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BBコミュ振り返り -フィードバック、どう活かした?-

お久しぶりです! 寒暖差ですっかりやられてますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 沖果南です。

今回の記事ですが、BBコミュニティ10期(2023年12月~2024年2月)に参加しておりますので、参加してみたレポみたいな感じの記事です✨今回2回目の参加ですが、相変わらず三か月ってすごく短くて、今期もあっという間に終わっちゃいそうです。

前回のレポでは特に雰囲気の話が多くしたので、今回はBBコミュニティの目玉の一つである「感想サービス」って実際どう?って話を、実際に私が頂いた感想を交えてまとめていきたいと思います。


前回ポヤポヤしながら参加した時のお話はこちら。

前期はバリバリ人見知りしてましたが、今期はわりとのんびりいろんな方とお話&交流させてもらってました💛前期の人見知り期はいったい…?

そもそもBBコミュとは?

BBコミュとは、プロアマ問わず小説を書く人たち+Book Baseの編集さんたちによる三ヶ月限定の有料コミュニティです。交流・連絡はSlackとDiscordを使用します。

コミュニティの内容は、主催のBookBaseさんの記事が詳しいのでチェックしてみてください。

いただいたフィードバックの話

BBコミュニティのスタンダードプランでは、3か月で最大七作品のフィードバックをもらうことができます。

編集者・アドバイザーから作品への感想フィードバック!
毎月2作品まで、『作品の冒頭1万文字』もしくは『作品をプロット1000文字にまとめたもの』を提出すると、それに対しての感想&フィードバックがもらえます。
さらに3ヶ月間に一度だけ長編(10万字保証)まで読ませてもらってフィードバックがもらえます。
※3ヶ月間で『冒頭枠orプロット枠』×6作+『長編』×1作=合計7作

BB小説家コミュニティ 〜書きたいを加速させるコミュニティ〜 (bookbase.jp)

前期では、「自分の良いところってなんだろ~」「私の作品のどこがいいんだろ~」みたいな感じでポヤパヤヤ~ンと感想を頂いておりましたが、今回は「なにが課題か」「どう直していけるか」がメインで聞きたかったので、しっかり色々質問して、学ばせていただきました。私、ちゃんと成長している…!

BBでは感想のテイストを「①ひたすら褒めて~⑥修羅」みたいな感じの6段階の中から選べるようになっており、今回は一貫して「④甘さ控えめ、しっかり指摘してほしい」を選んでいます。さすがに怖くて修羅は選べませんでした!

これまでいただいたどの感想もめちゃくちゃ有用だったのですが、今回は天岸さんからいただいた長編作品の実際のフィードバックのご紹介と、実際にどう小説に反映させたかの話をしていきたいと思います。
BBコミュニティでいただいた自作品へのフィードバックはSNS等に公表してもOKなのですよ。とっても太っ腹!

実際に頂いた感想

読んでいただいたのはしっかりTLジャンル(R-18)作品ですので、その点だけご留意ください!
本当にたくさんフィードバックいただいたので、分割します。

沖さん、こんにちは!遅れながら『女騎士は幼なじみ溺愛コマンドに屈しない』の10万字を拝見しました。
まず最初に大事なことをお伝えさせて頂きます。
面白いです!
めっちゃ面白いです!!!!(大事なことなので2回言いました)

文章は非常に読みやすく、展開のテンポも良く、Dom/Subの設定も初心者が読んでも理解できて作品世界に入りやすかったです。人によっては『なーろっぱな異世界ファンタジーで英語なのは違和感が…』と感じてしまい、慣れていない故の拒否感を覚えてしまう人もいると思いますが、その馴染みなさをクリアすることができると作品の世界にすんなりハマって作品を楽しむことができる作品だと感じました。

このDom/Subならではの英単語表示。馴染みのない人には違和感なのですが、ちょっとでも見たことがある人なら「あっ、Dom/Subだ」と理解しやすく、それを読みたい人が手に取りやすいという側面もあります。まだBLに比べるとTLには浸透しきっていない印象を受けますが、すでにTLマンガでは見られるため、今年~来年にかけて広がりそうだと予想しています。『英単語の違和感』よりも『D/Sだというわかりやすさ』のほうがメリットがあるので、英単語の呼び方やコマンドはこのままで通していくことを推奨します。

天岸さんのフィードバック

のっけからめちゃくちゃ褒めていただいて恐縮しつつもとても嬉しかったです~!

