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一人の若者が精神的にどん底まで落ちたのちに少しずつ自己開示をすることで元気になった話

どうも、だんごむしです。

本記事は↑の記事の続きになります。承認欲求を拗らせた結果、精神的に絶望した僕がどうやって元気になったか、記します。しくじり先生的にお読みいただけると幸いです。

なお、時系列的に言うと、前の記事が2019年4月~2020年2月あたり、本記事が2020年の3月~10月くらいのお話になります。

病院にて

自分が本当に双極性障害なのかを確かめるために3月に心療内科を受診しました。その時は、

「『病気だったからあんなに調子乗ってただけなんですよ笑』って良い言い訳になるかも」

と少し期待する一方で、

「本当に病気だったら一生薬を飲み続けないかもしれない…一生治らないかもしれない」

と大きく不安も感じていました。自分の症状について、躁はともかく鬱は色んな人の体験談ほど落ちていない(食欲や睡眠欲はあるし、自殺願望もなかった)ので、まあ多分違うんだろうなーという感じでした。

先生にはこれまでの自分の調子の移り変わりについてはもちろん、家族のこれまでの心の健康状態(先生から聞かれた)などを丁寧にお話しました。元々自分がエネルギッシュになったのは就活の時からなのですが、

上のノートのようなこともちゃんとお話しました。これだけ変化の理由があれば、きっと病気ではないだろうと信じたくて…

そんなことを一通りお話したうえで、先生はこう言われました。



「双極性障害Ⅱ型で間違いないですね。」



理由①季節的且つ定期的に調子の波がある、理由②鬱の症状が少ないものの本人の中で明確に落差を感じている、これらの点が決め手だと言われました。

「このままではまた夏に躁になってしまうから、すぐに薬を飲むべき」と促されましたが、自分の中では次の夏に上がるイメージが全く湧かなかったので、薬は断り病院を後にしました。(薬を飲ませたいという先生の意図が伝わってきたこともある。)また、当時は精神的に落ちていたとは言いつつも、最低限の目の前の業務は遂行できていたので…

変わる兆し

コロナも相まって、4月あたりは完全に腐りのピークでした。誰とも会わず、連絡も取らず。ただ、その頃からカウンセラーさんと定期的にお話するようになりました。その中で、自分は変に考えすぎることでより辛い状態を作っているから、考えないことも悪いことではないと教わりました。そして、6月頃から少しずつ運動や料理などの時間を増やし、何も考えない時間を増やしました。その影響か、前までは「誰にも話したくない」と思っていた気持ちがほんの少しずつ弱くなっていたような気がして、本当の本当に心の許せて、距離も近かった親友に対しては1対1で相談できるようにもなっていました。

ただ、色々と自分なりに双極性障害のことを調べても、自分のような事例は出てこず(皆さん鬱の期間が1ヶ月とか短い方ばかりで)。また、元気がなくなりだした頃から色々な方に

「そんな時期も少しはあるよ」

と言っていただいていたのですが、

「それにしては元気のない期間が自分は長すぎではないか…」

と思っていました。(既に半年くらい元気がなかったので)

だからこそ、「双極性障害Ⅱ型ではなかったが、ただ一時的に調子乗っただけの人ではないか」と自分を思うようになり、より一層苦しさを感じることもありました。相談乗ってくれた親友に

「あの時の奥田は本当に凄いと思っていた」

「またあの時のようになってほしい」

みたいなことを言われる度に、

「ごめん…あの自分は偽りやったかもしれなくて、もう戻れないかもしれない...」

と胸を締め付けられるような気持ちになっていました。

ただ、親友と話す中で少しずつ、ほんの少しずつだけど、ボヤッとしていた強い自分の解像度が上がっていった気がします。

「これまで独りよがりに強い自分を全否定していたけど、もしかしたらちょっとはいいところもあるのかもしれない」

とポジティブに自分を捉えられる可能性を感じたことは大きかったのだと思います。


マッチングアプリを通じて


7月になっても、思っていた通り躁状態にはならず、「少しは元気になったが、肝心の問題は先延ばししているだけ」、そんな状態でいました。その頃コロナも少し落ち着いてきたのもあり、マッチングアプリを始めました。それはマズローの5段階欲求でいうところの基礎の基礎の部分、1次欲求を満たしたかったから。それまでの自分は死ぬ勇気もなければ、前向きに生きる意味も見出せていなかったので…

今振り返って思うのは、マッチングアプリを通じて、これまでの自分を全く知らない人と1対1で真面目に会話できる機会を気軽に作れたことが凄くよかったように思います。初対面の女性との出会いを通して、男性としての自分に少しずつ自信を取り戻しつつ、人としての自分に対しても少しずつ適度な誇りを持てるようにもなっていきました。また、出会った中でも特に信頼できると思った人には、これまでの自分のことや今の自分の気持ちも正直に話しました(それはそれでめっちゃ苦しかったですが)。そして、その人が真剣に僕の話を聞き、その上で偏見なく僕を受け入れてくれたことが、当時の僕にとっては凄く有難かったです。(その人とは今も友達です)

初対面の人との出会いを通して、8月頃にはだいぶ日常においても元気で過ごせる時間が増えていました。そして、これまでずっと敢えて考えないようにしていた「強い自分はいったい何だったのか」という問いに対しても、ようやく向き合えるようになっていました。

