シェア
Ruri Kameshima
2022年7月18日 14:41
2006年12月私の住む地域にも雪が降る。関門海峡を雪雲が抜けて雪を降らせにやって来る。それをいつも嬉しそうにしていたのは祖母だった。朝起きて朝食を食べて皆が一息つく中で、ひとり祖母の姿がない。廊下に面する窓から積もりそうな雪が降っているのを、ぼーっと眺めていた。すると、玄関の外から祖母の声がする。母と一緒に戸を開けてみると、左手にスコップ、右手にバケツを持った祖母が満面の笑みで