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月刊おきにのうつわ|第二回伝活  〈京くみひも〉

先月から書きはじめたnote。私たち夫婦〈おきにのうつわ〉が京都の伝統産業を毎日の暮らしの中で実際に使って愛でて「伝活」している様子を紹介していきたいと思います。

今月は「京くみひも」。

くみひもとは

くみひも は仏教と共に日本に伝わり、武具や茶道具などに使われて来ました。くみひも=帯締めのイメージが強いのではないでしょうか。

帯締めはその名の通り、帯を締めて固定させる役目。それと共に帯の中心を彩るアクセントとなり、結び方や配色でコーディネートを楽しめるアイテムでもあります。
私もくみひも職人さんにオーダーして手組で作ってもらったもの愛用しています。

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(いつぞやのパーティーの時に付けた赤の帯締め。重ね笹波という折り方)

くみひもの原料は絹糸。染色された糸は、かせ糸という束の状態(ツイストドーナツのような形…)から、強度を上げるため撚りを掛けて、糸巻きに巻かれます。さらにボビンに巻き、紐の種類によってボビンの数を変えて製紐機で組まれます。

手組の場合は丸台、角台、綾竹台、高台と台によって丸い紐や平たい紐など仕上がりが異なってきます。

くみひも角台

(くみひもを組むために使われる組台(角台)の写真。場所/昇苑くみひも)

現在では京都(京くみひも)を始め、三重県伊賀(伊賀くみひも)、東京都(江戸くみひも)などで生産されています。

そんなくみひもですが、和装離れと共に需要が少なくなってきました。(これを紹介してる私も、着物は年に数えるほどしか着られてません…)また、マジックテープやマグネットなど便利な道具が増えて、ひもを結ぶというシーン自体も昔に比べて少なくなってきたように思います。


日々のくみひも

そこで和装小物としてだけでなく、日常づかいできる くみひもアイテムも次々に開発されています。「くみひも携帯ストラップ」は今や定番商品として色々なデザインが登場しています。携帯電話もガラケーからスマホへと時代は変わってきましたが、鍵やUSBメモリースティックに付けたりして日常で使っています。

くみひもストラップ

(すぐカバンの中で行方不明になるので目印になってとても便利 正絹ストラップ矢絣/昇苑くみひも)


数年前に大ヒットしたアニメ映画「君の名は」の話中に くみひもが描かれたことから、若い世代にも話題になりましたね。

当時の記事ですが…


他にもバッグに付けるチャームやめがねストラップ、アクセサリーなど今のくらしに合うくみひもがたくさん登場しています。

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(安いスニーカのひもを くみひもに変えたら、とっても高級感が…! 京くつひも/昇苑くみひも)


コロナ禍で生まれた商品も

また、このコロナ禍には欠かせないアイテムとなったマスクに、彩りを与えるマスクチャームも登場。

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(マスクのゴムの部分に付けて、マスク生活をおしゃれに!両側に付けるとイヤリングを付けているように見えるという効果も マスクチャーム/昇苑くみひも)


時代と共に変化してき伝統。くみひも もその流れに応じて、特別なハレの日も、毎日のケの日にも寄り添うような商品が生み出されています。


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