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『クイーン』とスミレのチョコレート

いつかのバレンタインデーに、シャルボネル・エ・ウォーカーのチョコレートを買いました。

日本でもたまに売っているところを見かけますが、エドワード7世の援助を受けて1875年に創業したイギリスのチョコレート専門店です。今でも王室にチョコレートを納めているそうです。

スミレクリームのチョコレート

エリザベス2世はこのシャルボネル・エ・ウォーカーのスミレクリームのチョコレートが好きらしいです。

イギリスのスミレクリームのチョコレートと言えば、アガサ・クリスティの『バートラム・ホテルにて』などにも登場します。

スミレ02

ヘレン・ミレン

エリザベス女王を思い出したついでに、もう一度『クイーン』を見てしまいました。エリザベス2世を演じるのはヘレン・ミレンです。

私は「第一容疑者」シリーズを見てヘレン・ミレンのファンになりました。
ヘレン・ミレン演じるジェーン・テニスン警視は、イヤな奴に気の利いた嫌味を言う余裕のあるおばさんではなく、思いきりワインをぶっかける余裕のないおばさん。そういうところが大好きでした。

英国の容赦ない格差社会と保守的な警察組織を背景に、個性的すぎるテニスンは周囲と常にぶつかるのですが、優秀で野心家で情熱的で、実はモテる女であるところも素敵でした。

エリザベス2世に似ている?

『クイーン』は公開当時、ヘレン・ミレンがエリザベス2世にそっくりだということが話題になってました。

改めて見ると、高貴で威厳があるだけではなく、“上品な色気”のある老女として描かれるエリザベス2世はヘレン・ミレンにぴったりです。

なんと言ってもヘレン・ミレンは、46歳で非婚で妊娠する役や、62才のベッドシーンを演じています。

冷たいシチュー

チョコレートはエリザベス2世とのこじつけで、『クイーン』には出てきません。映画には本当はもっと興味深い食事が出てきます。

それは女王一家がスコットランドのバルモラル城滞在中の、野外での食事です。エリザベス2世がタッパを持ってきて言います。

「冷たいまま食べられるシチューを持ってきたわ」

田舎の城での狩や散歩や野外の食事。
タッパの中身は不明です。どんなシチューなんでしょう。

いっぽうブレア首相の家では夫人がフライパンで魚を焼いているシーンがありました。首相夫人でも自ら料理をして、魚のフライなんて庶民的な物を食べるのだなあと思ったものです。

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セシル・ビートン, Public domain, via Wikimedia Commons

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