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今、結婚とは。又は右往左往する夫。

夫を愛しているのだと思う、たぶん。
『愛』を語る文化圏にいなかったので、よく分からないけれど。
(好きはわかる。大好きはわかる。大切はわかる。愛ってなに?)

『夫はいい男だ。』と、思った事は無い。けれど『夫はとても私に合った男だ』と、思う事は多い。その距離感が。
ヤマアラシの距離感。寂しくないしめんどくさく無い距離。そして時々、棘が無い距離に私達は近づく。

例えばリビングで少し離れた位置で別の事に夢中になりながら、時々思い付いたように握手する。時々ハグをする。
私達は興味のあるものが違う。
とても自由だ。

旅行は別々が多い。1週間や10日夫を放置して旅に出ても「いってらしゃい」と笑って言ってくれる、おまけに車で送り迎えをしてくれる。最高の男だ。
夫も年に何度かバイクで旅に出る。休みの日はツーリングで居ないことも多い。笑って送り出す(本当は命が心配でたまらない)。最高の女だ。

たまに、『ああ夫のこと愛してるのだろうな』と思う。けれどその想いは日常の瑣末な事柄にすぐ埋まってしまう。

お婆ちゃんになるまで一緒にいたい。という思いと同じぐらい強烈に、1人になったら楽しいだろうな、と、今とは違う自分に想いを馳せる。

私は精神的Mの気があるだろう、夫が仕事で遅かったり、泊まりだったりする時に『もしも浮気だったら』を想像する。シミュレーションはバッチリ。
シミュレーションはバッチリだけど、たぶん本当にそんな事が起こったら、シミュレーション通りに行くことなんて一つもないだろうなとも思う。
最近夫は仕事の帰りが遅い。

周りの友人はみんな独身。
私もずっと独身でいると思っていた。
けれど今こうしている。

「よく結婚したね、同じ家に住めるね」友達によく言われる言葉。
これは本当にラッキーだったなと思う。私は結婚が得意だったのだろう、相手が夫であれば特に。
こういうのは向き不向きだと思っている。

10年ひとり暮らしをしていた。当時は私も誰かと住むなんて耐えられないと思っていたけれど、結果私は夫と住むことに向いていた。

もちろん、夫に不満はある。みんなあるでしょう?一緒に生きている人間に不満が0なんて、そっちの方が狂気だ。

その不満を他の誰かで埋めようとは思わない。夫の良いところに意識を向けて埋めたい。
もちろん埋められない事も間々ある、穴は穴のまま置いておく。

こうして、『たぶん夫を愛している』『1人になりたい』『最高の夫だ』『夫のここが嫌い』を日々右往左往している。

私は結婚が得意中の得意。だけど、毎日ひとり用のコンパクトな分譲マンションの情報を見ている。
結婚もまた、狂気かもしれない。

こんな事を書いたのは今少し夫に不満があるからかも
穴は穴のまま。

こういう事を眠れない夜に考える。

2021.4.8


結婚11年。今はこんな感じ。
『結婚』てみんなこんな感じなのだろうか?わからない。


夫については別のおはなしはこちら

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