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詩・散文 「沈黙時代行」
埴谷雄高『死霊』もしくは大友克洋『アキラ』へのオマージュとして1997年に書いたもの
沈黙時代行
やがて世界が真っ平になる日に、大地をびっしりと隙間なく埋め尽くした声ならぬ声の一つがついに口を噤む。ぽっかり空いた闇一点。もしかしてそこがメビウスリングのTurning point だとしたら、迷わずその暗闇に突入せよ!そして可能性に賭けてみるがいい。正負の反転したそれぞれの宇宙が互いの宇宙史を全うする可能性に。または+α+-α=0の全貌が顕になる事の可能性に。たどり着くそこは、絶対全であり絶対無である0宇宙。ならばそこで私は+αの余剰と-αの欠落は幻であったと智るのであろうか。
○○○○年。以来、舞い上がったヨタカがミネルヴァの梟にぴったりと寄り添う、やがて来る日は近いだろう。ならばその日に向けたスローガンとは・・・「外骨格を纏え!外界に対する完璧な鎧を纏え!現実にはミニマムなコミュニケーションを!空想にはマキシマムな自由を!装備はいいか?さあ、負のお喋りを始めよう!」
1997年 岡村正敏
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