今回見ていただいた作品は、TL×Dom/Subユニバースという、ちょっと変わった毛色の作品でした。BLでは浸透しつつあるDom/Subですが、TLではまだまだ珍しい設定です。

天岸さんに原稿を提出した際に、「Dom/Subの用語表記(カタカナにするのか、英語にするのか 等)は適切だと思いましたか?」という質問をさせてもらっていましたが、違和感はないとの回答を得て、とりあえずホッとしました。

TLでDom/Subを書くということは、「まったくDom/Subの知識がない人に楽しんでもらえる作品作りをしなければならない」というところが第一の課題となります。とりあえず、分かりにくさ等の指摘もなかったので、第一の課題はクリアしていそうです。

ジェシカとイライアス、どちらもキャラが立っており、関係性も非常に良いです
特にジェシカの騎士らしい凛々しさとイノシシ娘な脳筋さと、プレイ中の溶けっぷりのギャップや可愛さや色気。魅力ばっちりです。イライアスもクールさとカッコよさがありつつ、甘い顔と余裕のない態度というギャップがあり、メイン二人がそれぞれ魅力的でした。また、メイン2人以外のキャラも活き活きとしており、作品全体でキャラが息づいていました。個人的にダンの報われなさも好きでした。

天岸さんのフィードバック

キャラについても、魅力的に書けているようでホッとしました。小説の命はキャラの魅力。ここを失敗すると小説全体がダメになりますので…。
また、ヒロインとヒーロー以外のキャラも褒めていただけて嬉しかったです!やっぱりどんなチョイ役でも自分のキャラはみんな可愛いものですからね💛

非常に完成度が高く、キャラ・ストーリー展開・展開の速さなど言うことがありません。このまま突っ走って頂ければと思います。ただ、完成度が高いからこそイライアス視点が入って、すぐにイライアスの事情を明らかにしてしまっている点が非常にもったいなく感じました。

今回はアルファさんの賞を狙っていくため、途中でイライアスの視点を入れてヒーローの好感度が下がるのを回避したり、ストレスのかかる展開を緩和させたりという狙いありのヒーロー視点はメリットがあります。しかし他のTL公募の総評でよく目にするのは、『視点変更はなるべくせず、主人公視点で』という視点固定の指摘。アルファさんだけを視野にいれるとこのままでいくのもありなのですが、他社の編集さんから声をかけられたり、仕事を依頼されたりといった他社を見据えた場合は、このイライアス視点を見直すことをオススメします。これはTLやBLなどで主人公とは違う他キャラ視点を入れることで、主人公や物語への没入感が途絶えやすく、読んでいる最中の引っ掛かりになるため、可能な限り避ける工夫が必要になります。とはいえ他キャラ視点が絶対NGというものではなく、『主人公が完全に把握できない所で、物語を進めるための重要エピソードを入れる』場合、他キャラ視点の短めエピソードが有効的になり、作品にドキドキ感や深みを与えることができます。今回の場合、酒場のシーンでジェシカたちがニ階に行った後、オリヴェル視点の不穏な短いエピソードが入っていますが、こちらは非常に有効な他キャラ視点になります。

天岸さんのフィードバック

ここからは修正したほうがいい点の指摘ですね。
ヒーロー視点が物語の没入感を阻害する、という点、盲点でした…。わたしったらすぐヒーロー視点入れちゃうからなぁ。
たしかに、ヒロイン一人だけの目線で描いたほうが、スムーズですよね。何度も視点が変わってしまうと、読者さんも困惑しちゃうだろうし…。

Web連載だと、どうしてもヒーローへのヘイトを解消させる目的で入れてしまいがちなヒーロー視点ですが、今回は書籍化を狙ってアルファポリスの恋愛大賞に応募したものですので、ヘイト解消は優先順位低めです。
このあたり、もう少し書籍化することを意識して書ければよかったなと思っています。

*物語のネタバレになるので割愛しておりますが、上記のフィードバックに続いて、具体的に修正するべき点も教えていただいてます! あと、誤字脱字の指摘もバッチリしていただきました!tskr!

