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詩・散文「石ころ」
石ころ
石ころって我慢強いな
八つ当たりして蹴飛ばしても文句を言わないし
放り投げたって小便をかけたって表情一つ変えはしないし。
石ころって優しいな
寂しい時は何時までだって傍にいて
愚痴も黙ってきいてくれるし
どんなにくだらないお喋りにも
嫌な顔せずつきあってくれるし。
石ころって。
だけどもちょっと恐ろしいな
きっと僕が死にそうな時でも黙ってみているに違いない
まるで知っていたかのような顔をして
これから先の運命も
知っているよな顔をして
苦しむ僕の傍らで
黙っているに違いない
石ころって。
2013年頃 岡村正敏
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