自己開示こそ生きる道

そんな矢先に、お世話になっていたキャリコンの方が、学生向けのイベント等のお手伝いをしてくれる社会人を募集しているのをTwitterで発見しました。当時の自分に何の手伝いが出来るのか、正直何の自信もなかったのですが、「何か変わるきっかけになるかもしれない」と話だけでも聞きに行くことにしました。

強い自分が一番力を入れて取り組んでいたのはキャリア教育。ただ、3月の心療内科の先生には

「そんなことやっても無駄かもね」

と笑いながら活動を否定され、自分自身も新卒1年目でキャリア教育をやる意義を見失っていたからこそ、

「これまでの強い自分が大事にしていたものを否定することになるかもしれない...」

と不安を感じつつも、約束された場所に向かいました。

キャリコンの方からは、キャリアや自己分析等の考え方・理論、これからやろうとしている活動内容を一通り伺いました。それはかつて自分がやっていたものと大きな方向性は近いものでした。だからこそ、その人に自分なりのキャリア教育に対する疑問をぶつけまくりました。

「社会人一年目がキャリア教育をやる意味」

「主体性を持たせることは正義なのか」

「人の成長は本当に必要なのか」

色々なことを議論する中で、当時の自分が考えていたこと、当時の自分が大事にしていたこと、当時の自分の思い、そういったものが身体の中から沸々と湧き上がってきました。その勢いのまま、今の自分の悩みも思い切って自己開示してぶつけました。その方は僕の話をそのままに受け止めてくれた上で、強い自分の存在すらも肯定してくれました。

その時に、ようやく、どこか許されたような感覚になりました。それはずっとモヤモヤしていた強い自分の存在意義みたいなもの、強いては自分自身の存在意義をその道の人に認められたと思えたから。だからこそ、強い自分の中でも①悪かった部分(これから変えていきたい部分)②よかった部分(残したい部分)③まだわからない部分(これから検証していきたい部分)をはっきりと整理し、それが自分の中にも深く腹落ちしていきました。それがたまらなく嬉しかったです。

その行動を機に、今の上司や親、元カノや強い自分で傷つけてしまった友達等に連絡を取り、一人ずつに自己開示をしていきました。それまでの自分は自分で勝手に「自分は必要とされていない」と世界を悲観的にしか見れなかったのですが、自己開示した自分を時に笑い、時には泣き、それでも受け入れてくれた皆さん、そんな温かみに触れることで、「自分が存在してもいいんだ」と世界の見方をだんだんと修正していくことが出来ました。

そして10月になって、ようやく自分の中で精神的に元気になったと胸を張って言えるようになりました。気付けば自分の中のアイデンティティを失ってから、一年の月日が経っていました。

一年を振り返って思うこと

この1年間、特に2020年の1月~5月にかけては本当に辛く苦しい日々でした。新卒1年目という貴重な時間を無駄にしているような感覚に毎日絶望していました。ただ、今振り返って思うことはこの1年間があったからこそ、自分の中でのスタンスを大きく変えることが出来たように思っています。

以下がこの1年間での気づき。

・自分一人で全てを抱え込もうとしない。自分はちっぽけだからこそ、誠実に人に力を借りる。

・Twitterの先にいる人も大事かもしれないけど、まずは家族やリアルな友人等、身近な人を大事にする。

・人生100年時代、生き急がなくてよいし、たまには止まってもいい。人生全体を通してほんの少しでも社会に貢献できていたらそれでよし。

・自分の身体は少し特殊だからこそ、ストレスをかけない毎日を心掛ける。そんな生活を実現出来るように、少しずつ力をつけていく。

・自分の考えは絶対に合っているとは限らない。所詮自分がこれまで得てきた情報の中から考えだした最適解にすぎないから。だからこそ、目の前の人と偏見抜きで向き合い、自己開示を恐れずに新しい情報を聞く中で、自分の考えを常に更新し続ける。

今はまだこれらを思っているだけ、これからの人生で少しずつ実践していき、内容をアップデートし続けながらも、自分なりの人生観にしていけたらな、と思います。

また、双極性障害については、セカンドオピニオンを10月に別の病院にもらいに行き、結果として「双極性障害の一歩手前」と診断されました。本当はこのような精神疾患の有無は、転職活動等に影響を与える可能性があるので公表しない方がいいのかもしれません(自分は一歩手前ではあるが)。それでも、同じような経験をする人がこの文章を見つけて、少しでもその人のためになるのなら、僕はそっちを取ります。今同じような経験で辛い思いをしているどこぞの誰かに、この文章が届きますように...


最後に、これからの話を少しすると、まずは目の前の仕事に力を入れます。目の前の仕事が楽しくなるように自分なりの努力をして、仕事を通してまずは社会に貢献します。ついで、キャリア教育についてはペースは落としつつも、人の力をうまいこと借りて前へ進めていくつもりです。来年にはキャリアコンサルタントの資格も取るつもりです。友人や家族と一緒にいる時間も大切にします。色んなことにも時間見つけて少しずつ挑戦してみます。旅行もちょくちょく行きます。お笑いも見に行きます。毎朝散歩します。でもたまにサボります。結婚を真剣に考えます。三重への移住も考えます。でも東京ももうちょいいます。

こんな感じで自分の思いを大事にします。


人生楽しみます。



以上です。

こんなクソ長い文章、最後までお読みいただき本当にありがとうございました。

こんなおくだですが、引き続きよろしくお願いいたします。





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