ヒーローの視点については結局改稿が間に合わず、今回のアルファポリスの恋愛大賞にはとりあえずそのままで提出しました。こちらについては、おいおい改稿したいなと思います~💛

冒頭の出だしですが、イライアスの名前が出てくるのは早めですが、本人登場が1話後半のため、読者を作品に引き込む力が半減している印象を受けました。物語の冒頭は、作品にとって一番伝えたいポイントや作品を表すものを読者に届けて、『この作品は何を楽しむものなのか?』を知ってもらう重要な役割があります。

今作はメイン二人のあれこれを堪能する物語なので、二人の関係を地の文で説明するのではなく、『二人が日頃からどんな関係性なのかをキャラの言動で描写して伝える→現行の冒頭に繋げる』ようにすると、読者に『この二人がどんな甘いあれこれをするの?』という楽しみを持って貰え、作品の続きを追いやすくなります。現行だとジェシカのみが冒頭の出だしから動いているため、ヒロインの人となりがしっかり伝えられており、魅力を感じやすくなっています。ここにイライアスの言動も加わると、メイン二人に魅力を感じやすくなり、冒頭から作品を美味しく味わいやすくなります。ぜひメイン二人の現在の関係を象徴するようなやり取りでスタートしてみて下さい。

天岸さんのフィードバック

「冒頭は読む人を引き込めるものですか?」という質問に答えていただいた部分ですね。

実は提出した当初、冒頭は絵になるシーンから始めようとヒロインがゴロツキと戦っているシーンからスタートさせており、物語の核である「ヒロインとヒーローの恋物語」というテーマから少し離れていました。

それに従ってヒーローの登場もかなり遅くなっていたこともあり、これでは物語の冒頭の引き込む力が薄いな~と思いましたので、最初のシーンは幼なじみコンビであるヒロインとヒーローの口論をするシーンに変更しました。これで、ヒロインとヒーローの性格、そして二人の関係性や他の人々からどう思われているかを描けたかな~と思っています。

非常に面白く、エロスもばっちりで、エロス以外の部分もしっかりと描けていて、完成度が高い作品です!商業作品としても十分通じる作品なので、自信を持って賞に挑まれて下さい💪

天岸さんのフィードバック

う、うれしい~~~( ;∀;) BBのフィードバックの醍醐味は、なんだかんだめちゃくちゃ褒めてもらえることだと思います。
特にDom/SubならではのRシーン大好きでめっちゃ頑張ったので、エロス部分褒めてもらえてとっても嬉しかったです~💛

そして出来上がったのがこちらの作品

フィードバックいただき、修正できる範囲で修正してアルファポリスの恋愛大賞に出した作品はこちらの作品です。

ありがたいことに、Dom/Sub初めましての方もからも面白かったと言ってもらえて本当に嬉しかったです。Dom/Subはいいぞ…!

さいごに

天岸さん以外の編集さん・アドバイザーさんに頂いたフィードバックも、とても勉強になるものばかりでした。今回のフィードバックでは「テーマの洗い出し」の指摘が特に多いように感じたので、今年1年を通じての課題にしたいなと思います。

実は前回参加したBBコミュ6期でヒダマルさんにフィードバックをいただき、アドバイスに基づいて改稿した作品が、SHURO(マガジンハウス)様にて3月にコミカライズがスタートします。いやあ、ちゃんと第三者に読んでもらって客観的な意見もらえるのって本当に大事ね…と痛感しました。(コミカライズの話は来月また記事にさせていただきます~)

ということで、2回目の参加もたくさん学ぶことがあり、大満足です✨いい刺激を貰えました。あと、今回初めて天岸さんと通話壁打ち(オプション)もしてもらったのですが、こちらも超~よかったです!小説のネタの話するのって楽しいですよね!

ということで、第10期も大満足でした~✨
今回もいっぱい学んだことがあったので、丁寧に今後に生かしていきたいと思います!

おしまぁ~い


主催のオタペン社長のnoteはこちらです! 


沖果南のプロフィールはこちら

宮崎県出身。
TLロマンス小説&異世界ファンタジー小説 等書いています。
2024年3月にコミカライズ原作者としてデビューすることになりました。



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