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オキタシロウ
2020年4月23日 16:29
「まず、カーレを逃れ、サンサス殿の城で体制を整えましょう」「うがぁああああ~がうあー」 目立ちすぎるヒノノ二トントラック、キッドを隠すために入り込んだ、カーレ市街地地下にある巨大な下水路。 とんでもない悪臭が鼻をつくが、しばらくするとそれも慣れてきた。 周囲の警戒を行いつつ、俺は一緒に逃げてきたシャムの元部下達のリーダー、フランカーと今後の行動について作戦会議をおこなっていた。 フランカ
2020年4月13日 14:06
「これを抜ければ城の北門なんだな」 タクティカルライトで用心深く照らして、グールが飛び出してきた穴の中を見る。 ここ通って行くのやだなぁ。また噛まれたらことだし。「なんか他に抜け穴はないのかよ」 クーガの方へと振り返ったときだった。「おまえらが来るのが遅いので、こちらから来てやったぞ」 聞き覚えのある淫靡な美しい女性の声。 二股にわかれた階段上の広い踊り場で、キャバ嬢も更にビックリな
2020年4月6日 17:48
目を開けると、眉間の間に突き込まれようとしている鋭い剣の切っ先。 少しでもおかしな様子を見せれば、ロータグの鋭い突きが俺の脳天を突き通すだろう。 横で泣き叫ぶクーガと、必死で対抗魔法を唱え続けるサンサス。 頬に当てられたその手の感触が心地よくもう少しこのままでいようかなと思ったが、ロータグの眼がマジで怖い。「あ、ちょっとまった。大丈夫。なんない。グールになんない」 慌ててロータグの眼を
2020年4月5日 14:24
「ウェスカァ~~~~!!!」 城内の広い階段下のフロア。洋館を思わせるそれっぽい雰囲気の場所で、思わず叫んでみた。 何事かと、サンサスとクーガ、白鬢老人と兵達がこちらを見ている。 俺はそしらぬ振りで、MP5の弾倉を交換した。 ぶっちゃけ、城内は、怪しい洋館やラクーンシティなんかより、ひどい有様になっていた。 ノーム王の不死者と呼ばれるゾンビ達は、頭を吹き飛ばせば死ぬ点は一緒。なんだけど、
2020年3月31日 23:36
コツコツとヒールの高い革のロングブーツを鳴らしながら、その魔女は俺達の前を行ったり来たりしていた。 すらりとした均整の取れた身体に、革製のズボンと銀の刺繍の入った白いカットシャツ。赤い宝石と銀細工で装飾された革製の胸当てと手甲をつけ、腰には細身のレイピアを帯びている。 レイピアの柄には大きめの橙水晶。剣が魔法杖としての役目も担っているとみた。 女性にももてるんだろうなと思える男性的な美しい