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『屋上庭園』公演報告③「アフタートーク(俳優との振り返り)」

研技術研究所 avenir'e annex vol.1
『屋上庭園』
『soloplay ある親子の問答』

10/31に本番を迎える本公演の中で取り組んでいるいろんなことのご報告。

第三弾は、毎公演終演後に行う予定の
「アフタートーク(俳優との振り返り)」
について。

アフタートークの銘打っておりますが、
トークというよりは創作の延長で俳優とのフィードバックを客席のみなさんと一緒にしようとういう時間になります。

公演報告①でもお伝えしましたが、
この公演は戯曲を伝えることよりも、
戯曲の中で生きている「役」を観てもらう公演です。

そうすると、それが上手くいっている時ほど
俳優は役を演じている時には自分が何をどう演じていたのか意識していないことが起こりやすくなります。

そのため、
毎回毎回その本番では俳優に何が起きていたのかシェアする時間が大事になります。
それによってどう見えたのか、
客席のみなさんにはどのように届いたのか、
良い悪いではなく
そのステージごとの発見を
次のステージを生きるための準備に生かすための時間です。

なのでどうせなら
その時目の前で観てくれた客席のみなさんとそれをした方が発見がありそうだし、
何より楽しい時間になると思うし、
「俳優」という存在や「演技」というものに興味を持ってもらえるかもしれない。
何なら別のステージも観たくなってもらえるかもしれないと思っております。

たくさん観て欲しいの。


研技術研究所では、
「役を生きる」=「役を幸せな方に向かわせる」
ことと捉えております。
台詞も戯曲に書かれている設定も変えることはないけれども、
その中でそれぞれの役がより幸せだと思える方に向かうために別の役を動かそうとする。
そうし続けることで瞬間瞬間にライブの面白さが生まれる。
そのことを大切にするためです。

フィードバックにもいろいろあると思いますが、
この公開フィードバックは
いわゆる演出家(本公演には「演出家」いません。公演報告①参照)が、
ここは良かったここはこうしましょうというようなものではなく、

「戯曲を変えない(※解釈はOK)」というルールのもと、
俳優とそのステージを振り返り、それぞれの役が幸せに向かうために在り得たかもしれない可能性という作戦をアップデートするという、
いわばスポーツの試合後のロッカールームのようなものになると思います。

「演劇は真剣なゲーム」というような言葉がありますが、
僕はスポーツのようにも感じてるんですね。

それをするのに岸田國士というのは実によい戯曲です。
・それだけ多くの可能性を含んだ懐の広い戯曲、
・とは言え確実に書かれているもの書かれていないけど無くてはいけないものがはっきりと存在する。
・なのでそこさえ無視しなければ面白さがブレることはない。
・興味のある人は青空文庫でルールブックともいうべき戯曲が読める。

そして、
・最悪全然違う話になってしまったとしても作家に怒られることはない。笑

いやこれ意外と冗談でもなくて、
俳優のみんなに「思い切って演ってらっしゃい」って送り出す上で、
とても大事。

各回30分程度の振り返りになると思います。
avenir'e(アヴェニール)2nd createの
『紙風船』/『大人の付き合い』
では
「応援上演回」を作って、
スポーツ観戦みたいだというご感想をいただきましたが、
この公演もまた違う形でスポーツ観戦のような公演にしたいと思っております。
ぜひそんな観劇体験を。

劇場にてお待ちしております。

研技術研究所 avenir'e annex vol.1
『屋上庭園』
『soloplay ある親子の問答』
【公演ページ】
https://avenire.cloud/kgijyutuken/next-page/


『屋上庭園』『soloplay ある親子の問答』

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