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5月15日「棚からボタボタ」


お題:権謀術数、虚心担懐、鳥なき里の蝙蝠

2021年5月15日の日記。


漫画を読んだ。

2021年5月16日

レンアイ漫画家は面白すぎて全巻買ってしまった。
作者の方、サイレーンも描かれていたんだね。ドラマの木村文乃ちゃん可愛かったな。
漫画家ドラマの方吉岡里帆ちゃんって本当????今まで何していたんだよ自分!何も考えずぼーっと生きている自分にチョップをお見舞いしたい。ボーっと生きてんじゃねーよ!って。やめなよ~。そんな安易に使ってたらチコちゃんに叱られるぞ。鳥なき里の蝙蝠みならぬチコちゃんなき里の一般人。


2021年5月16日②


そして、「ボタボタ」。もう最高だった。

ジブリじゃないジブリこと(個人の感想)「BESTARS」の作者・板垣巴留先生による人間の性と、根幹に潜む穢れへの嫌悪感、純真さを描いた漫画です。


話飛ぶけどBESTARS2期のOP「怪物」が本当にいいからリンク載せちゃう~けどこの再生数だったら多分皆聞いてるね。でももう一度聴いてください良かったら。




あっ、そうなのよ「ボタボタ」!もう本当に素晴らしかった。


主人公は過度な潔癖症で、汚いものを見ると鼻血を出してしまう。で、そんな体質を抱えながらも愛を求めて色々なひとと出会っていくんだけどんなあああああああネタバレになってしまう。難しい。


個人的に、最終的に明かされる鼻血の役割、けれど果たしてその根底に潜むものはお守りか呪いなのかってところがめちゃくちゃ良かったです。私は完全に呪いだと思うのだけど、本人はいかに…ってところがまたよき。どんな煩わしいものも、最終的にいい結果に終わったらお守りになるし、そうでなければ厄介な呪いのままなんだろう。幸せなんて結局主観だ。


幸せも愛も主観ではあるんだけど、世間からは「異質」とされる主人公が一世間で定義されている「愛」や「幸せ」に振り回され、求め奔走する姿が、どこか痛々しく、けれど逞しくて泣きそうになる。一歩間違えれば重苦しい雰囲気になりそうなのに、毒ポップなジャンルに落とし込んでいるのはまさに板垣先生の素晴らしすぎる手腕というか真骨頂というか、最高です。



あと!あ、もう無理だ以下ネタバレしますね。少し。



愛って汚いものみたいな意識が根にあるからか、手あたり次第の男性陣と愛を育もうとした矢先鼻血まみれになって、結局誰とも結ばれていない状態が主人公は続いているんですね。
そんな中、やっと愛するひとと結ばれた日は鼻血が出なかったところめちゃくちゃ良かったです。鳥肌立った。これまでの色々が報われたのもそうだし、その日は血が一滴も出ない描写が、本当にぐっと来た。
まあこの後色々あるんですが、人と愛に振り回されていく主人公のお守り(呪い?)的存在になるのが鼻血なんですよ。


けれどその鼻血体質の原因も家庭内の問題だったりして、そこで描かれている母と子の切り離せない血生臭い縁(鉄だから鎖?)に関しても色々考えてしまうところがまた良き。読者思考型漫画ボタボタ。自身の憎悪を娘に価値観として植え付けるその様は完全に家庭版権謀術数つまり毒親なんだけど、主人公はそんな自覚なくて、むしろ母親の教えを誠実に守れば幸せになれると前向きに日常を送る。けれど彼女の求める愛に相手は応えてくれないし、鼻血出したら引かれちゃうし、でも出ちゃうしで、いつも一方通行行き止まりなエブリデイラブライフである。でも一切悲壮感がない。どこまでもポップ。どないなってんねんっておもうけどさっきも言った通り幸せはどこまでも主観で、私みたいな外野がむりやり不幸だと決めつけるのだろう。不幸なら不幸な振る舞いが当たり前なんて、どこまで無責任な思考なんだろうね。あ、自分の話ですよ。こらっ、無責任!コラッ!



あとお金を殺菌する回めちゃくちゃ好きだった。お金が汚いって理由も、多くの人が触っているからみたいな直接的なものだけではなくて、人の欲望が付着しているから汚いらしい。少しわかる。冠婚葬祭じゃなくても新札を求めちゃうのって日本人の穢れの精神にのっとっているのかな。新米、新卒、新札、処女信仰。この辺の話を考え始めると胸中の嫌悪感が暴れて横隔膜を揺らししゃっくりが止まらなくなるんだけど、ボタボタのお金の回読んでそんな穢れの精神も自分の中にあるのかもしれないと思った。皆潔癖なのか~。
なんかナショナルジオグラフィックにも潔癖は人間の本能だ的なこと書いてあったから、うーん。嫌悪してきた私が間違っているのかもしれない。虚心坦懐で生きてかないかんとですねどうもすみません。


https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/040600166/



全編通して、本人の真白な純真無垢さと、真赤な鼻血が鮮やかな濃淡を描いていてその様があまりにも美しく、読みながら私まで鼻血でそうでしたよ。


全然作品関係ないけど、鼻血と言えばまりあほりっく!ということで本日はこの曲を聴きながらお別れです。なんか日を重ねるごとに気持ち悪くなってくなこの日記。まあいいか。おやすみなさーい。




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