしながらいそいそと靴を脱ごうとしています。そんなに楽しみにしていたの?うれしいなぁと思いつつ教室に迎え入れます。

(そろそろかなぁという時間には、玄関のカギを開けておくのですが、できれば、インターフォン越しにコミュニケーションできるようにしたい…カギを開けておかないと、うれしい気持ちがはやって、ドアノブをガチャガチャ⇒イライラになってしまう可能性が…なので、今はまだ、Oleaに来たよ!楽しみにしてたよ!という気持ちを大切にしたいのです。)

off時々on…

荷物を棚にしまい、まずは手洗い・うがい。
(最近は、コップがなくてもうがいができるように、よ~く手洗いをした後に、手で水をすくう練習もしています。自然と前傾姿勢をとるので、水が飛び散らないのも◎)

その後は、持ってきたおもちゃで遊んだり、テレビをみたりしながらしながら、お茶を飲んだり、今日の予定を確認したり…

 「今日は何時に起きたの?」
 「朝ごはん何食べた?」
 「学校の給食、何食べた?」
 「この番組、面白いね。」
 「今日のこのおもちゃは、なんていうの?」

Oleaでは、このような入室後のホッと一息する時間や一緒に遊ぶ時間を大切にしています。また、プログラムの合間にもこのような時間、いわゆるoffの時間を設けており、この時間は、お子さんのペースや遊びにパートナーが巻き込まれます。

(Oleaでは、子どものくらしをともにする大人をパートナーと呼んでいます。)

そして、「さて、◯◯しようか!」と、今度はパートナーのペースに子どもたちを巻き込む仕掛けをしていきます。 これがoffからonへの切り替え。この繰り返しを重ねていきます。

offこそ大事

私たちも帰宅後、ちょっと座って、はぁ~と深いため息?をつきながら、その日の思いやそれまでの緊張を一気に流すと気持ちいいですよね?

このような「ひとやすみ」が難しいお子さん、いませんか?「ひとやすみ」を覚えると、本人も慌ただしさから解放され、余裕ができます。周りの人にもゆとりが生まれます。

Oleaに来た時も、まずはホッと一息を味わってほしいと思っています。それができると、onへの切り替えも受け入れやすくなるようです。

さてoffの時間の重要性…

時には、パートナーがお子さんと一緒にゴロゴロすることもあります。体の緊張を解くために背中にタッチしたり外からの程よい刺激を入れてみます。リラックスしている、安心できている時は、人とのやりとりが「快」情動のまま行われたり、体の緊張をほぐすのにはとてもよい時間です。

Oleaでは、体の緊張を解くことを大事にしています。お子さんが自ら体の力を調整できるようになることを目指しています。なぜなら、感情のコントロールに密接に関わっているからです。

もしも、お子さんが楽しすぎても、イライラしすぎても、急に大きな声を出してしまうような場面があったら、観察してみてください。きっと、顔、首、肩(場合によっては全身)にすごい力を入れていると思います。(逆に脱力して大きな声は出せません。)だからこそ、リラックスすること、自分で脱力できるようになることは、突き抜けすぎる気持ちや行動をコントロールしてくれます。ホッとしている時間に、他者からの身体接触が心地よいことを覚えたら…もしも高ぶりそうなときに、誰かに「大丈夫?」と、そっと肩や背中に触れられたら、自分の体の力の入り具合にハッと気づき、感情のコントロールができるようになるのではないかと思います。

スイッチは誰が押す?

子どもたちが、私たちの流れにのろうとするときに、私たちが大切にしているのは、onとoffの切り替えです。私たちはスイッチの構造は教えますが、押すのはあくまでお子さん自身。

具体的には、それまでやっていたあそび道具(おもちゃやテレビ等)を片付ける(スイッチを切る)ことで、onとoffの切り替えを促しています。場合によっては一緒に片付けたりすることもありますが、もう少しoffを…とこちらの仕掛けにのれない時もあります。

そんな時は強制はせず、例えば食事づくりであれば、材料を切ったり、混ぜたり、火を入れたり、盛り付けたり…等のそれぞれの作業一つ一つが始まる前に「やってみる?」と言葉掛けをし、いつでもonのスイッチを入れられるようにしていきます。

このように、わずかな時間であっても、お子さん自身が切り替えて取り組むことを繰り返すと、いつのまにか、それまでのあそびをスパッとやめて、パートナーと一緒に取り組みはじめます。それは、子どもたちが自らonにする瞬間。頼もしく、凛々しい表情が見られる成長の瞬間です。

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